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人は変わらない。

紐の先は。

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高飛車侍女をナンパしてた宿の従業員は、ちょっと気のきいた、雰囲気的には色男だとか。

「今まで女落として情報得たり、いろいろしてたところを紐の先端に見込まれて、とりあえずはフェル嬢の情報を……と、適当な侍女に声かけてたんだと。情報集める前に、女に興味無くなったみたいだがな」

ハイドさん……。
無くしたの、アンタのせい・・じゃ?
楽しげなんだが、それ、笑い事なのか。

なんとなく、じとん、とした目でハイドさん飲んだくれのおっさんを見る私だった。

「個人の性癖にまで口出しする気は無いですが……女好きな人を宗旨変えさせるとか」

やり過ぎでしょう、とナルさんが呆れた口調でボヤいた。



ハイドさんは、私らのジト目を華麗にスルーして、さらりと暴露した。

「あの小僧の紐の先端な。公国の第二公子でな」

ものすごく有益っポい侯爵令嬢が、公国にやってくる。
上手い事手駒に出来れば、次代の公王は自分だ……とかナンとか。

「つまり、やる事はハニトラ部隊と同じ。ただ国の為にフェル嬢が欲しいハニトラ部隊と、個人的に利用したい第二公子って、今公国は二つに割れて……は、ないな。第二公子は、国に内緒て動いてるそうだし」


うわ。
予想された話だが、聞かなきゃ良かった。
だから国に関わりたくなかったんだよ。
知っちゃったら、対処しないワケにはいかないじゃないか。

うん。
メンドい。

ゲンナリした私だ。






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