白い宮田きゅんも黒い宮田きゅんもどっちも大好きすぎてボクはもうヘンタイです!

雨宮くもり

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 あまりにも早すぎる絶頂をいましめるヒマすら無かった。
 早くしなきゃ授業が終わってみんなが帰ってくるし、宮田くんにも気づかれてしまうかもしれない。

 この快感はボクだけの秘密。
 誰かに気づかれる必要はない。
 一生かけて胸にしまっておく秘事。
 それでいい──。

(……はっ、はッ! みゃ、たくんっ……好きっ……好きぃいい!! あッ、気持ちよすぎ、て……ッ!)

 お腹の上で気絶したままの宮田くんはされるがまま。お人形みたいにぐらぐらと揺れている。
 発情しきったボクの目には、まるで宮田くんが自らの意志で腰を揺すっているみたいに見えてしょうがない。

(ふわぁあああッ! これでボクも大人の仲間入りだぁあああ!!)

 そんなわけがないのだけど、そう思っちゃっても許されそうな疑似体験だ。
 
 
(宮田くんっ……!)

 ぎゅっと目をつぶって、あらぬ妄想に耽った。腰をくねらせながら、頭の中ではオリジナルのシナリオを練り上げる。

 秘めた想いで繋がった運命のふたりは授業を抜け出し、誰もいない校舎の片隅で愛をささやき、からだを求めあっている。

 ──そう、その感じだ。ボクが求めているものは。

 ゾクゾクする。いやらしすぎる。幸せ。このままでいたい。ずっとこのまま──。


「────ッ!?」


 急に息ができなくなった。
 反射的に目を開いてすぐ、これが現実だと思えないまま絶頂を迎えていた。

 
「──ゥ、ぐぅうう!!」

 あられもない声が喉元まで込み上げていたはずなのに、すべて吸い上げられていた。
 とてもやわらかい何かがボクの口をべっとりとふさいでいる。

「んっ、ふぅうう……! ンッ! ンンン、──ッ!?」

 まるで飴玉をむさぼるように粘膜をなぞってくるものが彼の舌だと気づいた直後、もう一度絶頂していた。

(ボク、宮田くん、と、キスしてるっ……)

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