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9 熱いお飛沫ください※
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しおりを挟む「なにをモタモタしている」
「うわっほぅ!!!」
ボクが迷いに迷ってるのにいつの間にか背後に立っていた黒宮くんは慣れた様子。
トイレばかりに迷い込むなと腕を引っ張って、連れられた先は天井も壁も真っ白でツルツルピカピカしているお部屋。
「脱げ」
「へ?」
ピカピカしているのはもしかして大理石ってヤツかなぁ。なんて考えながらポーッとしているボクの胸ぐらを、黒宮くんは「脱げ」と容赦なく掴む。
「さっさと脱げ」
「ぬぬぬ脱がせてくだ……ひゃアアアア!!」
ボクが言うまでもなくボタンを外してくる。力いっぱい引っ張ってぶち開いてくれたっていいのに、一つ一つ丁寧に外してる。
雑なんだか几帳面なのか分かんなくて最高、黒宮きゅん。
二人そろってすっぽんぽんになると、ボクはなんだか情けなくなってしまった。
プールの授業のときも思ったけど、宮田くんの身体は筋肉質。締まるところがきゅっと締まってる。
胸板とかお腹から下腹部へのラインとか、ムダなお肉が一切存在しない。
なのに、ボクは全体的にぺたんこ。なけなしのお肉がおさまるところにおさまってなくて、だらだらしてる。だらしない。
でも、なによりの違いは──。
(おっきい……お、おっきぃいい……!)
生唾ゴックンしちゃったほど、あそこがビッグなサイズ。
太さといい、長さといい、質感といい、存在感といい、平均を遥かにしのいでる。
常日頃、架空請求と詐欺広告とウイルス感染に怯えながらありとあらゆる無修正をむさぼり、味わい尽くしてきたボクがそう思うんだから間違いない。
完璧すぎて祀りたくなるレベル。
男根祭りって日本各地にあるっていうし、今この瞬間に新たな祭りが爆誕したっていいだろう。
「オイ」
「はひっ!」
「どこを見ている」
言われるまで気づかなかったのだけど、ボクは彼の前で片膝をついて、御神体にむけて熱心に手をあわせていた。
あやかりたい気持ちと、ぶちこまれたい衝動で胸もあそこもいっぱい。あっちもこっちも祭ばやしが止まらない。
「そりゃ黒宮きゅんのおち──んぎゃああちちちちちちぢぢぢぢぢ!!!!」
突如、天井から降り出したゲリラ熱湯によってボクの野蛮な欲望はあっという間に清められた。
まあ、あくまで一時的にですけど。
黒宮くんは涼しい顔をしたまま、壁に取り付けられたハンドルをぐりぐり回して、天井に埋め込まれたシャワーから大量のお湯を降らせていく。
熱いしぶきをもたらす神様だ。
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