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……で? っていう。

どーでもいい。本気で。

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商業ギルドの情報によると。

あの王命を受けた三人の近衛騎士──君ら本当にそれでいいワケ?──は、確かに王命ではあるけれど、個人的にも利がある? らしい。

まず、公爵令息──黒髪碧眼のチャラ男。
基本的に、割り切ったお付き合いオンリーの女好き。
一応自分の立場は理解してる……らしい。
他国の令嬢にハニトラ仕掛けて情報持ってく程度には、自分の顔の造りと立場を有効活用してるとか。
そして、夜会に出る度々に取り巻く女達の中から改めて『公爵家の嫁』を探すのが面倒になってきた今日この頃。
王命で落とす事になった令嬢が、かなりの変わり種らしいと聞いて興味津々。
婚約破棄された傷心の令嬢なんか、自分が口説けばすぐに落ちるさ、と軽~く考えている。

一回殴っていい?



次。
金髪碧眼の真面目な侯爵令息。
王命とは言え、傷心の令嬢につけ込むなんて騎士としてどうか? と母親に相談。
母曰く、王命ならば仕方ないでしょうと言われてあっさり納得。
前向きに口説くつもり。

お貴族サマにもマザコンって居るのね?




辺境伯令息は、濃い茶色の髪と目の、見た目だけは頼れるカンジ。
見た目は立派な騎士様。
が、中身ががが。
あまり深く物事を考えない。
初対面でバカ正直に『王命だから、自分と婚姻しろ』とか言っちゃうタイプ。

お姉さん、この人はお勧めしないわ~。



情報担当のお姉ちゃんの個人的感想付きで、連中の情報ゲット。

残念な騎士達だ、そーな。
不良債権押し付けられてるのか、私。

国の上層部に、夜毎ナニかしてやろうか。
朝目覚めたら、悲鳴上げずにいられない、みたいなヤツ。






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