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エビとカニ再び。
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なんかもう、精神的に疲れたので、その日はさっくりと解散して。
次の日。
ヒマ潰しを兼ねて小銭稼ぎをしよう。
何か都合の良い依頼はないものか。
全員でギルドに向かった。
正直引きこもることも考えた。
が、ナニかを発散させたかった。
で、掲示板の前であーだこーだ言ってたら、ギルドの外でなんかざわめきが起きたっぽい。
……何だよ。
見になんか行かねーぞ。
余計なコトに首をつっこむ気はないからな、俺は。
だがここにヤジ馬が2人居た。
……スズとリッカさんだ……。
と言っても、基本的に背の高い竜鱗族やら獣人族やら……あと人族で、ムダにガタイの良いヤツらが集ってる中に入って行けるハズもなく。
すぐに収まったらしい騒ぎを、最前列で見てた人から話だけ聞き込んできた。
……うん、あまり深く考えるの止そう……。
で、何があったのか。
適当に採取依頼──イガグリガニと水晶エビ再び──を受注して。
……何やら本日の受付担当の人から、妙に期待のこもった視線を受けながら現場へと向かった。
歩きながら、スズ達が聞き込んできた騒ぎについて聞いてみると……。
銀竜が成り行きで助けた、あの屋台の子供が銀竜を探しにやって来て、迎えに来た姉とひと悶着あったそーだ。
……リッカさん?
銀竜既婚者説、姉の人にまだ話して無いのか?
「……そんなヒマ無かったでしょ?」
リッカさんが言った。
スズもミヤさんも頷いている。
……だな、うん。
それは俺が悪かった。
けど、さあ?
あの肉食女児、ムダに行動力あるのな。
そー言った俺に、リッカさんは。
「そうよね……。ちょっとかわいい顔した元気っ子だから、まあ人気者の1人ではあるわよね。お姉さんの方狙いの婚活男子達が、妹だからって過度にチヤホヤしていたのもあるかな。で、自惚れちゃったのかもね。……自分の願いは全部叶うって」
ため息つきながら、言った。
それを聞いたスズが、ものすご~くイヤそーに。
「……それ、カンペキにウチの姉どもと同類になる第一歩じゃん……。絶対近寄りたくねーわ」
なんか納得。
ガキだから、余計面倒かもな。
前に銀竜にさっくり振られた時も、泣けばなんとかなるって勢いで泣いてたしな。
……そんなモンに惑わされるよーな銀竜じゃなかったが、な。
「……厄介事って、向こうから勝手にやってくるよね……」
ミヤさんが、ため息をつきつつ言った。
……よし、このモヤモヤはエビとカニにぶつけよーぜ。
んで、多めに取って昼メシに鬼殻焼きにして食おう。
ちょっと気分がアガった。
乱獲一歩手前まで取りまくったカニとエビを、依頼の数残して全部異次元倉庫にしまい込み、ギルドに戻って納品。
鬼殻焼き?
美味しく頂きました。
……気付いたら海鮮バーベキュー大会みたくなったけどな。
時間的には夕方ちょっと前。
込み合う中に入って行くのがイヤだっだから、ちょい早めに行動したので、スムーズに手続き終了。
受付の人に、こそっと。
「……余分に取ってたら、幾らか分けてもらえませんか?」
と、お願いされたので、こそっと取り引き。
「カニがこんなにおいしいとは知らなかったんですよねー」
と、ホクホク顔の本日の受付担当。
頭に三角耳がぴょこんと飛び出した、おキツネ様の獣人のお兄さんだった。
家に帰ったら、妻と2人でおいしくいただく、と感謝された。
……ここにもリア充が……。
さてと。
無事だった依頼も果たしたし。
「……なんか肉が食いたい気分だ……」
と、ボソッと言ったら欠食児童3人が食いついてきた。
でも今から狩りに行くのは正直メンドい、と3人は言う。
今から、なんて俺だってイヤだ。
狩りに行かないなら、買いに行けばいいじゃない。
今日は地元に貢献しよーぜ。
次の日。
ヒマ潰しを兼ねて小銭稼ぎをしよう。
何か都合の良い依頼はないものか。
全員でギルドに向かった。
正直引きこもることも考えた。
が、ナニかを発散させたかった。
で、掲示板の前であーだこーだ言ってたら、ギルドの外でなんかざわめきが起きたっぽい。
……何だよ。
見になんか行かねーぞ。
余計なコトに首をつっこむ気はないからな、俺は。
だがここにヤジ馬が2人居た。
……スズとリッカさんだ……。
と言っても、基本的に背の高い竜鱗族やら獣人族やら……あと人族で、ムダにガタイの良いヤツらが集ってる中に入って行けるハズもなく。
すぐに収まったらしい騒ぎを、最前列で見てた人から話だけ聞き込んできた。
……うん、あまり深く考えるの止そう……。
で、何があったのか。
適当に採取依頼──イガグリガニと水晶エビ再び──を受注して。
……何やら本日の受付担当の人から、妙に期待のこもった視線を受けながら現場へと向かった。
歩きながら、スズ達が聞き込んできた騒ぎについて聞いてみると……。
銀竜が成り行きで助けた、あの屋台の子供が銀竜を探しにやって来て、迎えに来た姉とひと悶着あったそーだ。
……リッカさん?
銀竜既婚者説、姉の人にまだ話して無いのか?
「……そんなヒマ無かったでしょ?」
リッカさんが言った。
スズもミヤさんも頷いている。
……だな、うん。
それは俺が悪かった。
けど、さあ?
あの肉食女児、ムダに行動力あるのな。
そー言った俺に、リッカさんは。
「そうよね……。ちょっとかわいい顔した元気っ子だから、まあ人気者の1人ではあるわよね。お姉さんの方狙いの婚活男子達が、妹だからって過度にチヤホヤしていたのもあるかな。で、自惚れちゃったのかもね。……自分の願いは全部叶うって」
ため息つきながら、言った。
それを聞いたスズが、ものすご~くイヤそーに。
「……それ、カンペキにウチの姉どもと同類になる第一歩じゃん……。絶対近寄りたくねーわ」
なんか納得。
ガキだから、余計面倒かもな。
前に銀竜にさっくり振られた時も、泣けばなんとかなるって勢いで泣いてたしな。
……そんなモンに惑わされるよーな銀竜じゃなかったが、な。
「……厄介事って、向こうから勝手にやってくるよね……」
ミヤさんが、ため息をつきつつ言った。
……よし、このモヤモヤはエビとカニにぶつけよーぜ。
んで、多めに取って昼メシに鬼殻焼きにして食おう。
ちょっと気分がアガった。
乱獲一歩手前まで取りまくったカニとエビを、依頼の数残して全部異次元倉庫にしまい込み、ギルドに戻って納品。
鬼殻焼き?
美味しく頂きました。
……気付いたら海鮮バーベキュー大会みたくなったけどな。
時間的には夕方ちょっと前。
込み合う中に入って行くのがイヤだっだから、ちょい早めに行動したので、スムーズに手続き終了。
受付の人に、こそっと。
「……余分に取ってたら、幾らか分けてもらえませんか?」
と、お願いされたので、こそっと取り引き。
「カニがこんなにおいしいとは知らなかったんですよねー」
と、ホクホク顔の本日の受付担当。
頭に三角耳がぴょこんと飛び出した、おキツネ様の獣人のお兄さんだった。
家に帰ったら、妻と2人でおいしくいただく、と感謝された。
……ここにもリア充が……。
さてと。
無事だった依頼も果たしたし。
「……なんか肉が食いたい気分だ……」
と、ボソッと言ったら欠食児童3人が食いついてきた。
でも今から狩りに行くのは正直メンドい、と3人は言う。
今から、なんて俺だってイヤだ。
狩りに行かないなら、買いに行けばいいじゃない。
今日は地元に貢献しよーぜ。
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