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・お兄ちゃんだって甘えたいんです(R18/誘い受け)
まだ何もしてないよ
しおりを挟む「え、えっ!? オレ、シチューに変なもの入れちゃったかな!?」
「それはぼくのセリフです! ……っていうか食べる前からずっとそういう感じだったから、違うもん」
「そういう感じって?」
「……むぅ」
照れまくってる優兄にちょっといじわるしたくなってきた。
皿はとっくに洗い終わったけれども、濡れたままの手のひらに洗剤をたらしていく。
とろりとしたそれが指の間からあふれてしまうぐらいに。
「答えてよ優兄。どんな感じなの?」
指をすり合わせるように片手を動かせば、クチュクチュと粘着質の音が鳴る。
「……ううっ」
背中に顔をうずめていた優兄はぴくんと小さく跳ね上がった。泣き出しそうな声はかわいそう。だけど、ゾクゾクする。やめられない。
優兄は見えない分、音には誰よりも敏感。
指がからんで泡がはじけるほど、脳内で連想されてしまう行為は生々しくなるだろう。
“そういうこと”であたまがいっぱいになるはず──。
「せん、ちゃん……、ゃだ、……ごめんっ……、許して……」
「まだ何もしてないよ」
「やだっ……、やだ、してるぅ……」
「してるのは優兄でしょ?」
ぴくんぴくんと小刻みに震えながらオレにしがみついている優兄の腰は、すでに上下に揺れ始めていた。
熱くなりすぎたところをおもいっきり慰めてほしい──早く早く──と切なく甘えてくる。
いじわる大成功だ。
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