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ファイル.07 洋館に住む謎の少女と少年探偵団
ファイル.07 洋館に住む謎の少女と少年探偵団(3)
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四人は洋館の玄関までやってきた。
「思ったより、大きな洋館だねえ」
「こんにちはー。お邪魔しまーす」
ガチャガチャ。
浩太が玄関のドアを開けようとするが、鍵がかかっていて開かなかった。
「どうしよう、やっぱり、鍵がかかってる」
「とりあえず、建物の外をぐるっと回って、中に入れるところを探してみましょう」
「私たちなら、窓からでも入れるかもしれないしね」
四人は洋館の周囲を回って、入口になる場所がないか確認していった。
「うーん。窓も閉まってるね」
「あ、見て。あそこ、窓が開いてる」
バルコニーの中にある大きな窓が開いているのが見えた。
「本当だ。でも二階だよ。僕らじゃ届かないじゃん」
「それじゃ、別の入口を探すしかないね」
「ねえ、見て。あそこに倉庫があるよ。ハシゴがあれば、二階まで登れるんじゃない?」
洋館の庭にある洋風のガーデンの脇に、庭の手入れに使っていると思われる用具をしまっている小さな倉庫があった。
「よし、中を見てみよう。あー、薄暗くてよく見えないなあ」
「待って。私のスマホで照らすよ」
有紗がスマホのライトをつけて、倉庫の中を照らした。
「あ、やった。奥にハシゴがあるよ」
「浩太くん。それはハシゴじゃなくて脚立っていうんですよ」
「へえ、拓海くんはなんでも知ってるねー」
「でも、これじゃ高さが足りないんじゃない? とても届かなそうだよ」
「大丈夫。脚立は広げるとハシゴとしても使えるんです。この大きさなら、広げてハシゴにすれば、なんとかバルコニーまで届くと思います」
「やったー。それじゃ、早速持っていって使おう」
四人は倉庫から脚立を持ち出すと、バルコニーのある場所まで運んだ。
脚立を広げてハシゴにすると、拓海の言うとおり、バルコニーまで届きそうな長さだった。
「浩太くん。ハシゴをかけるのを手伝ってください」
「わかった。僕が反対側を持つね」
「重いので、ゆっくり持ち上げましょう。危ないので有紗ちゃんたちは下がっていてください」
「はーい」
浩太と拓海は、ゆっくりとハシゴを持ち上げてバルコニーにかけた。
「やっぱり重かったなあ。でも、うまくいったね」
「やるじゃない。さすが浩太と拓海ね」
有紗が二人を褒めた。
「ハシゴを登るときはハシゴが揺れて危ないから、誰かが下でハシゴを押さえていないといけないんです。僕が押さえているから、浩太くんが先に登ってくれるかな?」
「いいよ。それじゃあ僕が一番先に登らせてもらうねー」
拓海はハシゴの裏側に回り込んで、ハシゴをしっかりと手で押さえた。
「よし。浩太くん、登っていいよー」
「ありがとう拓海くん。それじゃあ登るよ」
浩太はハシゴを一段ずつ登っていった。
「よし、とうちゃーく」
「浩太くん。今度は君も上からハシゴを持って押さえてください」
「わかったー」
「それじゃ、今度は私が登るねー」
浩太に続いて、有紗と由衣も、ハシゴを登っていった。
「わーい、拓海くん、ついたよー」
「よし、最後は僕の番だね。浩太くん、揺れないように上でしっかりハシゴを押さえていてくださいねー」
「まかせて。バッチリ押さえてるから」
最後に拓海がハシゴを登って、バルコニーに入った。
「思ったより、大きな洋館だねえ」
「こんにちはー。お邪魔しまーす」
ガチャガチャ。
浩太が玄関のドアを開けようとするが、鍵がかかっていて開かなかった。
「どうしよう、やっぱり、鍵がかかってる」
「とりあえず、建物の外をぐるっと回って、中に入れるところを探してみましょう」
「私たちなら、窓からでも入れるかもしれないしね」
四人は洋館の周囲を回って、入口になる場所がないか確認していった。
「うーん。窓も閉まってるね」
「あ、見て。あそこ、窓が開いてる」
バルコニーの中にある大きな窓が開いているのが見えた。
「本当だ。でも二階だよ。僕らじゃ届かないじゃん」
「それじゃ、別の入口を探すしかないね」
「ねえ、見て。あそこに倉庫があるよ。ハシゴがあれば、二階まで登れるんじゃない?」
洋館の庭にある洋風のガーデンの脇に、庭の手入れに使っていると思われる用具をしまっている小さな倉庫があった。
「よし、中を見てみよう。あー、薄暗くてよく見えないなあ」
「待って。私のスマホで照らすよ」
有紗がスマホのライトをつけて、倉庫の中を照らした。
「あ、やった。奥にハシゴがあるよ」
「浩太くん。それはハシゴじゃなくて脚立っていうんですよ」
「へえ、拓海くんはなんでも知ってるねー」
「でも、これじゃ高さが足りないんじゃない? とても届かなそうだよ」
「大丈夫。脚立は広げるとハシゴとしても使えるんです。この大きさなら、広げてハシゴにすれば、なんとかバルコニーまで届くと思います」
「やったー。それじゃ、早速持っていって使おう」
四人は倉庫から脚立を持ち出すと、バルコニーのある場所まで運んだ。
脚立を広げてハシゴにすると、拓海の言うとおり、バルコニーまで届きそうな長さだった。
「浩太くん。ハシゴをかけるのを手伝ってください」
「わかった。僕が反対側を持つね」
「重いので、ゆっくり持ち上げましょう。危ないので有紗ちゃんたちは下がっていてください」
「はーい」
浩太と拓海は、ゆっくりとハシゴを持ち上げてバルコニーにかけた。
「やっぱり重かったなあ。でも、うまくいったね」
「やるじゃない。さすが浩太と拓海ね」
有紗が二人を褒めた。
「ハシゴを登るときはハシゴが揺れて危ないから、誰かが下でハシゴを押さえていないといけないんです。僕が押さえているから、浩太くんが先に登ってくれるかな?」
「いいよ。それじゃあ僕が一番先に登らせてもらうねー」
拓海はハシゴの裏側に回り込んで、ハシゴをしっかりと手で押さえた。
「よし。浩太くん、登っていいよー」
「ありがとう拓海くん。それじゃあ登るよ」
浩太はハシゴを一段ずつ登っていった。
「よし、とうちゃーく」
「浩太くん。今度は君も上からハシゴを持って押さえてください」
「わかったー」
「それじゃ、今度は私が登るねー」
浩太に続いて、有紗と由衣も、ハシゴを登っていった。
「わーい、拓海くん、ついたよー」
「よし、最後は僕の番だね。浩太くん、揺れないように上でしっかりハシゴを押さえていてくださいねー」
「まかせて。バッチリ押さえてるから」
最後に拓海がハシゴを登って、バルコニーに入った。
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