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第5章 勇気と恐怖

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リフィリア王国の騎士団の宿舎はジュン達がお世話になってる宿屋の近くにある。2人は、ヒロに会う為に騎士団の宿舎にやってきた。
どこの部屋に住んでいるか近くを歩いていたら兵士の人に聞く。
「ヒロの知り合いか。アイツはまだ戻ってないな」
「いつ頃戻ってきますか?」
「分からないな。最近は遠征任務が多いから」
衛生任務。最近、多くの人が行方不明になってるとか言う任務のことだろうか。
「分かりました。また後日行きますね」
2人は騎士団の宿舎を後にした。その帰り道
「ヒロ君が戻ってきてないのって・・・」
「まだそうと決まった訳じゃないが、気にはなるな」
多くの兵士やギルドの人が行方不明になってるから気になると言えば気になる。
そして、その人達をどうしようとしているのかも気になる。
「普通に考えるなら、その人達を奴隷にして何かやらしてるってことよね」
「想像はできるけどな。きっと舟堀タワーで作ってた奴のもっと強力なやつを作ってるんだろうね」
「そうなるとこの国がレーザーの標的になるのも時間の問題よね」
「まあ、心配だろうけど。僕らが受けれるクエストでもないし、今はこの国の騎士団やギルドを信じよう」
そう、今はそれしかできないのだ。情報がない以上、どこに行けばいいのかも分からない。せめて場所だけでも分かれば偵察くらいはできるけど。
この件については気になることがあるけど今は何も出来ないので宿に戻った。
宿屋に戻った2人は、そこでお世話になってる女将さんが困った顔をして座っているのに気づいた。
「参ったわね・・・おや、あんた達戻ったのかい」
「うん、それより何か困ったことが?」
「ええ、イーストキャッスル平原の向こうの街に友達が居るのだけど、街から出れないみたいなのよね。それが心配でね」
女将さんが言うに、イーストキャッスル平原は危険だからと街から出ることを禁止されているそうだ。
「ん?この国ではそんなこと禁止されてないよね」
この国より、女将さんが居る街の近くが危険ということか。ということは・・・
「もしかして、そこに敵のアジトがあるということ?」
「確かに。アジトが近くにあるなら、それは確かに危険だね。だから街から出ることが禁止されている事に説明がつくな」
そう推測した後の2人の行動は早かった。
「行ってみるか」
「え?」
「だって、クエストを受けれないとは言え、故郷は守りたい気持ちはあるでしょ」
ジュンは気づいていた。ルイーザは国のこの先の未来が心配そうな様子であった。その事に自分が関われないことに悔しそうであることも。クエストを受けなくても様子を見るくらいなら自由だろう。2人は女将さんから街の場所を聞いて探索してみることにした。
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