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第7章 力ある者

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離れた所から様子を見ていたジュン達は安堵した。
「いや、助かった~」
「っていうか、ジュン。何で撃つかな?」
「いや、あのタイミングでモンスターが現れるとは思わなかったから」
レーザー砲を破壊したジュン達は、セト達の所に戻ろうとしていた。ところが、セトとトーラの戦いで人が集まっている為先に進むことができない。仕方ないので、どこか遠くが見えそうな高い場所から様子を見る事にした。
セトが敗北した事はジュン達も驚いた。セトの強さにも驚いたがトーラの強さはそれ以上だった。間違いなく、今戦ってはいけない相手というのはジュン達も理解していた。
しばらく上から様子を見ていた3人の前に鳥形のモンスターがジュン達が居る方向に向かって飛んできた。危ないと思い、ジュンはモンスターに攻撃をした。
それが、偶然にもトーラの方に流れ弾として飛んでいってしまったのだ。トーラにダメージを与えてしまい、目をつけられる事になってしまったのだ。
「結果的にあの男が去ってくれて良かったよ」
「それよりどうするのよ、そのカードは」
トーラがジュン達に渡したカード。これがあればローデンのところに行くことが出来るそうだ。
ローデンが居るのは、この街からなら何処からでも見える高い建物。高校の校庭があったと思われる所に、高い塔がある。そこにローデンが居るのだろう。このカードはそこに入る為の通行証みたいなものだ。
この建物だけは力尽くで何故か入ることが出来なかった。バリアか何かで囲まれていると思われる。ここに入る為には何か特別なアイテムが必要と考えていたが、まさかこんな形で手に入るとは。しかも都合が良い事に3人まで同時に入れるらしい。
「まあ、貰ったものは利用しない手はないけど」
「つまり、ローデンに戦いを挑むということよ?わかって言ってるのよね?」
ウェンディは念入りに2人に確認した。
「ごめんね、ウェンディ。私達は本気よ。この場から逃げる事はできるわ。けど、今もリフィリア王国にレーザー砲は向く可能性は残っている。それを何とかするにはローデンを倒さないといけないと思うの」
「僕らは一度アイツに負けている。でも、逃げちゃいけない気がする。今先送りにすると、次いつなのか。どんどん先送りにしてそのタイミングを失うかもしれない。だったら今やるしかないと思うんだ」
2人の決意は堅かった。ウェンディもこれを覆すのは無理だと理解している。それは、ファランとの戦いで十分承知していた。
「まあ、2人ならそう言うと思ったわ。分かった、最後まで私も付き合うわ。それに回復役は必要よね?」
「ウェンディ・・・ありがとう!」
こうして、3人はトーラから受け取ったカードを手にしてローデンに挑む覚悟を決めた。
戦って、そして勝ち、リフィリア王国の平和を守る。3人はローデンが居る塔へ向かう。
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