瞳を閉ざした兄の世界に見えているのはオレだけがいい!

雨宮くもり

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・ひとりぼっちの土曜日(微R15/ヤキモチ)

はあ

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※前回のお話と少しだけつながりがあります

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 けたたましい音が洪水のように押し寄せるゲームセンターは、優兄を連れて行けない場所の一つだ。

 でも、優兄が高校生だったときは、『連れてって!』って週末のたびにおねだりしてたっけ。
 当時小学生だったオレは太鼓の音楽ゲームにハマってて、優兄と一緒にやりたくてしょうがなかった。

 優兄は当時からあんまり居心地良さそうにはしていなかった。
 耳がビリビリするぐらい大きな音がたえず繰り返されるし、ガラの悪いやつらからオレを守ろうと警戒していたはず。
 今思えば、強い光の刺激で目も辛かったはずだ。

 それでも何度だって嫌がらずに付き合ってくれた。

 今だってきっと『せんちゃんが遊びたいなら行こう!』って言ってくれるだろう。
 でも、となりに優兄がいるのにオレだけでゲームをしたってぜんぜん楽しくない。


 そうだ。ひとりはつまらない。


 今日ゲーセンに来てしまったのは、優兄のことばかり考えていたせいなのかもしれない。


「……はあ」

 
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