Sランクの男は如何でしょうか?【R18】※番外編更新中

キミノ

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第5章

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 シャワー音の合間に、甘い声が混じっていた。うねりながら絡みつく舌はザラつき、敏感な上顎を淡く刺激している。じれったい快感に思わず腰を揺らすと、ワンピースの裾から貴臣の手が侵入し太ももを撫でた。

 我が物顔で入ってくる手を拒むことも出来ず、しっとりと濡れたお尻を柔らかく揉まれる。快感は無いが、ただ羞恥心が募った。

 そこじゃない、欲する場所はもっと・・・。

「どうして欲しい?」

「___もっと」

「もっと?」

「もっと奥の方・・・」

 はっきりとした言葉は恥ずかしくて言えない。伝わるように自らワンピースを捲り上げて訴えた。ここを触ってほしいと。

 静かな沈黙の中で、シャワーの音だけが無機質に響いていた。淫らな自分が酷く滑稽に感じた。彼の求めているものではなかったのかもしれないし、醜い姿に嫌気がさしたのかもしれない。どちらにせよ良い雰囲気ではない。


「これは何だ?」

「___へ?」

 急に天地がひっくり返り、押し倒されたのに気づくまで少し時間が掛かった。シャワーが貴臣の背中に当たり、腕を伝って沙也加の頬に落ちた。


「___お前の肌は白い。まるでキャンパスのように淡い色だって映える。・・・ここの赤みはなんだ?」

 首だけを起こすと、ショーツからギリギリ見える所に薄く内出血の跡があった。

 何の記憶も身に覚えもなかった。

「わかりまんんぅ、ちゅ__「わからないはずが無いだろう?」

 言い直せと言わんばかりの口付けにも、本当に覚えが無いので答えようが無かった。

「本当にわからないんです」

 自分の目にも薄っすらと映るそれは、キスマークにしか見えなかった。社長でないのなら、寝ている間に誰かが? そんな事疑いたくない気持ちと、無防備過ぎた過去の自分が疎ましかった。

 眉をしかめる沙也加の表情に貴臣も何か感じたようだった。

「はぁ・・・お前は私のモノだ。許可なく他人に触れさせるな。わかったな?」

「え? あ、はぁ」

 考え事をしていて、間の抜けた返事を返してしまった。



「___くそっ」

 小さな小さな心の叫びが沙也加の耳に届いた時には、割り開かれた両足の間に髪をかき上げる貴臣がいた。

「ああっ、いやっ」

 制止は間に合わず、するりと脱がされたショーツが足首に引っかかる。貴臣が前髪をかき上げたまま上目遣いで卑猥な部分へと顔をうずめた。


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