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第3章番外編 始まりの予感
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「おい、起きろ、クルール」
机でぐったりしていたところにウルフが現れた。
昨日の書類整理が夜遅くまでかかったせいでまだ眠かった。
「ウルフか・・・今日は会う予定なんてあったか?」
「会う予定はないが、もう昼だぞ?いつまで寝てるんだ」
「おっとすまん。大分寝てしまったようだな。
って、ウルフが何でここにいるんだ?約束あったっけ?」
「いや、約束があった訳ではないが大変だ。昨日、平原に現れたゴブリン集団が倒されたそうだ」
「は!?その問題、もう解決したのか」
「ああ、俺のとこのギルドで調査依頼を出したんだが、ちょうどボスらしきモンスターが倒されたと報告を受けた」
「倒されたんなら良かったじゃないか。わざわざ俺のところに来る必要は無いんじゃないか?」
「まあ、ただ倒されて軍団は絶滅したって報告だけなら来なかったけどよ、倒されたモンスターについて調べたら普通のモンスターじゃないことが分かったんだ」
ウルフが調査依頼を頼んだギルドの人達から受けた報告によると、ボス的な存在のハイゴブリンが火を吐いたそうだ。
「ハイゴブリンが火を吐くなんて事例は今までにないぞ?」
「ああ、奴にはドラゴンの血が混じっていたそうだ」
「それってつまり・・・」
「恐らく、何者かに改造されたハイゴブリンだろうな。強さも普通のハイゴブリンよりも強いらしい」
普通のハイゴブリンがレベル4くらいだとすると改造ハイゴブリンはレベル6くらいはあるそうだ。
ジョブを持つ者でレベル6は大きなギルドなら、チーム内のリーダーになれるくらいの経験がある人と同じだ。つまり、普通の人よりは経験もあり強さもある人だ。それくらいの人が一対一でやっと互角に戦えるレベルだ。
「そんなゴブリンを倒してしまうとはな、流石だな」
「いや、倒したのは下級職を持つ小さな探検隊の者らしいぞ」
「ほお、将来が楽しみな奴らだな」
「報告によると、大きな一角の獣に乗った2人組で大きな剣を扱う者と魔法力のある弓を扱う者だそうだ。」
「まさか・・・」
そのような人物はクルールが知る限りだとあの2人しか居ない。
ジュンとルイーザだ。一角の獣はルイーザの仲間のワッフルのことだろう。
まさかあの2人がそんな危険なモンスターに遭遇して倒してしまうとは。
「ジュンとルイーザか」
「そうだ。あの2人が戦ってしかも勝利した」
「だが、あの2人のレベルは・・・」
「そうだ。レベルは3。この前の戦いで4になったみたいだが、2人がかりであのハイゴブリンと戦っても勝つのは難しいだろう」
水江でならず者集団をやっつけた出来事もあったが、ここでまたあの2人にまた驚かされるとは思わなかった。
「あの2人は将来ビッグになるかもな」
「ああ、確かにな。楽しみな2人だよ」
2人のことを思い出して、話が脱線してしまったが、ウルフは本来の話題に戻す。
「あの2人の将来も気になるが、今気になるのは、あの改造ハイゴブリンを誰が作ったかというところだ」
「誰がやったか目星は立ってるのか?」
「分からん。推測でしかないが、ギガロに関係する者の仕業じゃないかと睨んでる」
「まあ、今、一番怪しい奴らと言えば、それしかないよな」
「あいつらの目的が何か分からないのも不気味なもんだな」
ギガロは一体何をしようとしているのか。この異界を作った目的も分からないし、さらにバックにいる組織の存在も謎のままだ。これらについては更に調査をしなければならないだろう。
「はあ・・・、書類仕事だけでも忙しいのに、次から次へと厄介な事が起きるな」
クルール達、ギルドの上級職の者たちに休みはしばらく来なそうだった。
机でぐったりしていたところにウルフが現れた。
昨日の書類整理が夜遅くまでかかったせいでまだ眠かった。
「ウルフか・・・今日は会う予定なんてあったか?」
「会う予定はないが、もう昼だぞ?いつまで寝てるんだ」
「おっとすまん。大分寝てしまったようだな。
って、ウルフが何でここにいるんだ?約束あったっけ?」
「いや、約束があった訳ではないが大変だ。昨日、平原に現れたゴブリン集団が倒されたそうだ」
「は!?その問題、もう解決したのか」
「ああ、俺のとこのギルドで調査依頼を出したんだが、ちょうどボスらしきモンスターが倒されたと報告を受けた」
「倒されたんなら良かったじゃないか。わざわざ俺のところに来る必要は無いんじゃないか?」
「まあ、ただ倒されて軍団は絶滅したって報告だけなら来なかったけどよ、倒されたモンスターについて調べたら普通のモンスターじゃないことが分かったんだ」
ウルフが調査依頼を頼んだギルドの人達から受けた報告によると、ボス的な存在のハイゴブリンが火を吐いたそうだ。
「ハイゴブリンが火を吐くなんて事例は今までにないぞ?」
「ああ、奴にはドラゴンの血が混じっていたそうだ」
「それってつまり・・・」
「恐らく、何者かに改造されたハイゴブリンだろうな。強さも普通のハイゴブリンよりも強いらしい」
普通のハイゴブリンがレベル4くらいだとすると改造ハイゴブリンはレベル6くらいはあるそうだ。
ジョブを持つ者でレベル6は大きなギルドなら、チーム内のリーダーになれるくらいの経験がある人と同じだ。つまり、普通の人よりは経験もあり強さもある人だ。それくらいの人が一対一でやっと互角に戦えるレベルだ。
「そんなゴブリンを倒してしまうとはな、流石だな」
「いや、倒したのは下級職を持つ小さな探検隊の者らしいぞ」
「ほお、将来が楽しみな奴らだな」
「報告によると、大きな一角の獣に乗った2人組で大きな剣を扱う者と魔法力のある弓を扱う者だそうだ。」
「まさか・・・」
そのような人物はクルールが知る限りだとあの2人しか居ない。
ジュンとルイーザだ。一角の獣はルイーザの仲間のワッフルのことだろう。
まさかあの2人がそんな危険なモンスターに遭遇して倒してしまうとは。
「ジュンとルイーザか」
「そうだ。あの2人が戦ってしかも勝利した」
「だが、あの2人のレベルは・・・」
「そうだ。レベルは3。この前の戦いで4になったみたいだが、2人がかりであのハイゴブリンと戦っても勝つのは難しいだろう」
水江でならず者集団をやっつけた出来事もあったが、ここでまたあの2人にまた驚かされるとは思わなかった。
「あの2人は将来ビッグになるかもな」
「ああ、確かにな。楽しみな2人だよ」
2人のことを思い出して、話が脱線してしまったが、ウルフは本来の話題に戻す。
「あの2人の将来も気になるが、今気になるのは、あの改造ハイゴブリンを誰が作ったかというところだ」
「誰がやったか目星は立ってるのか?」
「分からん。推測でしかないが、ギガロに関係する者の仕業じゃないかと睨んでる」
「まあ、今、一番怪しい奴らと言えば、それしかないよな」
「あいつらの目的が何か分からないのも不気味なもんだな」
ギガロは一体何をしようとしているのか。この異界を作った目的も分からないし、さらにバックにいる組織の存在も謎のままだ。これらについては更に調査をしなければならないだろう。
「はあ・・・、書類仕事だけでも忙しいのに、次から次へと厄介な事が起きるな」
クルール達、ギルドの上級職の者たちに休みはしばらく来なそうだった。
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