58 / 109
よーやく出発?
かわいいは正義! とは限らない。
しおりを挟む
下準備に勤しんだわりに、情報収集にはポロポロ穴が空いてるイサナ公国のハニトラ部隊『倒竜姫をもてなし隊』だが。
一部のメンバーが、抜けがけしようと王国の外交団に接触したらしい。
外交団がイサナ公国の国境に近づいたとの情報を得た演技派の一つが、子供を使って外交団に近づこうとして、取り押さえられたようだ。
国境沿いの街で宿泊する為に宿に入った外交団。
出入りの為にざわついてるところに子供を送り込んだ。
連中が狙ったのは、騎士達に守られている令嬢。
まさか、お目当ての倒竜姫が別行動してるとは思いもせず。
外交団の中で唯一と思われる令嬢に、『かわいい子供』を近づけようと……。
「あら? こんな子供が何故ここに紛れ込んでるのかしら?」
「それは、宿の子供でもこの街の子供でもなさそうだぞ」
子供を見咎めたのは、倒竜姫の雇ったメイド。
その子供が紐付き──背後に操る大人の存在を見破ったのは、やはり倒竜姫の雇った魔法剣士だった。
とりあえず、騎士ども、仕事しろ。
その頃、倒竜姫は。
「うわ~、予想以上の出来! つるつるすべすべで、軽くてふかふか! ぶっちゃけ自分が欲しい!」
「そう言ってもらえて、とても嬉しい。では刺繍の仕上がりも、これでいいか?」
「さすがの効果! 一発必中一撃必殺! これなら公爵家からの献上品として恥ずかしくない! ってゆーか、過剰? ……まぁいいや。お貴族サマの新婚夫婦の最優先事項は、次代の子作りだし」
西河の女神神殿で、ケーリッシュ公爵令嬢の結婚祝い用の夫婦布団のチェックをしていた。
ちなみに、同伴したゴルディアス領の老神殿長は、西河のほとりで光合成中。
まずは、ゆっくりするといい、との筆頭神使の気配りだった。
一部のメンバーが、抜けがけしようと王国の外交団に接触したらしい。
外交団がイサナ公国の国境に近づいたとの情報を得た演技派の一つが、子供を使って外交団に近づこうとして、取り押さえられたようだ。
国境沿いの街で宿泊する為に宿に入った外交団。
出入りの為にざわついてるところに子供を送り込んだ。
連中が狙ったのは、騎士達に守られている令嬢。
まさか、お目当ての倒竜姫が別行動してるとは思いもせず。
外交団の中で唯一と思われる令嬢に、『かわいい子供』を近づけようと……。
「あら? こんな子供が何故ここに紛れ込んでるのかしら?」
「それは、宿の子供でもこの街の子供でもなさそうだぞ」
子供を見咎めたのは、倒竜姫の雇ったメイド。
その子供が紐付き──背後に操る大人の存在を見破ったのは、やはり倒竜姫の雇った魔法剣士だった。
とりあえず、騎士ども、仕事しろ。
その頃、倒竜姫は。
「うわ~、予想以上の出来! つるつるすべすべで、軽くてふかふか! ぶっちゃけ自分が欲しい!」
「そう言ってもらえて、とても嬉しい。では刺繍の仕上がりも、これでいいか?」
「さすがの効果! 一発必中一撃必殺! これなら公爵家からの献上品として恥ずかしくない! ってゆーか、過剰? ……まぁいいや。お貴族サマの新婚夫婦の最優先事項は、次代の子作りだし」
西河の女神神殿で、ケーリッシュ公爵令嬢の結婚祝い用の夫婦布団のチェックをしていた。
ちなみに、同伴したゴルディアス領の老神殿長は、西河のほとりで光合成中。
まずは、ゆっくりするといい、との筆頭神使の気配りだった。
21
お気に入りに追加
79
あなたにおすすめの小説
アレキサンドライトの憂鬱。
雪月海桜
ファンタジー
桜木愛、二十五歳。王道のトラック事故により転生した先は、剣と魔法のこれまた王道の異世界だった。
アレキサンドライト帝国の公爵令嬢ミア・モルガナイトとして生まれたわたしは、五歳にして自身の属性が限りなく悪役令嬢に近いことを悟ってしまう。
どうせ生まれ変わったなら、悪役令嬢にありがちな処刑や追放バッドエンドは回避したい!
更正生活を送る中、ただひとつ、王道から異なるのが……『悪役令嬢』のライバルポジション『光の聖女』は、わたしの前世のお母さんだった……!?
これは双子の皇子や聖女と共に、皇帝陛下の憂鬱を晴らすべく、各地の異変を解決しに向かうことになったわたしたちの、いろんな形の家族や愛の物語。
★表紙イラスト……rin.rin様より。
冴えない非モテな俺がS級美少女四人と付き合うことに!『恋人ごっこ』『偽装カップル』『彼氏のフリ』『予行練習』はい、全部嘘恋です。
おひるね
恋愛
「そんなんじゃお兄、彼女できた時に困っちゃうよ? 予行練習してあげよっか?」
義理の妹からこんな提案をされた。と、思ったら!
「じゃあ恋人ごっこしよっか!」
幼馴染までも!
なんとそして! 才色兼備のお嬢様として知られる学園のマドンナからも!
「偽装カップルってわかるかしら?」
さらにさらになんと! バイト先の看板娘で天使様のミス女子大生からも!
「彼氏のフリお願いしたいんだけど……?」
もちろん俺の答えはすべてYes!
Yes! Yes! Yes! イエーッス!
これから毎日が色づいて楽しくなると思ったんだけど……?!
何故か始まる嫁バトルに戦々恐々の日々を送るハメに……。
えっと、あの……本当に付き合ってるわけじゃないんだよね?
※他サイトにも投稿しております。
RiCE CAkE ODySSEy
心絵マシテ
ファンタジー
月舘萌知には、決して誰にも知られてならない秘密がある。
それは、魔術師の家系生まれであることと魔力を有する身でありながらも魔術師としての才覚がまったくないという、ちょっぴり残念な秘密。
特別な事情もあいまって学生生活という日常すらどこか危うく、周囲との交友関係を上手くきずけない。
そんな日々を悶々と過ごす彼女だが、ある事がきっかけで窮地に立たされてしまう。
間一髪のところで救ってくれたのは、現役の学生アイドルであり憧れのクラスメイト、小鳩篠。
そのことで夢見心地になる萌知に篠は自身の正体を打ち明かす。
【魔道具の天秤を使い、この世界の裏に存在する隠世に行って欲しい】
そう、仄めかす篠に萌知は首を横に振るう。
しかし、一度動きだした運命の輪は止まらず、篠を守ろうとした彼女は凶弾に倒れてしまう。
起動した天秤の力により隠世に飛ばされ、記憶の大半を失ってしまった萌知。
右も左も分からない絶望的な状況化であるも突如、魔法の開花に至る。
魔術師としてではなく魔導士としての覚醒。
記憶と帰路を探す為、少女の旅程冒険譚が今、開幕する。
アホ王子が王宮の中心で婚約破棄を叫ぶ! ~もう取り消しできませんよ?断罪させて頂きます!!
アキヨシ
ファンタジー
貴族学院の卒業パーティが開かれた王宮の大広間に、今、第二王子の大声が響いた。
「マリアージェ・レネ=リズボーン! 性悪なおまえとの婚約をこの場で破棄する!」
王子の傍らには小動物系の可愛らしい男爵令嬢が纏わりついていた。……なんてテンプレ。
背後に控える愚か者どもと合わせて『四馬鹿次男ズwithビッチ』が、意気揚々と筆頭公爵家令嬢たるわたしを断罪するという。
受け立ってやろうじゃない。すべては予定調和の茶番劇。断罪返しだ!
そしてこの舞台裏では、王位簒奪を企てた派閥の粛清の嵐が吹き荒れていた!
すべての真相を知ったと思ったら……えっ、お兄様、なんでそんなに近いかな!?
※設定はゆるいです。暖かい目でお読みください。
※主人公の心の声は罵詈雑言、口が悪いです。気分を害した方は申し訳ありませんがブラウザバックで。
※小説家になろう・カクヨム様にも投稿しています。
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
【完結】美しい人。
❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」
「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」
「ねえ、返事は。」
「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」
彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。
父が再婚してから酷い目に遭いましたが、最終的に皆罪人にして差し上げました
四季
恋愛
母親が亡くなり、父親に新しい妻が来てからというもの、私はいじめられ続けた。
だが、ただいじめられただけで終わる私ではない……!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる