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既に番外編じゃあない。79
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「先生ーっ! あの大事故の患者さん達が、意識を取り戻していますーっ!!」
「ウチの子供が、目を開けたんですーっ!」
「先生、ウチの子も……っ!」
「母さん! 父さんが、父さんが起きたーっ!」
その日。
その総合病院は、歓喜に包まれた。
何をどーすれば、そーゆー状況になるのか。
いろんな意味で問題視され、原因追及の為に、警察やら学者やら専門家やら謎の第三者やらが議論しまくった、何台もの大型車両その他が盛大に事故った大事件。
いろいろと調査の結果、どー見てもオーナーはDQNじゃね? と言いたくなるよーな、盛大に改造しまくった結果、ガン○ムみたいな付属品がいっぱい付いた大型の改造車の運転手が元凶らしい。
違法薬物を使用していて、あり得ない運転からの盛大な玉突き衝突そして横転、炎上……。
巻き込まれたトラックやバスの乗客その他的には、迷惑以外のナニモノでも無い事態だった。
当然ながら、死亡者多数。
重体、重傷で救急搬送された被害者も多数。
搬送中や、手術中に力尽きた被害者もまた多かった。
そして──。
この3ヶ月、ずっと意識不明だった重傷者15人が、1人、また1人と覚醒していったのだ。
大喜びの被害者家族達。
涙を流して喜ぶ様子に、もらい泣きする看護師。
が。
一部残念に思っている不届き者も……。
「眠り王子の目が醒めちゃった~……」
「目の保養が無くなっちゃうね」
「……考え方を変えよう。覚醒したんなら、それはそれで。親子まとめてオトせばいいのよ!」
……アタマ沸いてんじゃねーの? と聞きたくなるよーな反応した、極少数の看護師達が居た。
いや、看護師の人達がみんな肉食系だー、なんて言わないよ?
でもさ、どこにでも少数の例外っているんだよね。
至極真面目に勤務して、医療に従事してらっさる医師や看護師の皆様に、五体投地で謝罪しなさい……って、ヤカラが。
そんな、肉食系看護師に目を付けられちゃったのが、紅林親子だ。
スッゴいイケメンの入院患者がいる。
眠り姫ならぬ、眠り王子だね。
あ、家人が来た。
お父さんかな。
イケメンの家族は、やっぱりイケメンだねー。
目の保養、目の保養~♪
などと言って、眺めているだけならばまだしも。
毎日我が子の様子を見に来る父親に、色目使ってくるおバカさんが居たりした。
息子が集中治療室で頑張っているのを見守っている父親に、ナニを仕掛けてるんだか……。
紅林父は、おとなしいタチではなかった。
問答無用で弁護士を連れて来て。
息子の容体が安定したら、即刻転院させる。
こんなアタマの沸いた看護師がいる病院なんかに、大事な息子を置いておけるか。
あ?
文句あんのかヤんならヤるぞコラ?
と、一悶着起こしていたのは、真言の知らないコトだ。
まぁ? いろんなコトを仕掛けるんなら、相手を見定めて見極めてからにするべきだったね。
本気で真面目に勤務している病院関係者的にも、迷惑な話だ。
結果的に、その色ボケした看護師は配置替えからの勤務先変更、なんてコトになったよーだが。
そんな話を覚醒後すぐに聞かされた真言としては。
「親父……」
と、沈痛な面持ちで、頭を抱えるしかなかったとかナンとか。
正直、息子よりもやらかし度合いの激しい紅林父と、その友人の弁護士が真言の面会にやって来ると、すぐに分かる。
真言が入院している、病棟関係者のザワめきがハンパ無いからである。
……いろんな意味で、な。
本当に、いろんな意味で。
病院上層部的には。
紅林少年は、無事覚醒した事だし。
さっさと転院なり退院なり、させてくれても構わないのだが……。
さすがに、3ヶ月間集中治療室に居た重傷患者が、覚醒してすぐに元気に退院とかは、あり得ない。
と、ゆーワケじゃないけど。
真言を始めとした覚醒したての15人は、地味に経過観察中。
それぞれ家族と、感動の対面をしていた。
仲良し家族だった佐伯家(冬至)はともかく。
意外な事に、なかなかハードな家庭の事情(嫁のダブル不倫)を抱えている加藤家も。
病室にお子さんが足しげく通って、起きてくれて良かった、一安心だー……と、親子で抱き合ったりしていた。
やらかしまくっている加藤嫁が、ちょっと遠くから半泣きで見舞っていたのは、はたして良いコトなのかどーなのか……?
……他人様の家庭のコトは、そっとしておこう……。
さて。
真言達が異世界で過ごした、と感じていたのは、半年以上。
だいたい半年で、いいや。
だが。
こちらの世界で事故の後、経過した時間は3ヶ月。
……合わないよね?
これは、世界によって時間経過が違っていた為に起きたコトである。
こちらの世界の1ヶ月が、異世界での2ヶ月に相当するのである。
世界によって時間の流れが違う、なんてコトは、まぁ良くある話だ。
ちなみに。
異世界に残った17人は。
この先異世界て生きていく……と、心に決めた時に、こちらの世界で重体だった肉体が生命活動を止めていた。
かなり早い段階で異世界に残ると決めた清水教諭は。
こちらの世界では、事故から一月後に御臨終……となっていた。
真言が切った帰還の最終期限とか、清水には無関係だったね。
「ウチの子供が、目を開けたんですーっ!」
「先生、ウチの子も……っ!」
「母さん! 父さんが、父さんが起きたーっ!」
その日。
その総合病院は、歓喜に包まれた。
何をどーすれば、そーゆー状況になるのか。
いろんな意味で問題視され、原因追及の為に、警察やら学者やら専門家やら謎の第三者やらが議論しまくった、何台もの大型車両その他が盛大に事故った大事件。
いろいろと調査の結果、どー見てもオーナーはDQNじゃね? と言いたくなるよーな、盛大に改造しまくった結果、ガン○ムみたいな付属品がいっぱい付いた大型の改造車の運転手が元凶らしい。
違法薬物を使用していて、あり得ない運転からの盛大な玉突き衝突そして横転、炎上……。
巻き込まれたトラックやバスの乗客その他的には、迷惑以外のナニモノでも無い事態だった。
当然ながら、死亡者多数。
重体、重傷で救急搬送された被害者も多数。
搬送中や、手術中に力尽きた被害者もまた多かった。
そして──。
この3ヶ月、ずっと意識不明だった重傷者15人が、1人、また1人と覚醒していったのだ。
大喜びの被害者家族達。
涙を流して喜ぶ様子に、もらい泣きする看護師。
が。
一部残念に思っている不届き者も……。
「眠り王子の目が醒めちゃった~……」
「目の保養が無くなっちゃうね」
「……考え方を変えよう。覚醒したんなら、それはそれで。親子まとめてオトせばいいのよ!」
……アタマ沸いてんじゃねーの? と聞きたくなるよーな反応した、極少数の看護師達が居た。
いや、看護師の人達がみんな肉食系だー、なんて言わないよ?
でもさ、どこにでも少数の例外っているんだよね。
至極真面目に勤務して、医療に従事してらっさる医師や看護師の皆様に、五体投地で謝罪しなさい……って、ヤカラが。
そんな、肉食系看護師に目を付けられちゃったのが、紅林親子だ。
スッゴいイケメンの入院患者がいる。
眠り姫ならぬ、眠り王子だね。
あ、家人が来た。
お父さんかな。
イケメンの家族は、やっぱりイケメンだねー。
目の保養、目の保養~♪
などと言って、眺めているだけならばまだしも。
毎日我が子の様子を見に来る父親に、色目使ってくるおバカさんが居たりした。
息子が集中治療室で頑張っているのを見守っている父親に、ナニを仕掛けてるんだか……。
紅林父は、おとなしいタチではなかった。
問答無用で弁護士を連れて来て。
息子の容体が安定したら、即刻転院させる。
こんなアタマの沸いた看護師がいる病院なんかに、大事な息子を置いておけるか。
あ?
文句あんのかヤんならヤるぞコラ?
と、一悶着起こしていたのは、真言の知らないコトだ。
まぁ? いろんなコトを仕掛けるんなら、相手を見定めて見極めてからにするべきだったね。
本気で真面目に勤務している病院関係者的にも、迷惑な話だ。
結果的に、その色ボケした看護師は配置替えからの勤務先変更、なんてコトになったよーだが。
そんな話を覚醒後すぐに聞かされた真言としては。
「親父……」
と、沈痛な面持ちで、頭を抱えるしかなかったとかナンとか。
正直、息子よりもやらかし度合いの激しい紅林父と、その友人の弁護士が真言の面会にやって来ると、すぐに分かる。
真言が入院している、病棟関係者のザワめきがハンパ無いからである。
……いろんな意味で、な。
本当に、いろんな意味で。
病院上層部的には。
紅林少年は、無事覚醒した事だし。
さっさと転院なり退院なり、させてくれても構わないのだが……。
さすがに、3ヶ月間集中治療室に居た重傷患者が、覚醒してすぐに元気に退院とかは、あり得ない。
と、ゆーワケじゃないけど。
真言を始めとした覚醒したての15人は、地味に経過観察中。
それぞれ家族と、感動の対面をしていた。
仲良し家族だった佐伯家(冬至)はともかく。
意外な事に、なかなかハードな家庭の事情(嫁のダブル不倫)を抱えている加藤家も。
病室にお子さんが足しげく通って、起きてくれて良かった、一安心だー……と、親子で抱き合ったりしていた。
やらかしまくっている加藤嫁が、ちょっと遠くから半泣きで見舞っていたのは、はたして良いコトなのかどーなのか……?
……他人様の家庭のコトは、そっとしておこう……。
さて。
真言達が異世界で過ごした、と感じていたのは、半年以上。
だいたい半年で、いいや。
だが。
こちらの世界で事故の後、経過した時間は3ヶ月。
……合わないよね?
これは、世界によって時間経過が違っていた為に起きたコトである。
こちらの世界の1ヶ月が、異世界での2ヶ月に相当するのである。
世界によって時間の流れが違う、なんてコトは、まぁ良くある話だ。
ちなみに。
異世界に残った17人は。
この先異世界て生きていく……と、心に決めた時に、こちらの世界で重体だった肉体が生命活動を止めていた。
かなり早い段階で異世界に残ると決めた清水教諭は。
こちらの世界では、事故から一月後に御臨終……となっていた。
真言が切った帰還の最終期限とか、清水には無関係だったね。
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