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第3章 お前がいないという事。
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しおりを挟む嫉妬とはコントロール出来ない感情だ。
年甲斐もなく抱いてしまった。隣に横たわる柔らかな肌には、多くの”独占”の痕跡が痛々しく残っていた。ウエーブした髪を口元から避けてやると、ぽってりと腫れた唇の端から唾液が零れ落ちそうになっていた。これまでの貴臣であれば事後の女を横に眠ったりなどしなければ、このように見つめる事などあり得ない事だった。遅すぎる初めての経験に少女漫画のような胸の痛みと、少女漫画では描けないであろう大人な感情が入り乱れている。
「んんぅ」
もぞりと身体を揺らす沙也加を黙って見守ると、動いた拍子にずれた毛布から可愛らしい乳頭が見えた。いつもいやらしく立っているそれは、しぼんで柔らかそうに見えた。貴臣は彼女となった想い人に顔を寄せて唇を唾液ごと舐め上げた。嫌そうに眉を寄せる姿でさえも愛おしく、貴臣の悪戯心を刺激してくる。外は白んでおり、新しい朝を迎えようとしている。きっとベランダはキンと張った秋の空気が漂っているのであろう。
それでも貴臣に迷いは無かった。
沙也加の被る毛布は薄手で軽いのに肌触りも良く保温性も高い。それを起こさぬよう捲り上げて潜り込めば、中は沙也加の甘い香りが漂っていた。首筋、胸元、へそ__順番に口付けを落とした先には、さんざん弄んだそこが無防備に誘っている。大きな手の平で撫でれば容易に開かれる両の太ももに、これ以上他に触らせて堪るものかと独占欲を加速させてしまう。
このまま噛みついて、全てを飲み込んでしまいたい。狂っているのはわかっている。それでもこのまま閉じ込めて、私の為だけに存在して欲しいと思う。
どくどくと脈打つ心臓が貴臣の脳みそまで沸かせているようだった。それをぶつける先が、都合よく目の前にあった。暗さに目も慣れていて、沙也加が動くたびにぴちゃりと音を立てるそれはまだ濡れていて貴臣を受け入れる準備をしていた。いやらしく愛らしいそこは、赤く熟れてひくりと動く。乳首と同様にしぼんでいるそこは、通常時でも他より少し大きい。上に被さった皮を優しく引けば、パンと張ったそれがよく見えた。沙也加が好きなここは、私も好きだ。つつくだけで揺れる太ももも、直ぐに濡れる割れ目も。
「・・・」
当の本人は起きる気配はない。起きた時の反応が楽しみだ。口角を上げた貴臣の舌が、疲れ切った秘豆を濡らすように舐めた。
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