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・松嶋先生はせんちゃんのことが…!?(ほのぼの)
ポーン
しおりを挟む綿棒の先っぽで耳たぶをツンツンしてから、こしょこしょと穴をほじほじする。
優兄のお耳は定期的にオレがお掃除してあげてるからそれなりにキレイだ。あんまりいじると逆に傷つけてしまいそうで心配。
だけど、気持ち良さそうにしてくれるからやめらんない。
でもオレの太ももにスリスリして「んふー、極楽」ってつぶやく優兄はちょっとオヤジ臭いなと思う。──口に出してはいえない。
「良かったね教科書。新しいのもらっちゃったんでしょ? ものすごく優しい先生なんだよきっと。めちゃくちゃ根暗なだけで」
「そーかな? 根暗なら無害でいいけどさぁ、見た目も暗くてキモいからやばいって。体細すぎてどっからどう見てもナナフシだもんアイツ」
「ナナフシ……?」
「あだ名。裏でみんなそう呼んでて──」
急に「待ったあ!」と、オレのヒザを早押しボタンみたいにポーンと叩いた優兄は起き上がった。
「知ってる! ナナフシ先生っ……!」
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