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よーやく出発?

偉い人は勝手。

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正直、ハーレムチームもハーレム野郎にも興味無いので、勝手に自滅するがいい。
そう思ってる事を率直に語る。
ハイドさんは、土産の桜桃の蒸留酒を炭酸で割って、ちびちびと飲り始めた。
……うん、当然のように炭酸水も氷も要求された。
いや、持ってたからいいんだけどさ別に。
ナルシッサさんは、桜桃のタルトに合う茶を要求してきた、ので、後味がちょっと煙りっポい茶を提供。
タルト、めっちゃ甘いからね。
ちょっと煙い方が良さ気。

宿の食堂で、三人でまったりしながら情報交換中。
折りを見て隙を見て、ちょいちょい通信してたけど、やっぱり顔を見ながら話すのは良いね。


「──って、ハーレム男は自分がこのいいな、好きだなって思った女子をナンパして、皆仲良くオトモダチ♪って1対多数で薄利多売な男女交際をやらかして。女子達からいろいろと貢がれたりしてるらしい。他でチーム組んでる女子もハーレム男に貢いでたりしてるとか。そりゃ、めちゃくちゃになるよね。通りすがりに戦闘中の女子だけ抜きだして連れてったりするから、死にかけるチームとかザラだったんだと」
「なんと迷惑な男よ」
「簡単についてく女も問題よ?」

気付けば、蒸留酒は2本目、タルトも二枚目となっていた。

昼間から堂々と飲んでるハイドさんを、羨ましげに見る近衛ども。
タルトに目を奪われてる侍女ども。

なかなか視線が痛い。

が。
私が外交団の茶菓子を用意する理由は無い。
ので、華麗にスルー。

まあ?
王弟殿下とかケーリッシュ嬢とかに要求されたらば、代金次第で用意しない事もない。

……お代はロハで、なんてサービスはしない。
ハイドさんとナルさんには、契約上ちょいちょい土産を渡すけどね?




刺々しい視線をものともせず、飲んだり食ったりしていたら、王弟殿下に見つかった。
ケーリッシュ嬢とお茶したいから、良さげな茶菓子を頼むだって。

「……王弟殿下とケーリッシュ嬢の、二人分しか用意できませんよ? サービスは、無しです」

だから、近衛連中や侍女どもからのチクチクは、全力でスルーします。
勝手に茶菓子寄越せって言ったんだからね?
こっちの手持ちの事なんか、お構い無しで、ね?

文句は聞かないからね。






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