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・絶対にだれにもあげません!(独占欲)
ひはぅ!
しおりを挟む「……ふぅひぃ(優兄)」
「ん?」
「ほへのふぁにはふぃひぃはへはひ(オレの兄は優兄だけし)」
「なに? “豆の犬は豆柴だけなのに”?」
「ひはぅ!(違う)」
自分でもこの荒ぶる精神をどうおさめたらいいのか分からない。もどかしさが伝わらないのが、ただただ悔しい。
涙目になりながらあんこを噛みまくり、牛乳で流し込む。邪神が喉元まで出かかっていたのか、いやにつっかえた。
すると、オレの背中をさすりつづけていた優兄が突然「ぷふっ」と噴き出した。
細い肩をくっくっくっと上下に弾ませて笑い始める。
「せんちゃんったら可愛い。ごめんね。イジワルしちゃって」
「ほ?」
「昨日の夜、“半分まで”ってお願いしたのに結局全部挿れてきたでしょ? そのお返しです!」
「じゃあ……」
「ぼくの弟はせんちゃんだけだよ。交換なんてしないし、もちろん誰にもあげない。絶対にね」
優兄はハッキリと宣言すると、オレのあたまを抱きしめて、いつものようにポンポンとなでてくれた。
それでもオレの混乱がおさまっていないと気づいたのか、目尻の横にチュッとキスしてくれた。
「なんだかごめんね。せんちゃんがそんなにショックを受けるなんて思わなかったから……」
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