白い宮田きゅんも黒い宮田きゅんもどっちも大好きすぎてボクはもうヘンタイです!

雨宮くもり

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 二人三脚みたいに協力し合って更衣室へとむかう。
 一歩踏み出すたびに宮田くんの体から爽やかな香りが漂ってきて、たまんない。フェロモンなのだろうか。ものすごくいいニオイで、嗅いでるだけでゾクゾクする。

(幸せすぎて腰溶けちゃいそう……)

 ぼーっとしながら更衣室へと入ったところで、宮田くんの足が急にもつれた。
 床が濡れていたせいで滑ったのかもしれない。

「わわっ! あぶなっ!」

 その瞬間、ボクは無意識のうちに奮い立った。
 昨日、宮田くんは力強くボクを抱きしめて守ってくれたのだ。その恩返しをする番がきたに違いない──。
 
 
 前のめりに倒れかけた彼の胸にすかさず腕を回し、力強く踏ん張り、抱き止めようとした──が、たくましい筋肉は想像以上にずっしりと重かった。水分を含んでいるせいでなおさら重みを感じる。

「なーーーっ!!!!」

 結果、貧弱ボディでの救出は失敗。気づけば二人いっぺんにコケていた。
 せめてもの救いは、ボクが宮田くんを抱きしめてクッションになれたこと。
 そうじゃなかったら彼は鼻から床に突っ込んで血まみれになっていたかもしれない。そんなの絶対に阻止だ。

「宮田くんっ……大丈夫!?」

 ボクの胸の上で彼はぐったりして動かない。口を大きく開いたまま、肩で息をしている。

「宮田くん……?」

 服ごしなのに、重ねた体の温度を感じる。しっとりと濡れているのに、ものすごく熱い。


「申し訳ない……、急に、めまいが……。……はあ……んっ……」

 喉元まで込み上げている苦しさを押し殺しているような音がボクの胸に響く。
 鼻にかかったような悩ましい声。

「もしかして起き上がれなくなっちゃった……?」

「ンっ……う、んぁ……」

 とっても心配だ──けど、エロいエロいエロいぃぃ!!!

 濡れた髪をまとわりつかせながら相当しんどそうにはぁはぁしてるなんて、エロいにもほどがある。心配どころじゃない。

 いけない気持ちで頭のなかがパンパン。ついでにアソコもすでにパンパン。

 こんなこと考えてるときじゃないのに。バカみたいだ。
 でもボクという者はバカである以前にドがつくほどのスケベ。
 脳細胞のひとつひとつが結び合って広がって、エロいことだけしか考えられなくなっている。もうだめだ。

 
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