ご主人様の枕ちゃん

綿入しずる

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Ⅰ‐翡翠の環

首輪ⅱ

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 新しい主人の元で、新しい日々が続いた。
 仕事はあの中庭の主人の部屋――離れと、仕事部屋――書斎の冷房役、たまに飲み水や風呂を冷やす。あとは眠るときに抱えられる。
 書斎での仕事の最中でも主人が一人になると呼ばれて抱えられることがある。休憩になると座らせた俺を枕にして頭や目元を冷やし、時間があるときにはひと眠りする。仕事がなくなると俺は先に離れに戻される。
 食事は主人とほぼ同じ物を皿に盛られて、隣に座って食べるようになった。パンの食べ方や飲み物の飲み方、スプーンやフォークの使い方を少し教わった。たまに食事の量が少ないとき、茶についた軽食など、給仕が居ない場合は一番最初のように主人の手で口元に運ばれたりもした。着替えや風呂も半分以上主人がやったが、風呂に関しては代わりに主人を洗う手伝いをした。
 二人きりのときは多少話をした。食べた物の中で好きなものはあったか、以前はどんな仕事をしていたのか、あまり上手く話せた自信はないが、質問を返して主人やこの家のこともいくらか把握した。
 此処は王族の姻戚――結婚で繋がる親戚だそうだ――でもあるリーシャット家という昔からの名のあるおいえで、主人は大臣として王様に仕えて南部の森林や鉱山を管理しているのだという。寒期バラドに入る頃にその場所に視察に行く、その時は俺も連れていくと言われた。涼しくなった先に俺の仕事があるとは思えないし、掃除や薪割りは別に人手が足りているらしいが。
 そんな感じでほとんど主人が近くに居た。ただ四日に一度くらい、夜も帰ってこない。そういう日は一人であのベッドを使って眠ることまで許された。
 美味いものを腹いっぱいに食べられて、いい服を着せられて柔らかいところで眠れるのだから、俺はよいところに買われたに違いない。が、まだその扱いと――性奴隷の扱いには慣れなかった。
 主人は白奴隷アラグラルとして使う他にも、俺によく触れる。頭を撫でたり体を撫でたり、そして様々なところに接吻をする。
 毎度、風呂に入るついでに体の中を洗われて、指を入れられた。薬液を注ぐ管の使い方を教えられ、自分で尻を洗う練習もさせられた。
「これももう痛くないだろう。慣れるものだ、体は」
 言って、入れられる指は二本に増えた。ぐにぐにと中で動かされて、たしかに最初のような痛みはほぼない。息を吐いて苦痛を逃す方法も分かってきたし、どうやら本当に、ここは快感を生むらしい。
 性器の裏側だと主人は言った。そこを揉まれると触れられてもいないのに勃起して気持ちよくなってしまう。だから男は尻を使って性交するのだとも、耳元で囁かれた。
 体を作りかえられるようで恐ろしい、その時間ばかりは早く過ぎるようにと、いつも祈っていた。
 
「外出する。ついてこい」
 ある日、主人は書斎での仕事を休憩よりも早く切り上げて俺に声をかけた。腕をとられて辿る廊下の先は離れや風呂ではなく、久々の外へと続くものだ。もしかしたら今日はあの時間が無いかもしれないと淡く期待をしながら主人についていった。歩調を合わせるのは慣れてきて、躓いたりすることは減っていた。
 外には葦毛の馬が二頭で牽く馬車が用意されていた。あの日と同じ物だと思う。主人の秘書――ハリュールという名前の男が踏み台を用意し、乗り込んだ主人に俺も座席へと引き上げられる。カーテンが下ろされると馬車の中は薄暗くなった。
「もっと寄れ、暑い」
 肩を抱えて引き寄せられるのに従い、俺は白奴隷としての務めを果たした。熱の溜まった体に寄り添い冷やす。
「少しかかるから眠っていても構わん。私は寝る」
「はい……」
 主人は寝つきがいい。俺を抱えて目を閉じるとすぐだ。それは馬車の中でも変わらないらしい。近くの顔を少し眺めてから、前へと視線を外した。
 そうやって主人が涼をとるので、連れ出されたのは今日は特別に暑くなったからだと思っていた。馬車が動き出し時間が経つにつれ外が賑やかになっていくのは慣れないことで気にはなったが、仕事自体に支障はなかった。揺られてどれほど時間が経ったのか、扉とカーテンが開けられた。
 茶髪に青い目の綺麗な男。ハリュールだ。
「……旦那様を起こしてくれ。着いた」
「あ、はい――ご主人様、着いたそうです、ご主人様」
 短く言われて、俺は少し動揺した。この男はあまり俺に話しかけてこないし、主人を起こすのは初めてだった。ベッドでは先に目が覚めても起きるまでじっとしているだけだ。そっと触れて声をかけてみると、幸い主人はすぐに目を開けた。
 大分慣れたが、開いた金の目とかちあう瞬間はやはりどきりとする。一際、加護の光が強い感じがするのだ。
 寝起きもよい主人は目元を擦ってすぐに動き始めた。俺も行くらしい。促されて外に出ると明るかった。どうやら街中、それも高級そうな商店が並んでいる。腕をとられて慌てて歩き出した。
 ハリュールは行かないようで、馬車の横で見送っている。奴隷は連れて、秘書は置いていく、妙な状況に不安になってきた俺に構わず、主人は扉を開かれた店へと迷いなく入っていく。
「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。奥の部屋で作業致します」
 擦れ違う店員が笑顔で言った後に俺を見る。本当は奴隷は入ってはいけない場所なのではないかと思ったが、主人が進むのでついていくしかない。
 店の中には棚や布張りの箱がいくつも置かれていて、その中に商品らしきものが並べられていた。
 装飾品、食器、ベル、ナイフ……全部金属だ。
 術を扱う店、術師の工房だと気がついて、俺は足を止めてしまった。
 妖精憑きネ・モを従える首輪を作っているのも術師だ。そんなところに俺を連れてきたのなら、俺に何かする為なんじゃないか。
 店の中にいる店員――術師たちは皆こっちを見ていた。俺を、どんな妖精憑きが来たのかを見ている。主人も止まった俺を振り返った。
「首輪を替えるだけだ。別に痛くも苦しくもないだろう?」
 たしかにそれだけならば、抵抗しなければ何もないはずだが。
 首輪替えでこんなところに来たことはない。きつくなったり傷んだりした首輪は年に一度一斉に、寒期のうちに術師を呼んで替えていた。成長の終わった俺の首輪はきつくもないし、競りの前にも一応点検されたんだから問題ないはずだ。それに、首輪替えのとき術師は奴隷のことを大して見もしないのに。今日は何もかもが違う。
 主人が瞬き――俺の腕から手を離した。不安と折檻の予感に体が硬くなる。
「うわっ」
 けれど伸びてきた手は叩くでもなく、立ち竦んだ俺を抱き締め、持ち上げた。そのまま縦に抱いて間髪入れずに歩き出して奥へと進んで行く。術師たちの驚いた顔が高いところからよく見えた。
「怖がるのなら先に教えておけばよかったか? だが無しにはしてやれんからな、早く済ませてしまおう」
「はい――」
 いつもの落ち着いた声が言って、咄嗟に返事をしてしまった。支えられた背を温かい掌が擦る。俺は置き場所に困った手をぐっと握りしめて動かないよう努力した。
 一時は驚いた様子を隠せなかった店員たちも言動を取り繕って主人を案内した。奥の小さな部屋は窓がなく、昼だというのに壁やテーブルに灯りをいくつも並べていた。中央に置かれたテーブルの三方に椅子がある。その一つに、主人が俺を下ろした。背凭れのない、テーブルの横の椅子。主人は背後の背凭れのあるほうの椅子に腰掛けた。
「お待ちしておりました」
 もう一つの椅子の横で立って待っていた術師は一人で、女だった。
 奴隷を抱えた主人に驚き、置かれた俺の顔を見てまた驚いたような気がする。が、何も言わずに座った俺の目をじっと見つめて、それからテーブルの上で細長い大きな木箱を開けた。
 灯りに照らされる、みどり色。
 布張りの上から女が取り上げたのは綺麗な棒だった。太さは指ほど、濡れた草葉のような濃い色でつやつやとして透明感があり、宝石か色玻璃ガラスで作られているように見えるが、普通のそれではない。
 中心に鉄の芯が通してあるのが分かる。首輪だ。この女か誰か、術師が作った妖精をいましめる拘束具。
 俺にとってはまったくいい物ではないはずなのに、はっとするほど、あまりにも綺麗で目を逸らせなかった。
「出来栄えはどうでしょう? お持ちになった翡翠の色は損なわなかったかと」
 女が主人に同じ色の棒を差し出して問いかけた。掌に載るほど短く、金の鎖がついて首飾りになっているところを見れば、首輪の鍵だろう。主人は受け取った鍵と首輪を見て、俺の顔を見た。目が合う。
 俺の目の色と見比べているのだと気がついて、呆然とした。俺の色に合わせたんだ。翡翠を持ってきたと言ったか。宝石を使っているのか。
 ――そんな物をまさか、俺に?
「……問題ないな」
「では着けますね。先に鍵をおかけになっていてくださいませ。そのほうがより安全です」
 主人が頷き女が言って、主人は鉄の鍵がかかっているはずの首に、その翡翠色の鍵を重ねてかけた。紐ではなく金の細い鎖がさらりと流れた。
 それから術師の女が首輪を持って俺の後ろへと回り込んだ。俺は以前に首輪を替えられたときと同じく、じっと座って大人しく待っているしかできない。主人が言ったとおり別に痛くも苦しくもない。今更怖くもない。
 ――でも、ああ、こんな物。
 顎の下へと首輪が差しこまれる。術師の指で曲げられて、首の後ろで繋ぐ気配だけがある。今までの首輪と同じで音なんかは一切しなかった。肌にひやりと触れて少し重みが乗った頃には、もう環になっている。繋ぎ目のない美しい環だろう。
 代わりに今までしていた鉄の環を外されるときはぶつんと、刃物で紐を切るのに似た音がした。一瞬前までは硬い環だったのに、女の手の中でやはり紐のように丸められる。
「あら、馴染みますわ。元から首にあったようですわね」
 言って、鏡が向けられた。磨かれてよく映る術師が作った板の中、大して覚えのない自分の顔が映った。相変わらず虫食いのその下に、翡翠の環が映っている。
 不意に頭が重くなった。いつの間にか横に立っていた主人の手が髪を撫で、新しい首輪を辿った。
「前の首輪よりずっといい。翡翠を熔かしたかいがあった」
 宝石を熔かして作った首輪。とんでもない物が俺の首についている。
 術師たちが皆俺を値踏みするわけだ。こんな首輪をつける奴隷がどんなものか、どんな上等な奴隷が来るのかと思っていたに違いない。
「こんな綺麗な物、俺につけるなんて」
 奴隷に使うなんて勿体ない。奴隷にしたって、もっと他に居たはずだ。
 呟くと、主人が不思議そうに瞬くのが見えた。
「宝石は財だ。指輪、首飾り、杯、護符――持ち主の好きな形に加工して使われる。ときに他の素材、金銀の財を合わせて」
 首にかけた翡翠の鍵を指で示し、金の鎖を辿り。首輪に触れていた手で見上げる俺の頬を掴む。金の瞳が細められた。
「奴隷も財だ。私は、私の財産を掛け合わせて好みのかたちにして、好きなように使っているに過ぎない。すべてそうだ。服も、食べ物も、お前に与えるのではない、お前と共に使っているだけ。そう思え」
 与えるのではない――改めて言われて、俺は勘違いを指摘されたようで恥ずかしくなった。そうだ、ずっと過分だと、見合わない奴隷だと、ずっとそう思っていたはずなのに。
 首輪だって勿体ないが、俺が貰ったわけではない。着けられただけだ。昔からそういう物だったじゃないか。これは主人の物がここにあるだけだ。
「私はたとえ路傍の石であろうと、この指に嵌めると思えば嵌める。それがよいと思えば金の細工でもつけてな。――お前も私が見出した。これまで何処に居たか、何だったかはもう考えるのを止めろ、お前はとうに私のものだ。私の奴隷として使われろ」
 加護つきの眼差し、以上に、言葉が力を持っていた。俺はこの人の物になったんだとようやく最後まで思い知った。主人に対してそんな風に思ったのは初めてのことだ。
 今日改めて首輪をかけられてしまった。首だけじゃなくて、そんな心地がした。
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