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ファイル.04 呪いの動画といなくなったサキ
ファイル.04 呪いの動画といなくなったサキ(5)
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この病院はコンクリートで造られた三階建の建物だった。
建物内部は、外から見た時の印象よりもかなり広く、人間の面影のある怪異が、ヒタヒタと音をたてながら廊下を歩いていた。
『あの見た目、私たちのように人間と怪異が混じっているようだな』
『後で元に戻してやれ。あの剣、持ってきたんだろ?』
『ああ。だが、今はサキの救出が最優先だ。そっちに集中しよう』
九十九たちは、うまく怪異をやり過ごしながら、探索を続けていた。
『一階にはサキはいなかった。このまま階段を上って二階にあがるよ』
『そういや、この病院の地下に研究所があるんだっけか? その入口も見つけないとな』
『ああ。ヒトガタを一体、一階に残して、探索を続けさせるよ』
九十九は周囲を警戒しながら階段を上っていった。
二階にも、一階と同じように怪異が動き回っていた。
九十九たちは、怪異を上手くやり過ごしながら、二階を探索していった。
『ありがとう、ゼロの眼のおかげで暗闇でもバッチリと見えるよ。明かりをつけるとこちらの位置を相手に教えてしまうことになるから、懐中電灯は使えないからな』
『まあ、こういう場所を探索するのには九十九よりも俺の方が向いてるよな』
『本当に、君と融合してよかったよ、ゼロ。お、ヒトガタが通気口を見つけた。ここから地下に潜入させてみよう』
『それはよかった。うまく地下への入口を見つけられるといいな』
ヒトガタは、地下にある研究所の内部を進んでいるうちに、多くの人間とすれ違った。
『どうやら、かなりの人間が連れてこられたようだな』
『そんなにいるのか?』
『ああ。そしてみんな怪異に操られているようだ。マズいな。怪異になりかけている人間もいる』
『サキはいるのか?』
『いや、まだ見つからない。とりあえず私たちは病院の方の探索を優先しよう』
『ああ。こっちにいる可能性もあるからな』
九十九は二階の探索を終えて、三階へと向かった。
三階にも、怪異と化した元人間がうろついていた。
『しかし、これで三体目だぞ。怪異になっている人間、多くないか? あの動画が出回ったのがいつからかは知らないが、人間がこんなに怪異化するものなのか?』
『ここがただの病院の廃墟じゃないってことさ。地下に研究所もあるしな。悪意を持った何かがいるってことは確実だ』
九十九は、三階にいる怪異に見つからないように気をつけながら、探索を続けていった。
『うーん、ヒトガタに三階の部屋と屋上を確認させたが、サキはいないようだ。もう一度、一階に戻って地下の入口を探そう』
『そうか、やっぱり地下が怪しいんだな』
九十九は動き回る怪異をやり過ごしながら、一階へと戻ってきた。
『今、ヒトガタで地下への入口を探している。やはり、地下に人間が多くいるな……。ちっ、地下のヒトガタとリンクが切れた』
『怪異にやられたのか?』
『おそらくね。そして、向こうにもこちらの存在がバレた。もう、戦うしかないな。この病院の受付だったホールは、見通しが良くて戦いやすそうだ。そこで敵を迎え撃とう』
建物内部は、外から見た時の印象よりもかなり広く、人間の面影のある怪異が、ヒタヒタと音をたてながら廊下を歩いていた。
『あの見た目、私たちのように人間と怪異が混じっているようだな』
『後で元に戻してやれ。あの剣、持ってきたんだろ?』
『ああ。だが、今はサキの救出が最優先だ。そっちに集中しよう』
九十九たちは、うまく怪異をやり過ごしながら、探索を続けていた。
『一階にはサキはいなかった。このまま階段を上って二階にあがるよ』
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九十九たちは、怪異を上手くやり過ごしながら、二階を探索していった。
『ありがとう、ゼロの眼のおかげで暗闇でもバッチリと見えるよ。明かりをつけるとこちらの位置を相手に教えてしまうことになるから、懐中電灯は使えないからな』
『まあ、こういう場所を探索するのには九十九よりも俺の方が向いてるよな』
『本当に、君と融合してよかったよ、ゼロ。お、ヒトガタが通気口を見つけた。ここから地下に潜入させてみよう』
『それはよかった。うまく地下への入口を見つけられるといいな』
ヒトガタは、地下にある研究所の内部を進んでいるうちに、多くの人間とすれ違った。
『どうやら、かなりの人間が連れてこられたようだな』
『そんなにいるのか?』
『ああ。そしてみんな怪異に操られているようだ。マズいな。怪異になりかけている人間もいる』
『サキはいるのか?』
『いや、まだ見つからない。とりあえず私たちは病院の方の探索を優先しよう』
『ああ。こっちにいる可能性もあるからな』
九十九は二階の探索を終えて、三階へと向かった。
三階にも、怪異と化した元人間がうろついていた。
『しかし、これで三体目だぞ。怪異になっている人間、多くないか? あの動画が出回ったのがいつからかは知らないが、人間がこんなに怪異化するものなのか?』
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九十九は、三階にいる怪異に見つからないように気をつけながら、探索を続けていった。
『うーん、ヒトガタに三階の部屋と屋上を確認させたが、サキはいないようだ。もう一度、一階に戻って地下の入口を探そう』
『そうか、やっぱり地下が怪しいんだな』
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『今、ヒトガタで地下への入口を探している。やはり、地下に人間が多くいるな……。ちっ、地下のヒトガタとリンクが切れた』
『怪異にやられたのか?』
『おそらくね。そして、向こうにもこちらの存在がバレた。もう、戦うしかないな。この病院の受付だったホールは、見通しが良くて戦いやすそうだ。そこで敵を迎え撃とう』
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