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vs. 王族あんど……。

原因の1つ……っつーか、1人。3

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娘の洗礼か、すべてを瓦解させた。

夫の子では無い、と発覚してしまったのである。

ブランシェット侯爵家には、その血統による術式を継承するべき義務があった、らしい。
すでに失われた術式ではあるか、その血統を保つ義務はいまだに続いている、らしい。

娘には、ブランシェットの血は流れていない。

そして、ブランシェットの親戚筋は、絶えて久しい。
不幸な事故や流行り病で、ことごとく絶えてしまっていた。

だからこそ、生まれてきた娘はもちろん、産んだ自分も、それはそれは大切にされていたというのに……。



不快な事まで思い出してしまった。

一瞬顔を歪めたローズマリーであったが、すぐに思考を切り替えると狂い咲きの花のような笑みを夫に向け。
ゆっくりと立ちあがり、夫に近寄ろうと……。

「僕の領地が嫌だというのなら、カルギリア公爵にお願いして、君にふさわしい場所鳥かごを用意してもらおう」

感情の欠片も無い表情で、淡々とそう言うと。
テオドールは、ローズマリーの極近く──それは、主従だとはとても言えないほど近く──に居た、ローズマリー気に入りの執事(名目だけ)に向かって。

「これは決定事項だ。ここは僕の、ブランシェット侯爵家の敷地だ。僕の決定が気に入らないのなら、早々にローズマリーと共にカルギリア公爵家実家の方へ戻ればいい。……お前を雇っているのは、カルギリア公爵家だものな。彼女と行くのだろう?」

まぁ、当然だろうけど。

そううそぶくと、テオドールはローズマリーに視線もくれずに立ち去った。

後に残されたのは、状況を把握しきれていないローズマリーとその愛人(事実)だけだった。






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