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vs. お貴族サマ。

実は新記録。

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私が思いっ切り関係ないコト考えていると、おやじ殿は、なんだかな~……ってカンジで。
ナニやらぶつぶつと呟いてる。

「……まぁ、姫サマ当人が気にしてないってんなら……ん? 当人? 当核?」

んな細かいトコで引っ掛かっても意味無いぞ。
姫サマは、元人間種でカンペキに自我をお持ちなんだから、当人でいいじゃないか。
ってゆーか。

「深く考えちゃ、いけないコトだと思うよ?」

その辺は、全力でスルーだ、スルー。



と、まぁ。
なんとなくゴチャゴチャしてるうちに、姫はナニかを決定されたらしい。
うん、うん、と何度か頷くと、半分透けてる侍女さんに筆記具と羊皮紙を持ってこさせた。
そして、優雅に羽根ペンでサラサラサラ~……っと組合長へのお返事を一筆したためて。

「……これをサマンサに渡しやれ」

サマンサって誰だっけ?

「……組合長だよ」

私が首を傾げていると、おやじ殿が一言。
さすが、おやじ殿。
分かってるね?

しかし、姫サマってば。
今回は、すんなりと帰らせてくれるんだ?

おやじ殿の背後で、半分透けてる騎士団の皆さんがなんだか残念そーにしてるけど。

実は、毎回楽しみだったのかな?
おやじ殿と楽しくバトルするの。

……まぁ、その辺は気にしない方向で。



「さ、我が愛しき妹の写し身よ。我が言葉、サマンサに届けるのじゃぞ」

早く行け、と、姫サマが手を振っている。

うわ、本当に珍しい。
さっくりと帰らせてくれるなんて。

じゃ、姫の気が変わらないウチに……。

私らは、姫に挨拶すると半分透けてる侍女さんと、今度は骨太な骨部隊──スケルトンの一団に連れられて、玉座の間を退出。
そしてそのまま迷宮を出て、即行で転移陣を使って組合に。

いやはや。
今回、迷宮での滞在時間、最短なんじゃないかな?
1日って、さ。













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