上 下
196 / 288
・阿須崎くんと優太くん(友情)

クールダウン

しおりを挟む
 




 あまりにも不機嫌がヒートアップしすぎたので、肉を放り出してトイレに立った。

 あんまりアホ崎に文句を言ってると、オレが優兄に嫌われてしまう。そんなのごめんだ。
 あいつのせいで優兄に嫌われるなんて絶対にむりっっっっ。

 だから、ほんのちょっとだけ──海に漂うマイクロプラスチックサイズの微々たる反省をしながら、冷たい水でゆっくりと手を洗う。


 優兄のラジオ番組は開始三ヶ月で、とんでもなく大人気になった。

 動画サイトに上がったものは、たった一晩で信じられないぐらいの数字を叩き出す。
 最近ラジオデビューしたばかりの素人には見合わない数字。

 阿須崎は興奮しすぎて調子に乗ってる。
 優兄はいまいちピンときてないらしく「すごいことなの? へー」と他人事のよう。
 オレも内容を知るのがこわくてまだ一度も本編を聞いたことがない。

 
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

トイレの堀田さん

BL / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:4

彼は最後に微笑んだ

BL / 完結 24h.ポイント:63pt お気に入り:490

あくまで聖女ですので、以後お見知り置きを

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:1,356

あの日、北京の街角で2 東京・香港編

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:48

処理中です...