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・ピザがくるまで待ってられない(R18/超絶嫉妬)
手のひらの誘惑
しおりを挟む「……い、嫌な夢見ちゃってさ。嫌だ嫌だと思ってたら現実でも暴れてたらしくて、気づいたらベッドから落ちてた。そんだけ。あはははっ」
両手を後ろに組み、自分自身を律しながら言い訳する。
「……本当? どんな夢見たの?」
「エッ」
「せんちゃん昔、家に爆弾が落ちてめちゃくちゃになる夢見たってよく泣いてたよね。もしかしてまたその夢?」
いやいやいや!
むしろ今のオレにとっては、爆弾が家に落ちるよりも10000000倍嫌な夢でしたよ。
でも正直には答えられない。
「……うーん。よく覚えてないや。とにかくごめんね優兄、起こしちゃって。おやすみ……」
「あっ、待って!」
両手を後ろで組んだジジイスタイルのまま部屋に戻ろうとするオレめがけ、優兄はハッと手をのばしてきた。
そのやわらかな手のひらを無視することなんてできなかった。
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