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vs. 王族あんど……。
♪どーんどどんどんどーん。
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『しこたま祭り』
収穫祭の一種。
年替わりでメイン食材を決め、その食材を祭り期間中にしこたま消費する。
よーするに、いつもより料理の盛りがいいぞーっていう期間である。
この5日間の祭りの間に消費されるメイン食材は、日常の5倍とも6倍とも言われている。
その経済効果はハンパない、らしい。
「ってゆーか、出掛けにする話じゃなくね?」
呟く私におやじ殿が。
「まぁ良かったんじゃねぇ? 今年のお楽しみが早々に分かってさ。……つーか、アレだろ。最近ランファンの迷宮“蒼天堕天”の間引きがあって、鳥系の肉が大量に出たからだろ」
「あー。別名“飛び迷宮”」
鳥迷宮ではない。
あくまでも飛び迷宮である。
ランファンとは、皇都キカに程近い街である。
ちょっとした森があって、その中にぽっかりと口を開けている迷宮が“蒼天堕天”だ。
中級以上の迷宮探索者がメインで活動してる迷宮で。
一階は普通にコウモリがパタパタしてるくらいのモノなんだけど。
下層に行くに従って、迷宮の中だってぇのに青空は広がるし、出てくる魔物は飛ぶモノか跳ぶモノで。
……そう、跳ぶんだよ。
鳥系じゃなくても、跳んで突っ込んでくるんだよ。
え、何よ自ら死にに来てんの? って聞きたくなる勢いで、特攻してくる魔物ども。
なんで羽根生えてんだか不明な羽根ウサギだの羽根狼だの。
うぉらっって勢いで突っ込んでくるもんな~。
あっちこっちでふよふよ浮いてる飛びクラゲ──フライングジェリーが毒針飛ばしてくるし。
あと、普通に大鴉とかロック鳥とか飛び蜥蜴とかワイバーンとか。
迷宮内を滑空するワイバーンって、なんぞそれ? な状態でな。
しこたま祭りだの飛び迷宮だの……何の話? って思いっ切りキョトン顔だったサルファー王国組に、グロリアがざっくり説明してる。
なんでお前、ウチ(オンタリオ皇国)の事に詳しくなってんの?
ちょっとナガツキさんの手の者の仕事がコワいんですけど。
こう、隙が無さすぎて。
当のナガツキさんは、おにーさまおねーさまと楽しげに。
「ラーメンに鳥チャーシューをしこたま~、チキンカレーにチキンをしこたま~。どーんどどんど、どーんどどんど、どーんどどんどんどーん♪」
と、囃し立てている。
気が早いな。
おやじ殿と組合長はというと。
「……そーいや、去年のメイン食材チーズの時……。何食ってもチーズ増し増しだったなー。ナポリタンなんか、麺食ってんだかチーズ食ってんだか分かんなくなったし」
「大抵の者には楽しい祭りなんじゃが、メイン食材が苦手な物だった者にとっては地獄の5日間じゃからの」
お主、馬鹿じゃろ、と言いたくなるようなモノを出す店も、毎年一定数出るしの。
などと昔話に興じている。
……そーいや、テーマがざっくりしたモノだった時。
海のモノだの山のモノだのざっくりし過ぎだろって時、ゲテモノキワモノ料理出す店があったとか。
賛否両論な昆虫食とか。
……あくまでも、伝え聞いた話だけどな。
収穫祭の一種。
年替わりでメイン食材を決め、その食材を祭り期間中にしこたま消費する。
よーするに、いつもより料理の盛りがいいぞーっていう期間である。
この5日間の祭りの間に消費されるメイン食材は、日常の5倍とも6倍とも言われている。
その経済効果はハンパない、らしい。
「ってゆーか、出掛けにする話じゃなくね?」
呟く私におやじ殿が。
「まぁ良かったんじゃねぇ? 今年のお楽しみが早々に分かってさ。……つーか、アレだろ。最近ランファンの迷宮“蒼天堕天”の間引きがあって、鳥系の肉が大量に出たからだろ」
「あー。別名“飛び迷宮”」
鳥迷宮ではない。
あくまでも飛び迷宮である。
ランファンとは、皇都キカに程近い街である。
ちょっとした森があって、その中にぽっかりと口を開けている迷宮が“蒼天堕天”だ。
中級以上の迷宮探索者がメインで活動してる迷宮で。
一階は普通にコウモリがパタパタしてるくらいのモノなんだけど。
下層に行くに従って、迷宮の中だってぇのに青空は広がるし、出てくる魔物は飛ぶモノか跳ぶモノで。
……そう、跳ぶんだよ。
鳥系じゃなくても、跳んで突っ込んでくるんだよ。
え、何よ自ら死にに来てんの? って聞きたくなる勢いで、特攻してくる魔物ども。
なんで羽根生えてんだか不明な羽根ウサギだの羽根狼だの。
うぉらっって勢いで突っ込んでくるもんな~。
あっちこっちでふよふよ浮いてる飛びクラゲ──フライングジェリーが毒針飛ばしてくるし。
あと、普通に大鴉とかロック鳥とか飛び蜥蜴とかワイバーンとか。
迷宮内を滑空するワイバーンって、なんぞそれ? な状態でな。
しこたま祭りだの飛び迷宮だの……何の話? って思いっ切りキョトン顔だったサルファー王国組に、グロリアがざっくり説明してる。
なんでお前、ウチ(オンタリオ皇国)の事に詳しくなってんの?
ちょっとナガツキさんの手の者の仕事がコワいんですけど。
こう、隙が無さすぎて。
当のナガツキさんは、おにーさまおねーさまと楽しげに。
「ラーメンに鳥チャーシューをしこたま~、チキンカレーにチキンをしこたま~。どーんどどんど、どーんどどんど、どーんどどんどんどーん♪」
と、囃し立てている。
気が早いな。
おやじ殿と組合長はというと。
「……そーいや、去年のメイン食材チーズの時……。何食ってもチーズ増し増しだったなー。ナポリタンなんか、麺食ってんだかチーズ食ってんだか分かんなくなったし」
「大抵の者には楽しい祭りなんじゃが、メイン食材が苦手な物だった者にとっては地獄の5日間じゃからの」
お主、馬鹿じゃろ、と言いたくなるようなモノを出す店も、毎年一定数出るしの。
などと昔話に興じている。
……そーいや、テーマがざっくりしたモノだった時。
海のモノだの山のモノだのざっくりし過ぎだろって時、ゲテモノキワモノ料理出す店があったとか。
賛否両論な昆虫食とか。
……あくまでも、伝え聞いた話だけどな。
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