真っ白子犬の癒やし方

雨宮くもり

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9 闇の中※

9-7 プレゼント

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「感度いいなぁ……やっぱり、そういう意味でもツゲ殿のお気に入りなんだね……そっか。ふふふっ」

「クソ野郎ッ……気持ち悪ぃ! 触ん、なっ!」

 いくら罵倒してもスフェーンの手を止められないのが悔しい。
 胸から腹へと下がった指は腰紐をほどき、下着をずらしていく。

「薬飲んでくれないなら、もういいや」

「……ヒィッ!?」

 強制的に露出させられたそこをあまりにも無遠慮に握られ、俺はスフェーンを睨んだ。
 クソ変態野郎は達観しきったようにニヤニヤしている。

「さすが、体がデカいとこっちもおっきぃねぇ。いじめ甲斐があるよ」

 手筒が俺をしごくように動いても、指の腹で尖端をぐりぐり擦られても、ひたすら歯を食いしばって耐えた。
 露骨にもてあそばれるぐらいなら、毒のほうがマシだ。死んでも嬌声なんて上げるものかと心に誓う。

「いいねぇ、キミ。体は丈夫で、心は気丈で、口は悪いけど、感度ばつぐん。最ッ高だからプレゼントをあげちゃおうかなぁ」

「──!?」

 両足の拘束が外され、スフェーンの肩に担がれるようにして足を開かされ、天井にむかって大きく割り開かれた場所になんの準備もなく指をねじこまれる。
 声こそ我慢できたが、潤滑油もなく粘膜を擦られる痛みは相当だった。一ミリの快楽もない刺激から逃げたがって全身が激しくうねった。目が開けなくなるほどの汗と涙がにじむのをおさえられない。


「────!!!!」


 挙げ句、氷のように冷たい無機物を入り口にあてがわれ、腰がひときわ激しく跳ねた。
 スフェーンが手にしていたのは、さっき選びかけていた紫色の薬の筒だった。

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