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・これからどうするの?(もやもや)
ジャリジャリの味
しおりを挟む「はぁ? 小洒落たもん入れてんじゃねーぞ、コショウがピンクとか意味不明すぎ。……千理、お前が食え」
ソースに混ざっている粒をナホちゃんはフォークの先っぽでオレの皿へと飛ばしてくる。
「え」
「なんでも食わねぇと大きくなれ……もう十分デケェな……まあ、そうだ! テストで赤点だぞー! やべぇぞ、しぬぞー!」
「うん……」
正直、オレもピンクペッパーってあんまり得意じゃない。
でも、いちいち弾き返すのも面倒くさい。
無心でピンクペッパーだけを口に放り込んで歯を立ててみると、ガリガリゴリゴリと派手な音を立てて削れていく。
ガラスをかじってるみたいだ。
噛み締めれば噛み締めるほど、ぴりぴりジャリジャリ。
やっと肉にかじりついた頃には、完全に味がよく分からなくなっていた。
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