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第4章 占拠された街

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風の渦が、ゆっくりとジュンとルイーザの方に向かってくる。逃げ場がない。
ジュンは、盾を出す。しかし、ジュンの盾だと正面しか防げない。この風の渦の中はあらゆる方向から羽の刃が飛んでくる。つまり、盾として役に立たないということだ。何か方法はあるだろうか。考えたが、防ぐ方法が思いつかない。2人はダメージを受ける覚悟を決める。
2人は風の渦に巻き込まれる。立つ事もできないくらいの風速。そこに飛び交う羽の刃。
痛い。目が回る。ダメだ、盾で防ぐ事も反撃する事もできない。そのうち、盾が風に飛ばされてしまう。無防備な状態で羽の刃を受ける。体のあちこちに傷がつく。血を流しすぎて気を失ってしまいそうだ。もしかしたら、ここで死んでしまうのか。こんなところで冒険が終わってしまうのか・・・
「獣波動!」
クルールが獣波動を渦に向かって攻撃する。
波動はローデンの出した羽を一つ一つ正確に破壊する。全ての羽を破壊。同時に風の勢いも弱くなる。
「ジュン、ルイーザ!」
2人は傷だらけとなり、意識を失っている。早く手当てをしないと、最悪、死に至る。
「ちっ、急いでここから脱出して手当てをしてやらないと・・・」
「逃すと思いますか」
「こいつらを生かさないといけないからな。ここは逃げさせてもらう」
「どうやって逃げるつもりですか?」
出口は1箇所しかない。通ろうとした瞬間に攻撃をする。どう足掻いても、ここか、逃げるのは不可能だ。
「もちろん、こうやって逃げる」
クルールは、窓を突き破る。上空200メートル近くある高さから飛び降りた。
「ここから飛び降りますか・・・」
クルールは、塔を支えている鉄工を一つ一つに着地して下に向かっていく。
「なるほど。脳筋ならではの発想ですね」
これは追うのは無理か。あっという間に見えなくなった。クルール達を逃してしまったのは残念だが、ジュンとルイーザには致命傷を与えたのでよしとしておこう。仮に生き延びたとしても、ローデンにまた戦いを挑むことはしないだろう。致命傷と一緒に恐怖も与えた。あの2人の冒険者としては終わりだろう。ローデンはそう思った。しかし、リフィリア王国の破壊の破壊の任務は失敗した。さらに足音が聞こえてくる。外にいた奴らがここに向かっているのだろう。この場は諦めた方が良さそうだ。一旦、引き揚げて別の作戦を考えるべきだろう。
そう考えたローデンはファランを抱えてその場から飛んで行った。
この瞬間、舟堀の街は解放された。だが、人質にされたギルド長だけでなく、舟堀の街の住人の姿はない。一体どこへ・・・?一方、リフィリア王国の方はジュン達がレーザー砲を壊したお陰で無事だ。
そんな中、致命傷を受けたジュンとルイーザ。
クルールは、リフィリア王国の医療施設に2人を急いで運ぶのだった。
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