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Ⅰ‐翡翠の環
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「つまらん嫌がらせをしてくれたからな、明日の議会で吊るし上げてやる」
「まあ丁度材料は揃いましたがね……」
翌日の主人はなにやら不機嫌で、ハリュールはいつもより大変そうな雰囲気だった。反面俺にはいつもよりさらに優しい感じもして、朝食ではやたらと果物を貰ったし、風呂は早く終わった。
だが、今日はそれがあまり嬉しくなかった。
風呂での我慢よりも、離れへと戻されてしまうのが嫌だった。また、主人の戻りを待たなければならない。じっとしていると昨日のことを色々と思い出してしまう。書斎ではまだ主人たちの動く様子や声で気を紛らわすことができるが、部屋は駄目だ。
なにか気を紛らわすものが、仕事でもなんでも、やることが欲しかった。
「ご主人様、」
それで、いつもの流れで部屋にと言われてつい声を上げた。が、先日のやりとりも思い出す。字も読めないのでは、と言われたのを。
俺は冷やす以外に能がない白奴隷だ。こんなに使用人が大勢いる家で、此処では寒期の仕事だってなさそうだ。そんな俺が、何かと頼んでも無駄なのではないか。
「なんだ」
「……いえ、すみません、なんでもありません」
聞き返す主人に結局尻込みして、俺は使用人に連れられて離れへと戻った。主人を欠いた広い部屋にも少し慣れてきたはずだったが、今日は最初の頃のように居心地が悪く見えた。
ベッドに腰を下ろす。しんとした部屋。人の気配は遠く、声も物音もほとんど聞こえない。庭の風と葉擦れの音だけが少し。
揺れるカーテンを眺めてぼんやりし始めると、夜会の記憶が甦って考えが巡る。異様な天幕の景色、明るさと臭い、肌を見せた綺麗な奴隷たち、言われたこと、聞こえた言葉。
大したことがない、場違い、不釣り合いな奴隷。そんな首輪つけて――
「……そんなの」
俺は本当ならこんな部屋で過ごす身分じゃない。そんなのはよく分かっているが、俺は買われた側だ。
俺をこうしているのは主人だ。財産の奴隷を好きなように使っているのだと言う。首輪だってこの首には勿体ないが俺が貰ったわけじゃない。着けられただけだ。これは主人の物がここにあるだけ。
俺だって、奴隷として使われているだけ。
「ああもう」
苛立ってきて声を吐くが、慣れないし部屋が静かなので思った以上に大きく聞こえてしまって怯み、それ以上は続かない。もういっそのこと眠ってしまおうか。眠くはないがなるべくものを考えたくないし、きっと怒られはしないだろう。
それとも怒るだろうか。ちゃんと出迎えずに寝ていたら、あの奴隷にしたように冷たい目を向け低い声で叱りつけるだろうか。それを想像すると怖くなるよりも先にまたずるずると、昨日の出来事が思い出されてしまう。
もうどうにでもなれと思って布団の上に身を倒した。ばふと音がして――主人の匂いがするが、一人だ。
筒型のクッションを一つ引き寄せて、主人が俺にするように抱えてみる。目の前に来た手の甲にはまだ昨日描かれた物が残っている。主人が言うには洗って擦っても数日消えないのだそうだ。綺麗な模様ではあったが、見ているとまた昨日のことを思い出すので目を閉じた。
毎晩毎晩主人に抱えられるのは慣れてきて、俺も眠れるようになっていた。主人に抱えられているときが一番、それなりにやっていると思えた。本当なら俺はそれくらいの働きで十分なはずだ。なのに……
首輪に触れる。相変わらずつるりとして傷一つ感じとれないが、綺麗な翠色は見えない。せめて見えたらあの色を眺めて過ごせたのに。いや、それも不釣り合いな自分と比べてもっと嫌になるだけだろうか。
ああ。やっぱりそればかり考える。もう駄目だ。
溜息を吐いて、苛立ちを押しつけるようにクッションを潰してみる。しばらくぎゅうぎゅうとやってみたが、気は晴れなかった。
人の気配にぼんやりと目を開けた。そして、自分が横になっていることに気がつく。慌てて目を開き直し身を起こすと、主人が横で読み物をしていた。
書物から目が上がるがあの冷たさはどこにもなく、むしろ口元は笑っていた。いつものように引き寄せられ、座る主人に寄り添い涼を供する。
「よほど夜会が堪えたか。もう連れていかんから安心しろ」
「すみません……」
怒られないのとその言葉にほっとすると同時に苦しくなった。それは俺が不相応な奴隷だからか。
部屋はまだ日没前の明るさで、ランプに火も入っていない。主人はいつもより早く戻ってきたのだと知れた。主人の横に置かれたトレイには茶と菓子が置かれて、減っていたが――まったく気づかなかった。本当に思ったより疲れているのかもしれない。
主人がカップを手渡して、冷やすのではなく飲むように促してくる。香りがよくて甘い紅茶だった。飲みこんで少しすると菓子も口元にやってくる。
この前ディバ通りで買ってきた中にもあった黄色いサフランのケーキ。最初のほうに食べたし、おいしいと言ったものの一つだ。一口、こぼさぬように齧りつくと、まだ記憶にもあるスパイスの風味と甘さが口に広がった。
「疲れているなら丁度いいな。明日から暫し空けるからな。その間は休みにしてやる」
主人は仕事中よりも機嫌がよくなったようだ。なんて考えながらケーキを噛んでいたら、告げられる言葉に固まった。ごくりと飲みこむ音がやけに大きく響く。
「……その間、俺は何を?」
「待っていればいい。いつもどおりだ」
言って、主人は菓子の残りを自らの口に放り込んだ。食事などは使用人たちが言ったとおりに過ごせばよい、との説明が上手く入ってこない。しっかり聞いておかないといけないのに。
返事ははいでよかったはずだ。はい、分かりました、お待ちしています。そう言うべきだ。それでいつもどおり過ごせばいい。ただ待っていればいい。
奴隷は逆らえないものだから、返事をしなくても主人は話を終えて、手元の巻物を読むのに戻る。俺は慌てた。
――ああ、やっぱり嫌だ。やっぱり言おう。言ってしまおう。
舌に残る甘さが後押しする。そうだ、あの日主人は俺に一つと与えてくれた。だからこう言えばいい。言ってもいいはずだと。
「――ご主人様、欲しいものがあります」
「なんだ、土産の希望か。言ってみろ」
声を出す。視線はすぐに俺に戻ってくる。土産じゃないと首を振ると、主人の眉が寄った。少し怯むが、息を吸いなおして口を動かした。
「待っている間、何か仕事をください。命じてください」
緊張で胸が痛いが、言いきった。金の目がゆっくりと瞬いて俺を映す。
「……退屈か?」
思わぬ言葉に息が詰まった。退屈なんて、そんなの贅沢だ。こんな部屋で眠って、菓子まで食べられて、その上退屈だなんて言ってはいけない。そんなの望みすぎだ。
でも本当に、これでは与えられたのではなくて、主人の物がこうしてあるだけだ。
今だって、俺は待っているようなものだ。主人は横に居てその意に沿うようにはしているけれど、ただただ何かが来るのを待って応じているだけ。しかもそれらすべてが、自分には過ぎたものではないかと感じながら。
「……それもあると思います。でも、それより……この首輪に不釣り合いな奴隷だとずっと思って過ごすのは、不安で、みじめで悔しい。……俺は言われたとおりにやってるのに貴方がこんな扱いをするから、不十分なように思えるし」
そう、俺は悔しいんだ。
夜会であんなに言われて悔しかった。俺は主人の命令を守っているのに。この人が俺なんかにするからだ。責任をとってほしい。
見えない首輪をいつも感じる。人の目を気にして、こんなの似合わないと思いながら、でも値段なりに仕方ないのだと言い訳している。ずっとそんなのは嫌だ。
なにかで気を紛らわしたい。もっと言えば――見合うようになりたい。
「こんな首輪をつけるなら、ちゃんと相応しい奴隷にしてください」
言い、きった。息も上がって走った後のようだ。奴隷風情が大それたことをと言葉の端から後悔が追いかけてくるが、言ってしまったものは取り戻せない。
主人は黙って聞いていて、言った後しばらくも沈黙していた。金の目に見つめられて俺は動けない。今日こそ拳でも飛んでくるのでは、怒鳴られるのではと覚悟し始めたところで、頭を掴まれた。小さく悲鳴を上げてしまう。
「分かった。約束だからな。たしかに叶えよう」
髪を掻き乱すようにして撫でられる。声がやけに優しくて、子供扱いされているようだ。怒られずに安心したし、分かったと言ってもらえた。昨日からずっと重く暗い気持ちだったのが一気に楽になって力が抜けた。
撫で回して、乱れた髪を整えるのにまた撫でて、上を向かされて唇に口づけられた。不遜な申し出をしてしまったのに、主人は市場で買い物をしたときのように機嫌のよい様子と見えた。
やっぱり主人はよく分からない。でも金の瞳が生き生きとして、とても綺麗だ。
「一生私の横に置けるように磨き上げてやろう。覚悟しろ」
「――はい」
見下ろされて言われる言葉も以前ならただ恐ろしいだけだっただろう。なのにどうしてか、とても楽しげな声だったからか、悪いようには聞こえなかった。
「まあ丁度材料は揃いましたがね……」
翌日の主人はなにやら不機嫌で、ハリュールはいつもより大変そうな雰囲気だった。反面俺にはいつもよりさらに優しい感じもして、朝食ではやたらと果物を貰ったし、風呂は早く終わった。
だが、今日はそれがあまり嬉しくなかった。
風呂での我慢よりも、離れへと戻されてしまうのが嫌だった。また、主人の戻りを待たなければならない。じっとしていると昨日のことを色々と思い出してしまう。書斎ではまだ主人たちの動く様子や声で気を紛らわすことができるが、部屋は駄目だ。
なにか気を紛らわすものが、仕事でもなんでも、やることが欲しかった。
「ご主人様、」
それで、いつもの流れで部屋にと言われてつい声を上げた。が、先日のやりとりも思い出す。字も読めないのでは、と言われたのを。
俺は冷やす以外に能がない白奴隷だ。こんなに使用人が大勢いる家で、此処では寒期の仕事だってなさそうだ。そんな俺が、何かと頼んでも無駄なのではないか。
「なんだ」
「……いえ、すみません、なんでもありません」
聞き返す主人に結局尻込みして、俺は使用人に連れられて離れへと戻った。主人を欠いた広い部屋にも少し慣れてきたはずだったが、今日は最初の頃のように居心地が悪く見えた。
ベッドに腰を下ろす。しんとした部屋。人の気配は遠く、声も物音もほとんど聞こえない。庭の風と葉擦れの音だけが少し。
揺れるカーテンを眺めてぼんやりし始めると、夜会の記憶が甦って考えが巡る。異様な天幕の景色、明るさと臭い、肌を見せた綺麗な奴隷たち、言われたこと、聞こえた言葉。
大したことがない、場違い、不釣り合いな奴隷。そんな首輪つけて――
「……そんなの」
俺は本当ならこんな部屋で過ごす身分じゃない。そんなのはよく分かっているが、俺は買われた側だ。
俺をこうしているのは主人だ。財産の奴隷を好きなように使っているのだと言う。首輪だってこの首には勿体ないが俺が貰ったわけじゃない。着けられただけだ。これは主人の物がここにあるだけ。
俺だって、奴隷として使われているだけ。
「ああもう」
苛立ってきて声を吐くが、慣れないし部屋が静かなので思った以上に大きく聞こえてしまって怯み、それ以上は続かない。もういっそのこと眠ってしまおうか。眠くはないがなるべくものを考えたくないし、きっと怒られはしないだろう。
それとも怒るだろうか。ちゃんと出迎えずに寝ていたら、あの奴隷にしたように冷たい目を向け低い声で叱りつけるだろうか。それを想像すると怖くなるよりも先にまたずるずると、昨日の出来事が思い出されてしまう。
もうどうにでもなれと思って布団の上に身を倒した。ばふと音がして――主人の匂いがするが、一人だ。
筒型のクッションを一つ引き寄せて、主人が俺にするように抱えてみる。目の前に来た手の甲にはまだ昨日描かれた物が残っている。主人が言うには洗って擦っても数日消えないのだそうだ。綺麗な模様ではあったが、見ているとまた昨日のことを思い出すので目を閉じた。
毎晩毎晩主人に抱えられるのは慣れてきて、俺も眠れるようになっていた。主人に抱えられているときが一番、それなりにやっていると思えた。本当なら俺はそれくらいの働きで十分なはずだ。なのに……
首輪に触れる。相変わらずつるりとして傷一つ感じとれないが、綺麗な翠色は見えない。せめて見えたらあの色を眺めて過ごせたのに。いや、それも不釣り合いな自分と比べてもっと嫌になるだけだろうか。
ああ。やっぱりそればかり考える。もう駄目だ。
溜息を吐いて、苛立ちを押しつけるようにクッションを潰してみる。しばらくぎゅうぎゅうとやってみたが、気は晴れなかった。
人の気配にぼんやりと目を開けた。そして、自分が横になっていることに気がつく。慌てて目を開き直し身を起こすと、主人が横で読み物をしていた。
書物から目が上がるがあの冷たさはどこにもなく、むしろ口元は笑っていた。いつものように引き寄せられ、座る主人に寄り添い涼を供する。
「よほど夜会が堪えたか。もう連れていかんから安心しろ」
「すみません……」
怒られないのとその言葉にほっとすると同時に苦しくなった。それは俺が不相応な奴隷だからか。
部屋はまだ日没前の明るさで、ランプに火も入っていない。主人はいつもより早く戻ってきたのだと知れた。主人の横に置かれたトレイには茶と菓子が置かれて、減っていたが――まったく気づかなかった。本当に思ったより疲れているのかもしれない。
主人がカップを手渡して、冷やすのではなく飲むように促してくる。香りがよくて甘い紅茶だった。飲みこんで少しすると菓子も口元にやってくる。
この前ディバ通りで買ってきた中にもあった黄色いサフランのケーキ。最初のほうに食べたし、おいしいと言ったものの一つだ。一口、こぼさぬように齧りつくと、まだ記憶にもあるスパイスの風味と甘さが口に広がった。
「疲れているなら丁度いいな。明日から暫し空けるからな。その間は休みにしてやる」
主人は仕事中よりも機嫌がよくなったようだ。なんて考えながらケーキを噛んでいたら、告げられる言葉に固まった。ごくりと飲みこむ音がやけに大きく響く。
「……その間、俺は何を?」
「待っていればいい。いつもどおりだ」
言って、主人は菓子の残りを自らの口に放り込んだ。食事などは使用人たちが言ったとおりに過ごせばよい、との説明が上手く入ってこない。しっかり聞いておかないといけないのに。
返事ははいでよかったはずだ。はい、分かりました、お待ちしています。そう言うべきだ。それでいつもどおり過ごせばいい。ただ待っていればいい。
奴隷は逆らえないものだから、返事をしなくても主人は話を終えて、手元の巻物を読むのに戻る。俺は慌てた。
――ああ、やっぱり嫌だ。やっぱり言おう。言ってしまおう。
舌に残る甘さが後押しする。そうだ、あの日主人は俺に一つと与えてくれた。だからこう言えばいい。言ってもいいはずだと。
「――ご主人様、欲しいものがあります」
「なんだ、土産の希望か。言ってみろ」
声を出す。視線はすぐに俺に戻ってくる。土産じゃないと首を振ると、主人の眉が寄った。少し怯むが、息を吸いなおして口を動かした。
「待っている間、何か仕事をください。命じてください」
緊張で胸が痛いが、言いきった。金の目がゆっくりと瞬いて俺を映す。
「……退屈か?」
思わぬ言葉に息が詰まった。退屈なんて、そんなの贅沢だ。こんな部屋で眠って、菓子まで食べられて、その上退屈だなんて言ってはいけない。そんなの望みすぎだ。
でも本当に、これでは与えられたのではなくて、主人の物がこうしてあるだけだ。
今だって、俺は待っているようなものだ。主人は横に居てその意に沿うようにはしているけれど、ただただ何かが来るのを待って応じているだけ。しかもそれらすべてが、自分には過ぎたものではないかと感じながら。
「……それもあると思います。でも、それより……この首輪に不釣り合いな奴隷だとずっと思って過ごすのは、不安で、みじめで悔しい。……俺は言われたとおりにやってるのに貴方がこんな扱いをするから、不十分なように思えるし」
そう、俺は悔しいんだ。
夜会であんなに言われて悔しかった。俺は主人の命令を守っているのに。この人が俺なんかにするからだ。責任をとってほしい。
見えない首輪をいつも感じる。人の目を気にして、こんなの似合わないと思いながら、でも値段なりに仕方ないのだと言い訳している。ずっとそんなのは嫌だ。
なにかで気を紛らわしたい。もっと言えば――見合うようになりたい。
「こんな首輪をつけるなら、ちゃんと相応しい奴隷にしてください」
言い、きった。息も上がって走った後のようだ。奴隷風情が大それたことをと言葉の端から後悔が追いかけてくるが、言ってしまったものは取り戻せない。
主人は黙って聞いていて、言った後しばらくも沈黙していた。金の目に見つめられて俺は動けない。今日こそ拳でも飛んでくるのでは、怒鳴られるのではと覚悟し始めたところで、頭を掴まれた。小さく悲鳴を上げてしまう。
「分かった。約束だからな。たしかに叶えよう」
髪を掻き乱すようにして撫でられる。声がやけに優しくて、子供扱いされているようだ。怒られずに安心したし、分かったと言ってもらえた。昨日からずっと重く暗い気持ちだったのが一気に楽になって力が抜けた。
撫で回して、乱れた髪を整えるのにまた撫でて、上を向かされて唇に口づけられた。不遜な申し出をしてしまったのに、主人は市場で買い物をしたときのように機嫌のよい様子と見えた。
やっぱり主人はよく分からない。でも金の瞳が生き生きとして、とても綺麗だ。
「一生私の横に置けるように磨き上げてやろう。覚悟しろ」
「――はい」
見下ろされて言われる言葉も以前ならただ恐ろしいだけだっただろう。なのにどうしてか、とても楽しげな声だったからか、悪いようには聞こえなかった。
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