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第5章番外編 きっかけは何でもいい

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雪林広宣ゆきばやし ひろのぶ、みんなからは『ヒロ』と呼ばれている。彼は今、人生において重要な決断をしたいと考えていた。
「さて、どうしたものか・・・」
手元には不合格と書かれた通知書がある。それを見てヒロは考えていた。大学受験に失敗して浪人生決定となった今、今後のことを考えなければならない。
「やっぱり、漠然としすぎたかな」
ヒロが通っていた東城高校は、地元では1番の進学校だ。偏差値が高い有名進学校というよりは、とりあえず大学進学率が高いです。と言えるレベルの学校だ。東城高校には2年生の時に文理選択がある。ヒロは何となくで理系クラスを選択。そのまま受験生となり、その結果が今の状況だ。理由は薄々感じていた。将来の目標がないことだ。何となくでここまで来てしまった。やっぱり、今後のことを考えたら何か目標がいるだろうか。
考えているとヒロのスマホが鳴る。
「もしもし?うん、あー、わかった。え?今から?了解、行くよ」
部活動時代の友達からだ。一緒に行く予備校の相談をしたいそうだ。そこで友達の家に来て相談しないかと持ちかけられた。まあ、暇してたから丁度良いと考えたヒロは友達と相談する為に舟堀の街に向かう。
「さっきからパトカーが多いな」
近くで事件でもあったのか。今まで見たことないくらいパトカーが走っている。
いくら何でも多すぎるか?
「まあ、今夜辺りにでもニュースになるか」
実際にこれをニュースで見ることがないとこの時点では思いもしなかったぢろう。この数時間後に世界改変が起きるのだ。そうは思ってもいないヒロは電車に乗る。
舟堀の街に着いて、駅前で待っていると、数分後に友達に会える。
「よう、ヒロ。お互い大変だな」
「やあ、ケンさん。ホントに大変だよね」
ヒロがケンさんと呼んだ友達は宮ノ下 健二郎みやのした けんじろうで、ヒロとジュンの部活仲間だ。
お互い、4月からは浪人生。こんなに身近に浪人生がいると、自分が通っていた学校が本当に進学校なのか疑うレベルだな。
「そう言えば、今日は学校で集まりがあるけど、この後行く?」
「あれ?ヒロ、その話は今日だっけか。まあ、後で顔出しくらいはしてみるか。ジュンにも電話しておくよ」
「おう」
ケンがジュンに電話をしてみると、電波がつながらないところにいますと返ってきた。
「ってあれ?どこにいるんだ、あいつは・・・」
「そう言えば、関係あるかは分からないが、ジュンの家の近くの工場の方に向かってパトカーがたくさん走ってたな。案外、何か凶悪な事件が起きてたりしてな」
「例えば、テロとか?」
「ははは・・・まさか~」
冗談っぽく言って笑う2人。その後2人は会話をして、数時間過ごす。そして、学校の集まりに向かう。
「あ、ヤベエ、店に忘れ物したわ。先に行っててくれ、後の電車で行くよ」
「おう、後でな」
ヒロは忘れ物に気づき、ケンと会話してた店に戻る。ちょうど駅に戻ろうとした時に、が発生する。
そう、世界改変の光が発生したのだ。
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