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番外編
結婚初夜の翌日④
しおりを挟む確認するように差し入れられた長い指をぬるりと受け止めて締め付ける。異物感を感じるそこは締め付けても一本や二本の違いなど分からない。それでも外壁に当たる指の感触で、二本入っているのを悟った。
広げるように動く指はぬちぬちと水音を立てて動き、敏感な奥には触れてこない。その切なさに自然と腰が揺れていた。動けないように抱き締めれられると、貴臣さんの熱い吐息が耳を掠って消えていった。お腹の奥の奥、それは女性が持つ神秘的な組織。男性には得られない痛みと、喜び・経験をくれる部分。そこが貴臣さんを求めていた。
当たらないように配慮しているのか、私が腰をくねらすたびにひたりと当たる貴臣さんの雄はしっかりと立ち上がっている。貴臣は”奉仕”を求める事はほぼ、ない。だから、その全貌を見た記憶も薄っすらと頭の片隅に残るだけだった。
「・・・っ!?」
驚きの吐息が耳に入ってくると、そこはより一層質量を増した。手の平に当たる肉感は、例えようのない触り心地である。どくどくと脈打つ血管を揉みあげるように包み込み、緩く上下に動かすと小さなため息が聞こえた。解放されない私の身体はぴったりと貴臣さんと張り付き、首に回された筋肉質な片腕が震えながら締め付けてくる。
近すぎる距離では、貴臣さんの表情が見れない。喜んでいるのか、呆れているのかも。それでも貰ってばかりが嫌で、これまでの少ない経験を生かして貴方に奉仕する。
「んんっ、あっ、いやあっ・・」
中断されていたそこへの解しが再開されたかと思った拍子に、奥の入り口を強く押されて声を上げた。 一番弱く敏感なそこは、触れられただけで快感を引きずり出す。再び高まっていく声色に、貴臣さんも限界そうにこちらを艶っぽく見下ろしていた。
正常な思考に戻った時には、貴臣さんの筋肉質な身体の上に跨り自ら腰を振っていた。腰に添えられた大きな手の平に自分の手を重ねる。見上げてくるアングルでも、主導権は彼にあるようだった。甘い喘ぎを溢す私の痴態を見ながら正確に突き上げてくる貴臣さんの高ぶりは、衰える事なく良いところを刺激していた。
見られている。
それだけで胸を弾ませる存在は、手の届く距離にいる。心も身体も満たされていた。想像をはるかに超えた深い愛と、度を越えた狂気な欲望をぶつけられても尚、「もっと」と求められる幸せはこの人と出会えなければ味わう事はなかっただろう。
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