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・これからどうするの?(もやもや)
よく焼いて
しおりを挟むでもオレはよく焼いた肉のほうが好き。
プレートの前で心ここにあらずモードでぼーっと待っていると、血のしたたる肉が好き派のナホちゃんは「先に食っちまうぞ」とフォークをエクスカリバーのごとく突き刺した。
我が母ながら豪快すぎる。
「いただきまーすっ!」
ご満悦で肉の塊にかぶりつく母をオレはぼやんっと見ていたが、その至福の表情は一瞬にして凍りついた。
「んんんん???」
眉間にシワというシワを大集合させると「ぺっぺっ」と何か粒のようなものを吐き出したのだ。
「おい、シズ! ソースにゴミ入ってんぞ!」
「やっだぁゴミじゃないのっ! これピンクペッパーなのん!」
シズちゃんは「失礼ね」とプンプンしているが、皿の上に転がっている赤くて小さなまん丸は手芸用のビーズにしか見えない。
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