こがねこう

綿入しずる

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十三歩 着く

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 ナツタでの盛大な見送りと隣村での一泊を経て、行脚の足はとうとうイン州州都セキボクへと至った。とうとう、いよいよとも、すぐだったような気もする。出立から二十四日。大方予定どおりの進み具合。予定していた流れに戻り、これから七日ほど滞在して近隣での儀礼を行う。
「おお、見えた――立派な門だな」
 騎で先導していた護衛のナトリが感嘆の声を上げたのが聞こえた。囁火ショカの出現により一度進路を変えた分、一日に歩く距離は短く済んでまだ昼の内に到着となったゆえに、遠くともよく見えた。これまで通ってきたどの町の門よりまず大きく――都の四方門のように装飾も施された楼門だった。塗られたばかりと見える眩しい白の柱に黒い屋根、州旗を靡かせて客を出迎える。
「道も広々して綺麗でしたものねえ」
「都とつくだけあるわね」
「確かに見覚えがあります。六年前にも来ました。……門も見事ですが……皆さん、きっと驚きますよ」
 皆の呟きにススキが応じて、何か含むように楽しげに付け足した。振り返った先は黒脚コキを牽く雑役ミツマタで、彼も笑って頷くのが見えた。皆国都から出てきた者たちで、城下どころか王宮の中の華やかささえも知っている。少しのことでは驚くまいと思うが――通行証を取り出した後には出迎えの目を意識し、口を閉じて金の尾コノオらしく澄ました彼から少し離れて、俺も襟など正しておく。
 出迎えの門もその先もなんとも賑やかで、先日訪れた定期市のような人気があった。兵が並んで律するほど見物も多く、その影から窺える街道の印象と違わず整えられた街並み、しっかりとした建物の群は確かに都と呼ぶに相応しい景色だった。
 それはともかく。
「これが賓館ですか……はあー……」
「家より立派ではないか」
「およしなさいそういう言い方は」
 周りが呆ける中で小さく呟いたのはマユミに即座に窘められる。だがこれは、我が家とて都にそれなりの格の土地を貰い門を構えた邸宅だが、見るからにこちらのほうが豪奢な雰囲気が出ている。
「立派なもんでしょう。しかし若い頃見たよりもっと華やかになったかな」
 こちらへと案内されたセキボクの賓館は、見渡すほどの敷地にあって見上げる高さの二階三階建ての立派な楼閣を備えた館だった。案内する役人たちが誇らしげで――言ったミツマタも少し得意そうだ。そういえば初めの頃、あの賓館に泊まれるとは夢のようだと言っていた覚えがある。聞いて想像していたよりも大分、凄いが。
「そうですね、あの辺り……前に来たときには無かったと思いますが」
 ススキは道中で語らっているときよりもどこか静かな声音で言う。あの辺り、と手振りで示せる独立した建物がどうやら三つはある。
「左様でございます。二年ほど前に増築致しました。今回はあちらにお部屋を用意しております」
「それは嬉しいですね」
 一度訪れたことのあるススキと見知っていたミツマタ以外は皆、通されて説明を聞く間もいちいち驚いて浮ついた足取りとなった。
 整えられた庭があり、絢爛に飾られた広間があり。温泉を引いた湯殿もいくつか備えていて支度をしてあるのですぐに使えるという。もはや宿というより御殿の様相だった。今回は行脚の貸し切りだが、普段は湯治に訪れる貴族や様々の会合で招かれる州の役人が何組もで利用する施設らしい。帝の行幸で百人を超す大人数を泊めたこともあるのが自慢話だそうだ。
 常ならば着いてすぐに敷地の把握をしておくものを、全て見回るには無駄が多いと見取り図であれこれを確かめた。門の位置に厩の位置、火や水の配置、広間とまた別に話し合いや占いに使える部屋を幾つか。主に利用するのは東側の建物で、金の尾と俺に一室ずつ、他も二人一部屋で広々使える。湯殿は三箇所。役場もすぐ隣にあるが、賓館の内に夜も常に人を置くので何かあれば申し付けてくれと言う。ほぼほぼ貴族の屋敷だ。同伴したマユミとオウチも舌を巻いた様子である。
「……本当に広いな。ここまで来ると贅沢過ぎて落ち着かん気もするが」
 ――国都へと双を飛ばして二階の部屋へとやってくると、再びそんな言葉も出た。広くてよい部屋を用意したと言われてはいたが、配下の男たちが集まってもまったく窮屈ではないどころかゆったりだ。壁で数えれば二間だが、これまでの賓館の部屋が三つ四つ入りそうだ。
「俺たちの部屋も上等でしたよ。最初は間違えたんではと」
「だがこっちのがもっと広かった」
 トガが体を揺すって笑った。外套と剣を外したのを受け取りに来たハシバミに任せ、部屋の内へと進む。他に人が居てなお俺が歩き回れるほどの広さ。
「食事も期待できる。何やら大層運び込んでいたのが見えた」
 教えるマユミが遠慮なく椅子へと腰掛けた。磨かれた円卓を囲む椅子は全員が座れる数がある。他に寛げる長椅子もあり、そちらにはやはり水や酒が既に備えてあった。それらを始め、棚や箪笥などの調度もただ生活に使う為の道具と言うよりは客の目を喜ばせる為の品々と見えた。
「先のナツタの様子も見ていたようですから、負けられぬと意気込んでいるやも」
「競うものか?」
 白い壁には鷲の絵が掛けられていた。眺めながら問えばオウチは深く、はっきりと頷いた。
「そうです。家と同じです。他所よりよく思われようと客には見栄を張る。――ましてやこの手の街は、本当に客商売のようなものでしょう。都に戻れば皆に伝えてやらねばなりませんよ。素晴らしい地であったと」
「皆羨むだろうな」
 先の賓館でもあれだけ持て成してもらった後、まさか更にいい思いをできるとは思っていなかった。……何処を見ても上等の部屋だったが、寝台が広いのは本当に嬉しい。今日は斜めになったり足を放り出したりしなくてもよさそうだ。
「しかし伝えたところで、では行ってみようとなる距離ではないな。温泉もあるとはいえ、都からはちと遠い」
「天騎を出せれば歩いてきた半分で済む」
「来るだけならまだいいが、帰りもあるわけだろう。やはり遠い」
「それに戦じゃあるまいし、かっ飛ばして来るようなところではない」
「温泉目当てならやはりサコウのほうが気楽かな」
「飯も美味いしな。退いた後にならあの辺りに移住する手もあると思ってる」
「もうそんな話か」
 皆あれこれと言うのを笑って聞きながら、また半周部屋を歩く。開け放たれた大窓を出れば外は露台になっている。庭に面して景色がいい。
 改めて見ても、少し木が植わっている程度ではなく本格的な庭だ。花が終わり新緑が芽吹いたばかりの庭はまだ少し寂しいが、あずまやの屋根まで見える。その代わり、町の様子は塀で隔てられた先の屋根の少ししか見えなかった。
「お、ススキ殿」
 隣に並んだヤナギが呟いた。弓の使い手であるこの男は目がいい。廊下を曲がった奥の角部屋の露台、見遣れば向こうも同じように部屋を見ていたか、俺たちに気づいて手を挙げたのが分かった。見取り図で確認したとおり、あそこも特上の一室で今回は金の尾の部屋となる。
 応えて手を挙げ返せば白い手がひらめく。彼も一人ではなく世話係や案内の者の姿も見えた。声までは知れずともどことなく、楽しそうだ。
「……貴方を挟んで見ると、あの人は眩しいなァ」
 ヤナギの声に振り向き――もう一度見る。庭を見下ろす横顔はよく見えず、尾が振れているかも今は分からなかった。
「……お前たちにもよく笑うだろう?」
「いやいや。確かに愛想はいいし、気も配ってくれますがね。貴方にはやっぱり笑顔の質が違う。見慣れてきたのに目を奪われますよ。イタドリの奴だってまだどぎまぎして」
「貴方もいい顔をなさる」
 言ったのはトガで、短くハシバミが言い添える。――そう言われると照れ臭いが。
「金の尾でなければねえ……」
 続くトガのもう一言、惜しむ口振りにはすぐに何か返すことができなかった。否定も肯定もしかねて黙り込む。
 金の尾でなければ、想いを抱くのも抱かれるのもしがらみは無かったか。考えなくはない。だがそもそも出会って共に此処まで歩いてくることもなかっただろう。そう思うと残念がるのも違う気がしてくるのだ。
 美しい実り穂色の尾。彼の心を教えるあの尾を厭えもしない。
 話すうちにススキたちの姿は消えていた。俺も気を取り直して部屋の内へと向き直る。皆会話を止めて顔を上げた。
「――明日からの話は夜にゆっくりとのことだ。折角用意してもらったのだから、まず存分に寛ぐのも礼儀だろう。夕餉の時間まで自由にしていい」
「よしきた。早速風呂行きましょう」
 皆この命令を――許可を待っていた。すぐに立ち上がるマユミに続いて揚々と動き出し、他の者たちにも自由行動の旨を伝えに行って風呂の支度を始める。
 ドトウの世話を終えてやってきたイタドリが部屋に驚く様を皆で楽しんでから、男連中で連れ立って湯殿へ赴いた。何人もで浸かれる風呂は――風呂自体久しぶりだ。これまでの賓館では大体簡単に行水して済ませていた。聞いていたとおりの青白い湯が広い浴槽に贅沢に張られて、濛々と立ち込める湯気は独特の匂いがする。まさしく思い描いていた温泉である。たっぷりの熱い湯の中、体の芯が温まるまで寛ぐのはこの上ない贅沢だった。
 すっかり温まって、何か香りづけのされた冷たい水を貰うと体に染み込むようだった。もう仕事の話を振られるまでは完全に寛ぐつもりで、揉み師を呼んでいるからどうかと言うのにも素直に頷き、座敷で横になった。
「お話には伺っていましたが、いやはや。揉みがいのある体ですね。失礼致します」
 やってきた揉み師が笑う。俺と同じ年頃かもう少し上か、小ざっぱりとした風体の男だった。
「ここまで大きい方は初めてです。物足りなかったら言ってくださいね。調節します」
 言って、まず肩から触れた。湯はどうだったか、これまでは何処を旅してきたのか。体を捏ねる手も会話の声や調子も丁度よく心地いいものだった。
「どうです、強さは」
「丁度いい」
「俺が力もあるからと言われたんですよ。まあもっと、若くて見てくれがいいのもいますから、そっちがご希望ならお申しつけください。また夜にでもね」
「いや、そういうのはいい……」
「ではこちらで満足して頂きましょう」
 揉み師や、体に触れる者はそういう仕事も兼ねることが多い。それにこの様子ならば、町に遊びに降りなくても伽や芸人を幾らでも呼んでくれるだろう。花街も恐らくは賑わって、都のように大勢勤める妓楼だってあるはずだ。遊んで欲を晴らそうと思えば手段は多い。だが――
 適当に相槌だけを打っておけばよかったものを。ついまた、ススキのことを考えた。彼ほど美しい者は居るまいし、などと。
 すぐに違うなと思い直した。居たとして、まあ目は奪われるだろうが、多分触れたいとは思わない。今彼に触れたく思うのはあの所作や声もあるからだ。俺はあの容姿ではなく彼に惹かれているのだ。肉欲がないとは言わないがそればかりではない。身を通して心に触れたいと願う。
 ――もう一度、触れたい。
 ……やはり隙を見て部屋を訪ねよう。マユミらも四六時中共に居るわけではないし、こんな場所では気も緩むだろう。
 手技の心地よさと深入りした思いに息を吐くと、また気軽な声がした。
「寝ててもいいですよ。済んだら起こします」
「ああ、ありがとう――」
 そうして背中もすべて、腰から足まで揉んでもらった。
 気遣いに甘えて少し寝落ちて、声をかけられ起き上ってみると体が軽い。常より穏やかな仕事であるし休息は十二分にとったと思っていたが、案外疲れていたかもしれぬ。引率としての緊張感か。
 他の人間を揉むより倍は働いただろうに、揉み師はくたびれた様子も見せずまた呼んでくださいと笑った。居るうちにもう一度二度頼みたい。他にも教える為に名を聞いておいた。
 その後また身形を整え――食事にと集った面々が、同じように寛いできた様子でどことなく潤って元気なのがよかった。その空気にも気が和らぐ。ススキも皆の様子を見て嬉しそうに笑った。
「皆さん解れましたねえ。いいお湯だったようで」
 言う彼も血色がいいようだ。覆いを外した顔は朝にも増して溌溂としている。
「少し若返った気がしますわ」
「足も揉んでもらって、軽くなりました」
 口々に温泉や揉み師の腕を絶賛しながら、灯りの多い廊下を辿った。通された広間には既に食事の支度が整っており――その一見で知れる豪勢さに、また半分呆けたような声がちらほらと上がった。燭台に照らされた卓の上、焼き物は肉も魚も盛られて、大皿に満ちた白いのは酪か豆腐か。あつものを温める鍋から漂う湯気は風呂とは違うよい香りがした。花のよう、飾りと見紛う盛り方をされた料理もあり、食器も絵付きの美しい物が使われている。家ではそれこそ上客が来たときか行事にしか使わない。
「あれ――蕃茄ばんかですよね。もう穫れるものなんですか?」
 二度目の滞在の余裕かこれまでは割と落ち着いていたススキが、今回は小さくも驚きの声を上げた。確かに視線の先、金の尾の衣装のような赤色で料理を彩っているのは熟れた丸い実野菜だった。ようやく春の盛りで野草などが採れるようになってきたばかりだというのに、時期にはまだかなり早い。さらによく見ればちしゃや瓜もあるようだった。
 給仕の者たちの顔が綻び――意を得たりという様でにこにこと答える。
「こちらも温泉のお陰でございます。暖室おかむろがございまして」
 貴族や富裕層に向けて、温泉の熱を満たし温めた部屋で花や作物を育てている大農家が都合してくれたのだという。そういうやり方には聞き覚えはあるが……
「宮廷も抱えている室があったか」
「あそこは燃料を焚いて温めるので、瓜一つで玉が払われるほどの高級品だそうで」
 聞きかじりで呟くとサカキ殿がより詳しく教えてくれる。玉にも色々あるだろうが、それにしても釣り合う瓜があるとは。蕃茄には瑪瑙でも出るのだろうか。
「味が分からなくなる」
 過ぎた高級品には喜ぶよりもいっそ困ると誰かが呟いたのには、まあ同意だった。
 これまでの賓館でもいいものを出してもらっていたが、今回はもうハレの日の馳走や宴というよりも宮廷の晩餐だった。しかし目上の者の居ない分は楽で、手慣れた役人たちの気遣いもありまたすぐに皆の表情は解けていく。話に聞いた名物の蒸し卵も出てきたし、菓子も数種用意されて、離れた席に座るススキも終始機嫌がよさそうだった。
 ご馳走と聞いて思い浮かべるおよそすべてが揃って美味だったが、特に酒は水のように喉に滑る極上品だった。儀礼の打ち合わせがすぐに済んだこともあり、勧められるまま、久々に飲みすぎたなと思うほどに飲んだ。その後は広い寝台で存分に、よく眠った。
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