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とにかく雷撃と氷結。
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ドランクモンキーの鳴き声が大きくなって来た。
こちらに向かってくるドランクモンキーを、雷撃で打ち落としていく。
ショック状態で痺れて動けなくなってるだけだし、1日経てば元に戻るさ。
スズは自分を結界でくるんで──おー、反射させてる。
器用だな。
ドランクモンキー、スズに飛びかかる。
結界に弾かれる。
近くにいた仲間にぶつかるドランクモンキー。
何匹か纏まって転がって行く。
…落ち着いて見てたら面白いかも…が、そんなヒマは無い。
「いた!あれだろ、コウ!」
うわあ。
サルがたかっている。
結界を中心に、ドランクモンキーと、ドランクコングが入り乱れて暴れている。
結界をガンガン殴ったり蹴ったり…。
2人は無事か?
カイザーコングとクィーンコングはどこだ?
まあ、とにかく。
「スズ!今あそこまで道作るから、早くミヤさんらのとこへ!」
これだけ暴れてたら、今更血のニオイくらいでどーこーなることも無い…か、な?
でも。
氷結でトンネルを作って…ついでにミヤさんらの結界ごとくるみ込んじまえばいいか。
すっげー久々にマジで魔法使うな~…。
俺が伸ばした右手の先から、氷結が始まった。
みるみるうちに、氷のトンネルが形成されていく。
…途中でサルどもを巻き込んでるのは…まあ、そこにいたからな~。しょうがない。
「スズ、お前がミヤさんらの所に着いたら氷でドーム作って、トンネルは潰す。あとは──」
「こっちで何とかする!」
「OK!んじゃ、行けー!」
スズがトンネルに飛び込み、走り出した。
トンネルにまとわりついてくるサル共を凍らせるが…キリがないな。
サルの群れ…それもデカいヤツって、何頭くらい居るんだっけ?
…着いたか、スズ。
んじゃ変形させて、トンネルは潰す、と。
ついでに張り付いてたサル共もまとめて潰してみた。ら。
今度はドランクコングメインか。
待ってました的にゾロゾロ出てきたが。
まあ──氷結のおかげで、そこら辺に氷の破片が散らばっているし。
…すぐに溶けて水になるよな?
電気の通りも良くなるよな?
雷撃──。
バタバタ倒れていくドランクコングども。
と、氷のドーム方面から、血臭が漂ってきた。
ミヤさん出てきたかー。
あの人、物理特化だからな~。
サル共、細切れになってないか?
どこからともなくゴリラのドラミングの音が響いてきた。
「コウ!」
ミヤさんと合流。
うわ~、この人返り血一つ浴びてないよ。
ドーム周辺は、あんなに赤いのに。
「ミヤさん。カイザーとクィーンは?」
ミヤさんが、視線を向ける。
そっち方向には酒の木──俺らがまるっと採取した清酒の木と同じくらい──だったんだろう酒の木が。
あっちこっち枝ごと酒の実を毟り取っているのか、ベキバキに折られまくって、ちょっと無惨な姿になってる酒の木があった。
あー…。太い枝までやられている。
そこに、2頭。
ゴリラ──ドランクコングの倍以上デカいゴリラがいた。
毟り取った酒の実を、一口かじっちゃそこいらに放り出して…。
あれ?酔っ払ってんの?
「酒の実ってさ。生のままだと内包してる魔素が強過ぎて、生物には毒にしかならないんだよ。だからわざわざ乾燥させて、水分と共に魔素を抜いてから使うわけ。生であんなにガリガリやってたら──」
ガリガリってか、ぐちゃぐちゃだけどな。
「どちらか一方ならともかく、2頭もいたんじゃね~…」
さすがに荷が重い。
そう言って、ミヤさんは顔をしかめた。
「ひょっとして、ですけど。こんなにザコが多いのは──」
「カイザーの群れとクィーンの群れが合流しちゃったんだよ。同士討ちにならなかったのは、やっぱり群れを率いていたのがオスとメスだったからかな。気が合っちゃったみたいだよ」
………。
で、今は2頭仲良く酒の木を荒らしてる、と…。
俺らを遠巻きにしていたサルとゴリラが、にじにじとにじりよってきた。
氷のドームの方にも、いまだにたかっている。
とりあえず、さ。
「…集団の頭潰せばコイツらどっか行くかな?」
「…酒の木も凄いことになってるしねー…。生態系がどーのって言ってる場合じゃないね、これ」
…ってか、この数イチイチ相手すんのメンドーだし。
自然破壊します。
…もう、かなりやってる気がするけどな。
氷結と雷撃を交互に展開。
結構な範囲で何度も繰り広げる。
バタバタゴロゴロ倒れて転がっていくサルとゴリラ。
ミヤさんは、魔刃を鞭のように振り回して、1頭ずつ確実に首を落としていく。
…返り血なんて、付くわけないわな…。
こちらに向かってくるドランクモンキーを、雷撃で打ち落としていく。
ショック状態で痺れて動けなくなってるだけだし、1日経てば元に戻るさ。
スズは自分を結界でくるんで──おー、反射させてる。
器用だな。
ドランクモンキー、スズに飛びかかる。
結界に弾かれる。
近くにいた仲間にぶつかるドランクモンキー。
何匹か纏まって転がって行く。
…落ち着いて見てたら面白いかも…が、そんなヒマは無い。
「いた!あれだろ、コウ!」
うわあ。
サルがたかっている。
結界を中心に、ドランクモンキーと、ドランクコングが入り乱れて暴れている。
結界をガンガン殴ったり蹴ったり…。
2人は無事か?
カイザーコングとクィーンコングはどこだ?
まあ、とにかく。
「スズ!今あそこまで道作るから、早くミヤさんらのとこへ!」
これだけ暴れてたら、今更血のニオイくらいでどーこーなることも無い…か、な?
でも。
氷結でトンネルを作って…ついでにミヤさんらの結界ごとくるみ込んじまえばいいか。
すっげー久々にマジで魔法使うな~…。
俺が伸ばした右手の先から、氷結が始まった。
みるみるうちに、氷のトンネルが形成されていく。
…途中でサルどもを巻き込んでるのは…まあ、そこにいたからな~。しょうがない。
「スズ、お前がミヤさんらの所に着いたら氷でドーム作って、トンネルは潰す。あとは──」
「こっちで何とかする!」
「OK!んじゃ、行けー!」
スズがトンネルに飛び込み、走り出した。
トンネルにまとわりついてくるサル共を凍らせるが…キリがないな。
サルの群れ…それもデカいヤツって、何頭くらい居るんだっけ?
…着いたか、スズ。
んじゃ変形させて、トンネルは潰す、と。
ついでに張り付いてたサル共もまとめて潰してみた。ら。
今度はドランクコングメインか。
待ってました的にゾロゾロ出てきたが。
まあ──氷結のおかげで、そこら辺に氷の破片が散らばっているし。
…すぐに溶けて水になるよな?
電気の通りも良くなるよな?
雷撃──。
バタバタ倒れていくドランクコングども。
と、氷のドーム方面から、血臭が漂ってきた。
ミヤさん出てきたかー。
あの人、物理特化だからな~。
サル共、細切れになってないか?
どこからともなくゴリラのドラミングの音が響いてきた。
「コウ!」
ミヤさんと合流。
うわ~、この人返り血一つ浴びてないよ。
ドーム周辺は、あんなに赤いのに。
「ミヤさん。カイザーとクィーンは?」
ミヤさんが、視線を向ける。
そっち方向には酒の木──俺らがまるっと採取した清酒の木と同じくらい──だったんだろう酒の木が。
あっちこっち枝ごと酒の実を毟り取っているのか、ベキバキに折られまくって、ちょっと無惨な姿になってる酒の木があった。
あー…。太い枝までやられている。
そこに、2頭。
ゴリラ──ドランクコングの倍以上デカいゴリラがいた。
毟り取った酒の実を、一口かじっちゃそこいらに放り出して…。
あれ?酔っ払ってんの?
「酒の実ってさ。生のままだと内包してる魔素が強過ぎて、生物には毒にしかならないんだよ。だからわざわざ乾燥させて、水分と共に魔素を抜いてから使うわけ。生であんなにガリガリやってたら──」
ガリガリってか、ぐちゃぐちゃだけどな。
「どちらか一方ならともかく、2頭もいたんじゃね~…」
さすがに荷が重い。
そう言って、ミヤさんは顔をしかめた。
「ひょっとして、ですけど。こんなにザコが多いのは──」
「カイザーの群れとクィーンの群れが合流しちゃったんだよ。同士討ちにならなかったのは、やっぱり群れを率いていたのがオスとメスだったからかな。気が合っちゃったみたいだよ」
………。
で、今は2頭仲良く酒の木を荒らしてる、と…。
俺らを遠巻きにしていたサルとゴリラが、にじにじとにじりよってきた。
氷のドームの方にも、いまだにたかっている。
とりあえず、さ。
「…集団の頭潰せばコイツらどっか行くかな?」
「…酒の木も凄いことになってるしねー…。生態系がどーのって言ってる場合じゃないね、これ」
…ってか、この数イチイチ相手すんのメンドーだし。
自然破壊します。
…もう、かなりやってる気がするけどな。
氷結と雷撃を交互に展開。
結構な範囲で何度も繰り広げる。
バタバタゴロゴロ倒れて転がっていくサルとゴリラ。
ミヤさんは、魔刃を鞭のように振り回して、1頭ずつ確実に首を落としていく。
…返り血なんて、付くわけないわな…。
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