真っ白子犬の癒やし方

雨宮くもり

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6 結ぶ ※

6-7 甘い息

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「んっ」

「テル。そのまま吸ってろ。下触ってやるから……」

「はひ……」

 口に咥えられたまましゃべられると、息と舌がもつれて俺も腰がぞくぞくする。
 さっきの続きで手筒を作ると、テルはますます仰け反って俺の胸に顔面を擦りつけてくる。鼻先で心臓のあたりをぐりぐりと押し上げては、甘い息をもらす。

「ん、ッあ、ア、やっ、はぁあああ……!」

「……うっ、く……」

「らっ、ア、ァああん!」

「……はっ」

「うわ、あ、やぁ……ああ……」

 初めてではないが、他人に触られた経験がさほど多いわけでもないのだろう。いつも自分で触っていた──とは言え、テルの細っこい指と常日頃から剣を振り回してるオレの手では感覚が違うはずだ。

「あひっ、ぐ、ッ、……あぅ、あふ! うっ、あ、────ぅうんッ!!!」

 パニック寸前の悩ましい声。逃げようとバタつく手足としっぽ。イヤイヤと駄々っ子のように揺れる頭。汗で肌に絡みつく水晶のように美しい髪。ウブな反応だ。

「気持ちいいか?」

「ひっ、あぁああっ先輩の手っ、おっきいっ! お、おなかっ、嬉しくて熱ぃいい……アぁ、むずむずするぅうう」

 オレの存在を確かめるように、テルは白い手を重ねて愛おしそうに撫で回している。
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