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・阿須崎くんと優太くん(友情)
守らなきゃ
しおりを挟む「阿須崎くんは友達だから、ずっと昔のままでいてくれるんだよね。無茶なお願いも聞いてくれる。……トクベツ扱いしないって約束してくれたから」
「優兄……」
「あ、だからってせんちゃんのこと責めてるわけじゃないからね。せんちゃんは家族だから、ぼくが危なくないようにって心配してるって分かってる。いつもありがとね」
そのとおりだった。
優兄の目が完全に見えなくなると分かったとき、オレは『守らなきゃ』と心に誓った。
家族として、人生のパートナーとして。
子供の頃からずっとずっと優兄に守られて育ってきた自分を卒業して、今度はオレが支えていくんだと決めた。
そうやって変わったのはオレだけじゃない。ナホちゃんとシズクちゃんも両親としての絆が強くなったように思う。
そんな家族に対して、当時の優兄はどんなことを思っていたんだろう。
オレは心強い存在になることに夢中で、そんなこと考える余裕もなかった。
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