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・松嶋先生はせんちゃんのことが…!?(ほのぼの)
祝福の拍手は広がって【close】
しおりを挟む一体誰がそんな雑な盗み聞きを──と、クラスの奴らをぐるりと睨みつけたものの、ナナフシは絶叫していたのだ。
盗み聞きどころか普通にしてても耳に届くだろう。
おまけに手まで握っていたのだから、そりゃ、告白だと思われてもおかしくない。──いや! 絶対おかしい!
「誤解! 誤解誤解誤解!! 誤解っ告白なんてッ!!!」
「五回も告白かー! 熱愛おめでとう! おめでとう! おめでとう!!」
俊也が気取った紳士のようにパンパンと拍手し始めると、なんの祭りなのか教室全体に拍手が広がっていく。
「ぶわぁかぁあああああああ!!!」
破れかぶれで怒鳴ったものの、さっきのナナフシの雄叫びが脳裏をよぎる。
もしかして、オレもあいつと同類なのだろうか。
オレもナナフシも優兄の話を聞くのはとってもとっても大好き。
ラジオは優兄だけじゃなくて余計な声が入ってくるのが悔しくて聞いていないけど、優兄の話だったらオハヨウからオヤスミまで永遠に聞いていられる。
つまりは、ナナフシとオレは同じ趣味を持つ仲間なのかもしれない。
好きなものが同じというのは、つまり、似たような素質を持っているということで、付き合い始めてもおかしくない──かもしれない──。
「……、もう、どうにでもしてくれ……」
【close】
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