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第2章 旅の相棒
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ジュンとルイーザが食事を終えて店から出ると、さっき店でクレームしてた男達が仲間を連れてきたのか、集団で表に立っている。
「あらら・・・」
「これって、さっきの人達よね?」
店でクレーム入れた男が先頭に立って言った。
「おい、お前達!さっきはよくも恥をかかせてくれたな」
「え?明らかに変な文句を言うあなた達が悪いと思うけど?」
「うるさい!とにかく、無事に済むと思うなよ、お前ら」
男が合図をすると、集団がジュン達に向かってじわじわと近づいて来る。
1人、2人増えるレベルなら対抗することができたかもしれないが数十人単位で来るとは・・・
「うーん、これはヤバイわね」
状況が不利にも関わらず、ルイーザは冷静だ。
「ルイーザ、あまりヤバそうに聞こえないんだが、何か策でもあるのか?」
「策という訳じゃないけど、スマートじゃない解決方法ならあるわ」
「スマートじゃない解決方法?」
するとルイーザは、口笛を吹いた。何かの合図だろうか。
ドドドドド・・・
遠くから何かが近づいてくる。
「え?何あれ?」
サイのような一角獣だろうか。
黒い生き物が猪のようなスピードで突っ込んで来る。
「う、うわぁー!」
その生き物は、男達を次々と蹴散らしていく。
男達はあまりにも突然な出来事で戸惑っている。当然、その生き物相手に何もなす術は無い。
ジュンは唖然とした。
あっという間に全員倒してしまったのだ。
この生き物のパワーも相当だが、それを飼い慣らすルイーザも相当すげえと思った。
「あ、あのルイーザさん。この生き物は?」
「この子は私の旅の仲間のワッフルよ。可愛いでしょ」
「・・・」
可愛いかどうかは個人の主観だが、まあこの場は切り抜けた訳だ。
本当にスマートじゃない解決方法な訳だが。
「まあいいか」
倒したのはいいが、彼らどうしようか。このままにしておくわけにもいかないし。
「何の騒ぎだ!」
ジュン達の後ろに立っていたのは
「軍曹・・・」
緑色の服を着たそう形容するしかない人物が立っている。
「あ、ちょうど良かった。マスター、ギルドで彼らを引き取ってよ。」
「ルイーザ、また貴様か・・・」
ルイーザからマスターと呼ばれる軍曹っぽい人は頭を抱えた。
「あのな、確かにこいつらは我々の管轄で抱えているならず者集団だが
依頼を引き受ける前に倒すやつがあるか?」
「手を出して来たのは向こうが先だし、正当防衛よ」
「はぁ・・・倒してしまったものはしょうがない。ところで一緒にいるそいつは?」
軍曹っぽい人はジュンを見た。
「あ、紹介するわ。私の冒険のパートナーになる人」
「は?」
「私達、探検隊を結成するわ」
そう言ったルイーザの目はとても輝いていた。
「あらら・・・」
「これって、さっきの人達よね?」
店でクレーム入れた男が先頭に立って言った。
「おい、お前達!さっきはよくも恥をかかせてくれたな」
「え?明らかに変な文句を言うあなた達が悪いと思うけど?」
「うるさい!とにかく、無事に済むと思うなよ、お前ら」
男が合図をすると、集団がジュン達に向かってじわじわと近づいて来る。
1人、2人増えるレベルなら対抗することができたかもしれないが数十人単位で来るとは・・・
「うーん、これはヤバイわね」
状況が不利にも関わらず、ルイーザは冷静だ。
「ルイーザ、あまりヤバそうに聞こえないんだが、何か策でもあるのか?」
「策という訳じゃないけど、スマートじゃない解決方法ならあるわ」
「スマートじゃない解決方法?」
するとルイーザは、口笛を吹いた。何かの合図だろうか。
ドドドドド・・・
遠くから何かが近づいてくる。
「え?何あれ?」
サイのような一角獣だろうか。
黒い生き物が猪のようなスピードで突っ込んで来る。
「う、うわぁー!」
その生き物は、男達を次々と蹴散らしていく。
男達はあまりにも突然な出来事で戸惑っている。当然、その生き物相手に何もなす術は無い。
ジュンは唖然とした。
あっという間に全員倒してしまったのだ。
この生き物のパワーも相当だが、それを飼い慣らすルイーザも相当すげえと思った。
「あ、あのルイーザさん。この生き物は?」
「この子は私の旅の仲間のワッフルよ。可愛いでしょ」
「・・・」
可愛いかどうかは個人の主観だが、まあこの場は切り抜けた訳だ。
本当にスマートじゃない解決方法な訳だが。
「まあいいか」
倒したのはいいが、彼らどうしようか。このままにしておくわけにもいかないし。
「何の騒ぎだ!」
ジュン達の後ろに立っていたのは
「軍曹・・・」
緑色の服を着たそう形容するしかない人物が立っている。
「あ、ちょうど良かった。マスター、ギルドで彼らを引き取ってよ。」
「ルイーザ、また貴様か・・・」
ルイーザからマスターと呼ばれる軍曹っぽい人は頭を抱えた。
「あのな、確かにこいつらは我々の管轄で抱えているならず者集団だが
依頼を引き受ける前に倒すやつがあるか?」
「手を出して来たのは向こうが先だし、正当防衛よ」
「はぁ・・・倒してしまったものはしょうがない。ところで一緒にいるそいつは?」
軍曹っぽい人はジュンを見た。
「あ、紹介するわ。私の冒険のパートナーになる人」
「は?」
「私達、探検隊を結成するわ」
そう言ったルイーザの目はとても輝いていた。
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