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第5章 極上の蜜を御賞味あれ。
5-4
しおりを挟む座面の広いソファを買っていて正解だった。
「んん、ぁっ」
逃げる舌を追いかけて吸い上げる。嬉しそうに揺れる肩を横目に、沙也加の背中を支えながら大切にソファへと寝かせた。この甘い唇が好きだ。苦しそうに息を吸う呼吸も、力の入っていない手で押しのけようとする様子も。何もかも。
沙也加を啼かせる方法など、既に全て攻略済みである。綺麗に並ぶ歯の付け根をねっとりと舐めると、自然に開かれる口内に心中でほくそ笑みながら侵入する。上顎の凹凸をくすぐるように撫でれば、溜息を漏らしながら小さな手に力が入る。お腹を圧迫しない様に覆いかぶさると、ぶるりと揺れる柔らかな両足が私の腰を締め付けた。
両目を閉じて自身を落ち着かせる。沙也加の甘声を聴きながら、どうしようもなく込み上げる雄を。___ああ、本当はめちゃくちゃに愛してやりたい。
「「・・・」」
流れる空気に想いは同じだとわかる。それでも今は。
潤んだ瞳で見上げられ、葛藤しながら短く息を吐く。露わになった弱い首筋をなじるように舐めてから、強く吸い上げた。
「あっ、だめです! 病院に行かなくちゃいけなっ、のに・・・」
「___私のものにシルシを付けて何が悪い」
正直、産婦人科医には怒りを感じている。私の女の大事な部分をじっくりと、中まで見ているんだ。職権乱用も甚だしい。有名だと聞いたが、私の沙也加に何かあったら・・・
「貴臣さん。また、ですか?」
「___何がだ」
「先生は仕事で見てるんです。それに毎日何人もの女性を見て、たくさんの命を背負ってらっしゃるんです」
「・・・」
「子どもみたいな顔してますよ。ふふっ」
全てお見通しの顔で微笑む妻に、私は今日も敵わない。出会った頃からずっと、私はこいつに振りまされ大人げなく馬鹿に成り下がる。それもまた、悪くはない。
「ひやぁっ」
締め付けの弱いショーツに私の指を阻む術は無く、割目をなぞる指にはぬるりとした感覚。見下ろした沙也加は下唇を噛みながら、悔しそうで恥ずかしそうでふつふつといじめたい欲求が沸き上がる。右の口角を吊り上げながらぴちゃぴちゃと音を聞かせてやれば、更に眉を寄せて伏せる瞳が美しくて。
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