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vs. お貴族サマ。

結果発表~。

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『ニェスの蟲沼』。
バルボアナ火山地帯という危険地帯にある、いろんな意味でヤバい沼(多分)である。
ありとあらゆるヤバい系の蟲がわらわらわらわら……蠱毒の壺みたいな所、とは黒白師匠達の言葉。
生き物を放り込んだりしたら、骨も残さずもれなく蟲どものごはんになるからね。
……証拠隠滅には最適。
それが『ニェスの蟲沼』。
ま、行き帰りが大変だけどな。
て、ゆーか、めんどくさいだけだけどな。

わざわざそんな遠出するくらいなら、私がちょいと洗脳……げふんごふん。

いや、さすがに黒白師匠達みたく何の痕跡も残さずに、洗脳するとか無理だから。
どーしてもわずかな痕跡が残っちゃうんだよね、私。
黒白師匠達は2人とも完璧にこなすんだけどね。



……そーいや黒師匠、今頃どこでどーしてるだろう。
上手いコト白師匠から逃げてるんだろーか。
白師匠ってば。
建前上は黒師匠と術合戦したい、競いたいなんて言ってたけど。
本音のトコは、黒師匠を自分の嫁にしたい……とかナンとか。
黒師匠って、性別不明だけど? って言ったらば、白師匠は。

「ソコが良い!」

……だってさ。
白師匠……長生きし過ぎて性癖がおかしな方向に行っちゃったらしい。

それを聞いた時、私はこう思った。

黒師匠ー! 逃げてー! 超逃げてーっ!

……その後、白師匠の魔の手から上手く逃げられたのかな……?



などと、私がちょっと逃避していると。

「……ん?」
「……あぁ…」
「……っ」
「……ふぁっ」

目の前で呆けていた2人と、部屋の隅っこの2人からため息混じりの声が。

どーやら、オクスリの効果が切れたんだね。
順番に、静かにな。

ふむ。
だいたい計算通りの時間で順次覚醒していったな。
よーし。
良い実験結果が出たな。

予想通りの結果に、私がにんまりしていると。
組合長が、一言。

「お主……他国の貴族サマを実験台にしおったな……?」

あ、うん。
その通りだが、何か?



黒白師匠達それぞれから、それぞれの調薬やら術式やらについてのお墨付きはもらってたけど。
併用したら、どーなるか? ってトコに関しちゃ机上の空論止まりだったんだけど。
今回の騒ぎ──他国からのお客さまの貴族2日とそのお付きのおかげで、実用性を確認出来た。

今後も、何か起きたら仕事の上司に話を通したついでに使って行こうと思いますよ。
こう、前向きに。
いや、むしろ前のめり的に、な。







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