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欲にも体の火照りにも負けそう※
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しおりを挟む「あ、あ、この絵、かわいいっすね。ちびっ子が描いてくれたんっすか?」
「そ、ソウなんだヨネ。こういうの初めてもらったカラ嬉しくて、オッ、お守りにしよウと思ッテ」
「そーっすか。へ、へぇ……イイっすね」
「うッ、……ウン」
二人そろって仲良くギクシャク。
かろうじて会話を成り立たせながらも、相変わらず手は重なったまま。
さっきのハグと同じだ。離れるタイミングがない。タイミングが究極に迷子。
(一條さんが恥ずかしがって引っ込めようとしたら、指を絡めて恋人つなぎするしかねぇな……!!)
血がのぼり過ぎた頭で、おふざけ作戦をたくらむ。
だが、いつまで経っても実行はできなかった。
どれほど待っても一條さんの手は離れなかったのだ。
指は火照ってとろけていく。互いの境目が分からなくなりそうなぐらいに熱い。
「……」
「……」
時間だけが過ぎていく。
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