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第二章 ガタガタの階段は、しがみついて泥臭く登れば良いでしょう。
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もっと?
もっとって、もっと?
情緒不安定とはこのことを言うのだろう。喜びに転げまわって、不安で枕に顔を埋めて、恥ずかしさに飛び上がって、疑問に天井を仰ぎ見る。もう、日曜の朝が来る。カーテンの隙間から薄青い朝日が差しこんできて、電気を付けていなくても家具の位置やあのワンピースが見えるくらいに明るくなった。寝ずに迎えた朝は心地いいものではない。重い身体に鈍い思考、このまま起きておくか寝るか迷うくらいに予定の無い一日が始まる。
取り合えずベッドの上に胡坐をかいた。昨日というか今日というか、そんなのどうでもよくて、兎に角あのキスの所為でお風呂にも入れなかった身体は少しベタつく。動きたくないけど、動かなきゃあれがカムバックしてしまうから。
シャワーを浴びてからタオルドライした髪をつげ櫛で梳かしている時だった。
トゥルルン。テーブルに乗っていたスマホ画面が光り、忙しなく着信を知らせている。発信者名は佐山だった。通話状態にしてからスピーカーホンボタンを押す。
「はい」
『おっと・・・早いな』
「手元にあったから。どうしたの?」
気分は黒髪のラプンツェルで、そこまで長くない髪を大切そうに櫛通ししながら答える。電話での佐山は上司の佐山じゃなくて、同期の佐山だ。それが長年の暗黙の了解というやつ。
『コーヒーでも飲まないか?』
「あー・・・出かける元気はないんだよね」
『下でもか?』
「下・・・?」
そう言われて浮かんだのは、このビル一階のコーヒーショップチェーン店のこと。
「え? 下に来ているの?」
『ああ、まあ。大丈夫かなって。伊藤が五十嵐社長怒らせてないか心配でな』
「うわ! 失礼! そんなこと・・・なくもないけど」
『ははは。兎に角、スッピンでもいいから降りて来いよ。フラペチーノの生クリームのったやつでいいよな?』
「うん! あー・・・、やっぱアイスコーヒーにする。無糖の苦いやつお願い。十分待っていて」
佐山が何か言った気もするけれど、もう終了ボタンを押してしまった。ドライヤーで手早く髪を乾かしてから、黒のリブネックロンTの上に踝丈のキャメル色ジャンプスカートを着る。髪は折角綺麗に梳かしたからそのままで、キャップとマスクでスッピンを隠せばご近所スタイルの出来上がり。いつもの花柄バッグを手に、楽ちんでお気に入りのスリッパタイプのローファーをつま先に引っかけて出掛ける。
道路沿いのテラス席に佐山を見つけて、思わず駆け寄っていた。私に気付いた佐山も笑顔で手を上げてくれて、たった一週間なのに会いたかった気持ちが溢れる。
「あーっ。佐山だ。会いたかった」
「はぁ? そんなこと言っても給料は上がんねぇぞ」
「そんな下心ないよ。上がるに越したことはないけど」
「ははは。よかった。思ったより元気じゃん」
座るように促されて向かいに座れば、約束の苦いアレを佐山が差し出してくれた。そして横に追加でガムシロップとミルクが三つずつ。それを見て恨めしく佐山を見れば「え?」と困ったように首を傾げている。
「馬鹿。私の今一番の重要任務がダイエットなの」
「だ? え? なんで?」
「私の美しさが美容液の信頼なんだってさ」
「あー・・・なるほど。さすが五十嵐社長。イケメンだから頷ける。あの顔になれますって言われたら、俺だって買うもんな。一千万円くらいまでなら出すかも」
「うわっ。出世街道走ってきた人間は太っ腹ぁ」
「ああ。そのコーヒーも奢りだぞ。太っ腹だろ?」
「奢られるものの価値が、その女の価値だって聞いたことあるわ」
そう言いながらマスクの下に指で隙間を作ってストローを咥えた。本当はホットが良かったけれど、マスクをしたままいるための妥協策だ。口内には苦い味が広がって、呆けた頭がほんの少しだけ起きた気がする。
“奢られるものの価値が女の価値”と自分で言いながら、「そっか」と納得する。ここ数年は男性に何かを奢られたことすらない。給食のおばちゃんでさえ学生の男の子に飴ちゃんの一つや二つ貰っているだろう。私は華の二十代をドブに捨ててきたのだと思うと、後悔というか情けないというか。・・・あ。じゃあ、昨日五十嵐社長に奢って貰った品々は・・・。き、キスは・・・、ああ、だめだめ。考えるのは辞めよう。
「でも、確かに見たいかも」
「ん? 何を?」
「伊藤が一緒に入社した時みたいに、ギラッギラに輝いているとこ。お前、綺麗だったよな」
「?! ごほっ、ごほっ、ごほ・・・」
“綺麗“というワードに慣れなさ過ぎて、コーヒーが変なところに入ってしまった。身体の拒否反応で涙目になりながら、心配そうに立ち上がった佐山を手で「大丈夫」と諫める。
「伊藤さん?」
そこに声を掛けてきたのは、倉科さんだった。ベージュのオーバーサイズのタートルネックニットに紺のデニムの私服姿で、たぶん誰が見ても華奢で可愛い。
「倉科さん。こんにちは。今日はお休みですよね?」
「ええ。私たちは休みですが、社長とアランは仕事なので差し入れにコーヒーを買いに」
「え? そうなんですか?」
「はぁ。伊藤さんは営業しかしてこなかったからわからないですよね。研究職は細胞培養のスケジュール次第では毎日出勤しなければいけません。作業から六時間後にまた作業があれば、それは深夜でも早朝でも出勤しなければいけない。わかりました?」
「あ・・・はい」
倉科さんに言われて合点のいくことがあった。夜に会社に忍び込んだときに、五十嵐社長が机に突っ伏して寝ていたこと。昨日だって日付が変わる頃だったのにエレベーターで会ったということは、もしかすると作業をしていたのかもしれない。クマ一つ無いくせに、そんなに働いていたなんて・・・。
「倉科」
再び追加で現れた人物は、私の数メートル後方にいる。それでも声でわかってしまった。今日は一番会いたくない人物だ。
「社長」
「今日はいいって言っただろ」
「でも私だけ休めません」
うるきゅるりんな表情で五十嵐社長を見上げる倉科さんを横目に、帽子を深く被り直す。私だってバレていませんように。
「・・・」
視線が痛い、気がする。チラリと五十嵐社長を盗み見れば、呆れたように見下ろしてくる瞳と目が合った。スッと取られたキャップは五十嵐社長の手の中で、静電気で持ち上がった髪はボサボサになっている。ああ、そうでした。五十嵐社長は許してくれやしない。
「これはこれはもしかして、夜中に運動に付き合ってやったのにお礼も言わずに逃げて行った伊藤日和さんじゃないですか?」
「「!?」」
五十嵐社長の言葉で殺気まみれの倉科さんの視線と、心配する父親みたいな視線の佐山が一斉にこちらを向いた。なんでわざわざそんなこと言うんだよ・・・。マスクの中で苦い顔をしている私と、右の口角だけ吊り上げて悪魔の笑みを浮かべている五十嵐社長はどういう風に見られているのだろうか。
「社長。お疲れなのですから、そんなことしなくていいんです。伊藤さんは山本くんに任せていたら大丈夫ですから」
「山本くん?」
「はい。ジムのトレーナーです。彼は若いけれど実績もあるから大丈夫です」
「・・・」
眉をぴくりと寄せてから、何故か五十嵐社長は私を睨んできた。佐山に視線をやれば、なにがなんだかわからない顔をしている。そりゃあそうだ。あとで説明をしてあげよう。兎に角、嫌味な悪魔に退散して欲しい。
「行くぞ」
私の願いが通じたのか帽子を雑に頭に戻すと、五十嵐社長はジャケットをはためかせて店内へと入って行った。それを嬉しそうに笑って倉科さんが追いかけて行く。なんだ。むかつく。あの男のどこがいいんだ。ドキドキして損した。
「なんか・・・、秘書さんってあんなにキツイのか? 伊藤、いじめられていたりしてないよな?」
向かいに座っている佐山は見当違いの心配をしているが、それよりもあの男への怒りが収まらない。キスで惑わせやがって、私はファーストキスじゃないからな。専門学校卒業までそれなりに彼氏はいたから、キスの一つや二つなんだってないんだ。なんだってないんだからな。・・・なんだってないから、五十嵐社長もなんでもない顔をしているの? ああ、やめやめ。
「佐山」
「ん?」
「今日、車?」
「ああ、そうだけど」
「行きたいところがあるの」
そう言ってコーヒーの受け取り待ちをしている五十嵐社長を睨みつつ、佐山の筋肉バカな二の腕を掴んで引っ張っていく。ああ、やめやめだ。
もっとって、もっと?
情緒不安定とはこのことを言うのだろう。喜びに転げまわって、不安で枕に顔を埋めて、恥ずかしさに飛び上がって、疑問に天井を仰ぎ見る。もう、日曜の朝が来る。カーテンの隙間から薄青い朝日が差しこんできて、電気を付けていなくても家具の位置やあのワンピースが見えるくらいに明るくなった。寝ずに迎えた朝は心地いいものではない。重い身体に鈍い思考、このまま起きておくか寝るか迷うくらいに予定の無い一日が始まる。
取り合えずベッドの上に胡坐をかいた。昨日というか今日というか、そんなのどうでもよくて、兎に角あのキスの所為でお風呂にも入れなかった身体は少しベタつく。動きたくないけど、動かなきゃあれがカムバックしてしまうから。
シャワーを浴びてからタオルドライした髪をつげ櫛で梳かしている時だった。
トゥルルン。テーブルに乗っていたスマホ画面が光り、忙しなく着信を知らせている。発信者名は佐山だった。通話状態にしてからスピーカーホンボタンを押す。
「はい」
『おっと・・・早いな』
「手元にあったから。どうしたの?」
気分は黒髪のラプンツェルで、そこまで長くない髪を大切そうに櫛通ししながら答える。電話での佐山は上司の佐山じゃなくて、同期の佐山だ。それが長年の暗黙の了解というやつ。
『コーヒーでも飲まないか?』
「あー・・・出かける元気はないんだよね」
『下でもか?』
「下・・・?」
そう言われて浮かんだのは、このビル一階のコーヒーショップチェーン店のこと。
「え? 下に来ているの?」
『ああ、まあ。大丈夫かなって。伊藤が五十嵐社長怒らせてないか心配でな』
「うわ! 失礼! そんなこと・・・なくもないけど」
『ははは。兎に角、スッピンでもいいから降りて来いよ。フラペチーノの生クリームのったやつでいいよな?』
「うん! あー・・・、やっぱアイスコーヒーにする。無糖の苦いやつお願い。十分待っていて」
佐山が何か言った気もするけれど、もう終了ボタンを押してしまった。ドライヤーで手早く髪を乾かしてから、黒のリブネックロンTの上に踝丈のキャメル色ジャンプスカートを着る。髪は折角綺麗に梳かしたからそのままで、キャップとマスクでスッピンを隠せばご近所スタイルの出来上がり。いつもの花柄バッグを手に、楽ちんでお気に入りのスリッパタイプのローファーをつま先に引っかけて出掛ける。
道路沿いのテラス席に佐山を見つけて、思わず駆け寄っていた。私に気付いた佐山も笑顔で手を上げてくれて、たった一週間なのに会いたかった気持ちが溢れる。
「あーっ。佐山だ。会いたかった」
「はぁ? そんなこと言っても給料は上がんねぇぞ」
「そんな下心ないよ。上がるに越したことはないけど」
「ははは。よかった。思ったより元気じゃん」
座るように促されて向かいに座れば、約束の苦いアレを佐山が差し出してくれた。そして横に追加でガムシロップとミルクが三つずつ。それを見て恨めしく佐山を見れば「え?」と困ったように首を傾げている。
「馬鹿。私の今一番の重要任務がダイエットなの」
「だ? え? なんで?」
「私の美しさが美容液の信頼なんだってさ」
「あー・・・なるほど。さすが五十嵐社長。イケメンだから頷ける。あの顔になれますって言われたら、俺だって買うもんな。一千万円くらいまでなら出すかも」
「うわっ。出世街道走ってきた人間は太っ腹ぁ」
「ああ。そのコーヒーも奢りだぞ。太っ腹だろ?」
「奢られるものの価値が、その女の価値だって聞いたことあるわ」
そう言いながらマスクの下に指で隙間を作ってストローを咥えた。本当はホットが良かったけれど、マスクをしたままいるための妥協策だ。口内には苦い味が広がって、呆けた頭がほんの少しだけ起きた気がする。
“奢られるものの価値が女の価値”と自分で言いながら、「そっか」と納得する。ここ数年は男性に何かを奢られたことすらない。給食のおばちゃんでさえ学生の男の子に飴ちゃんの一つや二つ貰っているだろう。私は華の二十代をドブに捨ててきたのだと思うと、後悔というか情けないというか。・・・あ。じゃあ、昨日五十嵐社長に奢って貰った品々は・・・。き、キスは・・・、ああ、だめだめ。考えるのは辞めよう。
「でも、確かに見たいかも」
「ん? 何を?」
「伊藤が一緒に入社した時みたいに、ギラッギラに輝いているとこ。お前、綺麗だったよな」
「?! ごほっ、ごほっ、ごほ・・・」
“綺麗“というワードに慣れなさ過ぎて、コーヒーが変なところに入ってしまった。身体の拒否反応で涙目になりながら、心配そうに立ち上がった佐山を手で「大丈夫」と諫める。
「伊藤さん?」
そこに声を掛けてきたのは、倉科さんだった。ベージュのオーバーサイズのタートルネックニットに紺のデニムの私服姿で、たぶん誰が見ても華奢で可愛い。
「倉科さん。こんにちは。今日はお休みですよね?」
「ええ。私たちは休みですが、社長とアランは仕事なので差し入れにコーヒーを買いに」
「え? そうなんですか?」
「はぁ。伊藤さんは営業しかしてこなかったからわからないですよね。研究職は細胞培養のスケジュール次第では毎日出勤しなければいけません。作業から六時間後にまた作業があれば、それは深夜でも早朝でも出勤しなければいけない。わかりました?」
「あ・・・はい」
倉科さんに言われて合点のいくことがあった。夜に会社に忍び込んだときに、五十嵐社長が机に突っ伏して寝ていたこと。昨日だって日付が変わる頃だったのにエレベーターで会ったということは、もしかすると作業をしていたのかもしれない。クマ一つ無いくせに、そんなに働いていたなんて・・・。
「倉科」
再び追加で現れた人物は、私の数メートル後方にいる。それでも声でわかってしまった。今日は一番会いたくない人物だ。
「社長」
「今日はいいって言っただろ」
「でも私だけ休めません」
うるきゅるりんな表情で五十嵐社長を見上げる倉科さんを横目に、帽子を深く被り直す。私だってバレていませんように。
「・・・」
視線が痛い、気がする。チラリと五十嵐社長を盗み見れば、呆れたように見下ろしてくる瞳と目が合った。スッと取られたキャップは五十嵐社長の手の中で、静電気で持ち上がった髪はボサボサになっている。ああ、そうでした。五十嵐社長は許してくれやしない。
「これはこれはもしかして、夜中に運動に付き合ってやったのにお礼も言わずに逃げて行った伊藤日和さんじゃないですか?」
「「!?」」
五十嵐社長の言葉で殺気まみれの倉科さんの視線と、心配する父親みたいな視線の佐山が一斉にこちらを向いた。なんでわざわざそんなこと言うんだよ・・・。マスクの中で苦い顔をしている私と、右の口角だけ吊り上げて悪魔の笑みを浮かべている五十嵐社長はどういう風に見られているのだろうか。
「社長。お疲れなのですから、そんなことしなくていいんです。伊藤さんは山本くんに任せていたら大丈夫ですから」
「山本くん?」
「はい。ジムのトレーナーです。彼は若いけれど実績もあるから大丈夫です」
「・・・」
眉をぴくりと寄せてから、何故か五十嵐社長は私を睨んできた。佐山に視線をやれば、なにがなんだかわからない顔をしている。そりゃあそうだ。あとで説明をしてあげよう。兎に角、嫌味な悪魔に退散して欲しい。
「行くぞ」
私の願いが通じたのか帽子を雑に頭に戻すと、五十嵐社長はジャケットをはためかせて店内へと入って行った。それを嬉しそうに笑って倉科さんが追いかけて行く。なんだ。むかつく。あの男のどこがいいんだ。ドキドキして損した。
「なんか・・・、秘書さんってあんなにキツイのか? 伊藤、いじめられていたりしてないよな?」
向かいに座っている佐山は見当違いの心配をしているが、それよりもあの男への怒りが収まらない。キスで惑わせやがって、私はファーストキスじゃないからな。専門学校卒業までそれなりに彼氏はいたから、キスの一つや二つなんだってないんだ。なんだってないんだからな。・・・なんだってないから、五十嵐社長もなんでもない顔をしているの? ああ、やめやめ。
「佐山」
「ん?」
「今日、車?」
「ああ、そうだけど」
「行きたいところがあるの」
そう言ってコーヒーの受け取り待ちをしている五十嵐社長を睨みつつ、佐山の筋肉バカな二の腕を掴んで引っ張っていく。ああ、やめやめだ。
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