106 / 106
エピローグ
12-4 オレの子犬【end】
しおりを挟む『──キイチっ!』
「え?」
いつも下から聞こえるテルの声が、なぜか天井のほうから降ってくる。
オレは恐る恐る振り返り、絶句した。
『ぼく、魔術の幅をひろげたくて、ツゲ先輩に変化術を習ったんですっ!』
世にもおぞましい、真っ白な巨大ダコがオレの前にたちふさがっている。
天井に届くほどの触手のようなグネグネの手足を広げていたのは、紛れもなくテル──のようだった。
『んふふっ! すごいでしょー!』
ぬらぬらと光るタマゴ型の頭のてっぺんには犬耳のような三角の突起があり、ぴこぴこと上下に動いている。
かわいい──とは口が裂けても言えない。
『ずっぷりねっとり触手プレイしましょ! ぼく、憧れだったんです!』
「……マジかよ」
まっしろで素直なオレの子犬は、とんでなく強くていやらしい化け物に育ちつつある。
【end】
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
35
この作品の感想を投稿する
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる