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リーランさんは苦労性かも。
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兵隊どものところに、まんまとロシアン餃子投入。
1人が大当たりを引いて、周りの兵隊どもは大笑い。
成功だな。
そして大騒ぎする当たりを引いた兵士。
リーランさんが原因を追求しようと……。
やべ。
どーすっかな~……と思っていたら、ミヤさんがしれっと大ウソついてゴマかしに入った。
「ゲーム用に作った料理?」
リーランさんは、小首を傾げて……かわいい。
そんなリーランさんに、ざっくりとロシアン餃子の説明をしたミヤさんは。
「僕らも少しぐらい遊んでもいいでしょう?」
と、にっこり笑顔のオマケ付きで締めくくった。
そしたら関係無いところからため息が……。
料理を取りに来たギルド員の……野郎が潤んだ目でミヤさんを見つめていた。
……キモっ。
見なかったことにしよう。
さ~ギョーザギョーザ。
焼いて揚げたから、次は茹でて蒸すか!
スズよ~、リドラさんのところにテキトーに焼き餃子と揚げ餃子、取り分けて持ってってやって。
どーせギルド長も横からツマむだろーから、ちょい多めにな。
「おっけ~♪」
軽い返事を残して、スズはさっさとリドラさんのところへ逃げてった。
そして兵士毒物摂取事件(?)がなんとなくうやむやになったところで、リーランさんにも餃子提供。
ほ~ら蒸したてアツアツの蒸し餃子だぞ~。
「おいし~♪」
と、笑顔の雰囲気で──毛皮に包まれてるパンダの表情なんか分かんないって──食べている。
ん~……中華系の動物が中華料理食ってんのって、違和感ねーな。
……今度中華まん作って差し入れしよう。
笑顔(多分)のパンダが中華まんを食う。
……うん。
違和感仕事しないわ。
茹でたて水餃子とアツアツ蒸し餃子を堪能したリーランさんは。
「じゃ、ちょっとあの子達に説明してくるよ~。……あ~でも~、酒入ってるからシラフの上司の人に言った方がいいかな~……」
と言いながら、しぶしぶ去っていった。
……ギルド長がリドラさんに貼りついてるしわ寄せが、全部リーランさんに行ってると見た。
御愁傷様。
なんとなく合掌。
強く生きろよ。
そんなことをやってるうちに、料理人達はさりげなく交代していたらしい。
提供している料理は、いつの間にか揚げ物や焼き物だけじゃなく、各料理人が好き放題に作っているよーだ。
……そーいや夕方に始めたのに、今じゃそこらで魔灯火が灯ってるよな。
文字通り魔素で灯す街灯みたいなモンだ。
それが灯ってるってことは、さ?
かなり結構遅い時間ってことじゃね?
料理しながらつまみ食いしてたから、腹はそんなに減っちゃいないが。
なあ、ミヤさん?
いい加減くたびれたんで、食材ごそっと置いたら俺ら、戻ってもいいんじゃね?
この勢いなら、ヤバめの食材──俺らのランクで討伐出来るワケが無い、ヤバいヤツ──とか置いてってもいいと思う。
あと、ギルド長らとのお食事会の時に作った料理のあまりとか。
ぶっちゃけると余計に作った料理の数々、異次元倉庫に片付ける時に……間違えたんだよ。
普通にキープし続けるだけの指輪バージョンに仕舞うつもりで、1日一回中のモノが倍増する腕輪バージョンに入れ間違えた。
正直、食っても食っても無くならないってことで。
一回どさ~っと全部出して、カラにしたい。
「……そんなにあるのかい? 3日に一回増えるんじゃなかったっけ?」
ミヤさんは、ちょっと呆れ顔だ。
ヘビ様にもらった当初はそーだったんですけどね。
気付いたら、毎日倍増になってまして……。
「ねぇ、それって……ひょっとして、料理人いらなかったんじゃないのかな?」
実は俺もそう思った。
けどさ?
ある程度の人数で料理してないと、急に料理が増えたりしたら、ゴマかしきかないんじゃないかな~って。
そんな話をミヤさんとこそこそっと話してたら、リッカさんがさりげなくワガママかましてきた。
「普通のごはんを提供するのは構わないけど、デザート類はダメよ! 私が食べるもの。あのチーズケーキ、最高だったわ!」
あ、そーですか。
そりゃどーも。
……ついでだ。
白い枕にしか見えない塩釜焼きは、ギルド長のところに押し付けよう。
リドラさん、結構気に入ってたみたいだしな。
1人が大当たりを引いて、周りの兵隊どもは大笑い。
成功だな。
そして大騒ぎする当たりを引いた兵士。
リーランさんが原因を追求しようと……。
やべ。
どーすっかな~……と思っていたら、ミヤさんがしれっと大ウソついてゴマかしに入った。
「ゲーム用に作った料理?」
リーランさんは、小首を傾げて……かわいい。
そんなリーランさんに、ざっくりとロシアン餃子の説明をしたミヤさんは。
「僕らも少しぐらい遊んでもいいでしょう?」
と、にっこり笑顔のオマケ付きで締めくくった。
そしたら関係無いところからため息が……。
料理を取りに来たギルド員の……野郎が潤んだ目でミヤさんを見つめていた。
……キモっ。
見なかったことにしよう。
さ~ギョーザギョーザ。
焼いて揚げたから、次は茹でて蒸すか!
スズよ~、リドラさんのところにテキトーに焼き餃子と揚げ餃子、取り分けて持ってってやって。
どーせギルド長も横からツマむだろーから、ちょい多めにな。
「おっけ~♪」
軽い返事を残して、スズはさっさとリドラさんのところへ逃げてった。
そして兵士毒物摂取事件(?)がなんとなくうやむやになったところで、リーランさんにも餃子提供。
ほ~ら蒸したてアツアツの蒸し餃子だぞ~。
「おいし~♪」
と、笑顔の雰囲気で──毛皮に包まれてるパンダの表情なんか分かんないって──食べている。
ん~……中華系の動物が中華料理食ってんのって、違和感ねーな。
……今度中華まん作って差し入れしよう。
笑顔(多分)のパンダが中華まんを食う。
……うん。
違和感仕事しないわ。
茹でたて水餃子とアツアツ蒸し餃子を堪能したリーランさんは。
「じゃ、ちょっとあの子達に説明してくるよ~。……あ~でも~、酒入ってるからシラフの上司の人に言った方がいいかな~……」
と言いながら、しぶしぶ去っていった。
……ギルド長がリドラさんに貼りついてるしわ寄せが、全部リーランさんに行ってると見た。
御愁傷様。
なんとなく合掌。
強く生きろよ。
そんなことをやってるうちに、料理人達はさりげなく交代していたらしい。
提供している料理は、いつの間にか揚げ物や焼き物だけじゃなく、各料理人が好き放題に作っているよーだ。
……そーいや夕方に始めたのに、今じゃそこらで魔灯火が灯ってるよな。
文字通り魔素で灯す街灯みたいなモンだ。
それが灯ってるってことは、さ?
かなり結構遅い時間ってことじゃね?
料理しながらつまみ食いしてたから、腹はそんなに減っちゃいないが。
なあ、ミヤさん?
いい加減くたびれたんで、食材ごそっと置いたら俺ら、戻ってもいいんじゃね?
この勢いなら、ヤバめの食材──俺らのランクで討伐出来るワケが無い、ヤバいヤツ──とか置いてってもいいと思う。
あと、ギルド長らとのお食事会の時に作った料理のあまりとか。
ぶっちゃけると余計に作った料理の数々、異次元倉庫に片付ける時に……間違えたんだよ。
普通にキープし続けるだけの指輪バージョンに仕舞うつもりで、1日一回中のモノが倍増する腕輪バージョンに入れ間違えた。
正直、食っても食っても無くならないってことで。
一回どさ~っと全部出して、カラにしたい。
「……そんなにあるのかい? 3日に一回増えるんじゃなかったっけ?」
ミヤさんは、ちょっと呆れ顔だ。
ヘビ様にもらった当初はそーだったんですけどね。
気付いたら、毎日倍増になってまして……。
「ねぇ、それって……ひょっとして、料理人いらなかったんじゃないのかな?」
実は俺もそう思った。
けどさ?
ある程度の人数で料理してないと、急に料理が増えたりしたら、ゴマかしきかないんじゃないかな~って。
そんな話をミヤさんとこそこそっと話してたら、リッカさんがさりげなくワガママかましてきた。
「普通のごはんを提供するのは構わないけど、デザート類はダメよ! 私が食べるもの。あのチーズケーキ、最高だったわ!」
あ、そーですか。
そりゃどーも。
……ついでだ。
白い枕にしか見えない塩釜焼きは、ギルド長のところに押し付けよう。
リドラさん、結構気に入ってたみたいだしな。
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