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第4章 占拠された街

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その頃、舟堀タワーの頂上ではある準備が行われていた。目的はリフィリア王国を攻撃することで、ここにあるギルドと戦士団を壊滅させる為だ。その為の武器を作っている。この舟堀タワーの頂上はそれを可能とする兵器を配置するのに丁度いい場所だ。
リフィリア王国は、これだけの力を持っているのだからいずれ『組織』の敵となる存在になるだろう。
頂上からリフィリア王国が見えるところに立っている男は、任務の為ここに立っている。
リフィリア王国からを手出しをさせないに、壁を作り街を占拠した。さらに街の者を人質にすれば、王国もなかなか手を出せないだろう。実際は住人には手を出すつもりもない。あくまで、国を壊滅させるのが目的で、人質に手を出すつもりは一切無い。ただ、足止めとして人質にさえなって貰えればそれで十分だ。向こうが手を出せないように大量の武器を配置して細工はした。これで外からは沢山の人がいるように見せる事が出来る。準備は完璧だ。
「リーダー。例の物の完成まで後1週間くらいかと」
「急がせろ。それまではこの街に人を近づけるな」
男の部下は、承知したと言い、再び武器を作成する作業に戻る。
今作らせてるものが完成すればリフィリア王国を壊滅させるのは容易い。リフィリア王国を壊滅させれば我々を脅威と思うに違いない。そうなれば任務は達成だ。その任務達成まで目前だ。今のところ、計画に何も問題はない。そう思っていた。
ところが、誤算というのは計画が達成する前にやってくる。目の前に3人、男の前に立っている。まさか、この街に侵入する者が現れるとは。出入口は4方向全てを封鎖したはず。地下から入る手段はあるが、あれはどこに繋がっているか不明で中も暗い。そんな場所からまさか人が来るとは思いもしなかった。
「あなたがここを占拠した集団のリーダーね!」
「ここで何をしようとしているのかは知らないが、この街の占拠はやめてもらおうか」
たった3人でここに乗り込んで来るとは。命知らずか、ただの馬鹿なのか。
「どうせ、見た目だけの武器だろ。そこから人はそんなに居ないと判断させてもらった」
まさか、こちらの作戦に気付く者が現れるとは。男にとって驚かされることばかりだった。
「なるほど。こちらの作戦に気付くとは、なかなかやるものだ。だがこの俺の実力も知らずに乗り込んできたのは、ただの愚か者のようだな」
目の前の男、レベルは7でクルールよりレベルが高い訳ではない。
「レベルが全てと思うなよ」
男はクルールに向かってパンチを繰り出す。
「むっ・・・」
クルールは男のパンチを防いだ。同時に相手の実力に気づく。レベルだけで実力を判断すると負けると。
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