78 / 381
vs. お貴族サマ。
やっかまれてる?
しおりを挟む
なんか、もー……。
分かっててやらかしてんじゃね? って大人ども。
そんな大人どもに、しばらく滾っていた私だったが、いろいろ諸々諦めて、サクッと迷宮・カサンドラ城址に行った。
と、いうか、来た。
……本当に、カサンドラ城址から徒歩1日のとこにある村の診療所に転移したわ……。
今までの、移動にかかってた時間は何だったんだろう……。
おやじ殿と2人、乾いた笑いが洩れていたよ。
私ら2人揃って、ちょっと虚ろな目をしてたかもしれない。
転移陣の管理人? つか、診療所の所員──この人は医者では無いな、多分──の腰が引けてた。
こう、え? 何があったし? ……てなカンジに。
そんなある意味ナゾな空気が満ちた転移陣のある部屋で、多分医者と思われる全身白衣のおっさんが、面白そーに状況を眺めていた。
……見世物じゃ、ないぞー。
で。
ソコでぐだぐだやってても意味無いし。
さっさとカサンドラ城址に向かう。
いつものよーに、半分透けてる侍女さんが、半分透けてる騎士の人と共に私ら2人をお迎えにやって来た。
他の探索者──私らの事を知ってるヤツらは。
「あ~、またか~……」
と、生温かく見送ってくれるのだが。
「おい! 何でアイツらだけ特別扱いなんだよ!」
と、叫ぶヤカラも居たりして。
……いや、迷宮に入る順番はちゃんと守ってるよ?
ただ、私らが迷宮に入るのを、半分透けてる人々が待ちわびてるだけの話さ。
そして、問答無用で迷宮核のカサンドラ姫のとこに連行されるだけ。
魔物討伐とか、採取とかが目的じゃないんだよね。
あくまでも、組合長からカサンドラ姫へのお手紙配達ってゆーお使いだから。
君らの邪魔はしないと思われる……んだけど。
まぁ普通に考えて、あり得ないっちゃ、あり得ないよね。
迷宮核からお迎えられる、なんてさ。
私らがお迎えられる際に起こる、ちょっとしたゴタゴタは……まぁ、いつもの事さ。
そう言って、私らを生温かく見送ってくれる探索者達が、滾るヤカラをナンとかしてくれてるそのスキに。
私とおやじ殿は、半分透けてる人々に誘導されて迷宮へ。
今回は、すぐに用件は済むと思われるんだ。
君らの邪魔にはならないから、即行で出てくるからあんまし滾るなよ。
迷宮に入るのには順番通りでも、中であれこれ探索するのはチーム別で自由なんだから、別に……って。
ん?
ひょっとして、お迎えられるなんて特別扱いが気に入らなくて滾ってたのか? あのヤカラども。
半分透けてる侍女の人が、美人さんだったから、私らやっかみを受けてる?
ん?
ん?
ん?
……などと、私がアタマをぐるぐるさせてる間に、私とおやじ殿は、いつものよーに迷宮核たるカサンドラ姫のおわします、迷宮最奥の玉座の間に到着。
そして。
いつものよーに、満面の笑みを浮かべたカサンドラ姫にお迎えられた。
分かっててやらかしてんじゃね? って大人ども。
そんな大人どもに、しばらく滾っていた私だったが、いろいろ諸々諦めて、サクッと迷宮・カサンドラ城址に行った。
と、いうか、来た。
……本当に、カサンドラ城址から徒歩1日のとこにある村の診療所に転移したわ……。
今までの、移動にかかってた時間は何だったんだろう……。
おやじ殿と2人、乾いた笑いが洩れていたよ。
私ら2人揃って、ちょっと虚ろな目をしてたかもしれない。
転移陣の管理人? つか、診療所の所員──この人は医者では無いな、多分──の腰が引けてた。
こう、え? 何があったし? ……てなカンジに。
そんなある意味ナゾな空気が満ちた転移陣のある部屋で、多分医者と思われる全身白衣のおっさんが、面白そーに状況を眺めていた。
……見世物じゃ、ないぞー。
で。
ソコでぐだぐだやってても意味無いし。
さっさとカサンドラ城址に向かう。
いつものよーに、半分透けてる侍女さんが、半分透けてる騎士の人と共に私ら2人をお迎えにやって来た。
他の探索者──私らの事を知ってるヤツらは。
「あ~、またか~……」
と、生温かく見送ってくれるのだが。
「おい! 何でアイツらだけ特別扱いなんだよ!」
と、叫ぶヤカラも居たりして。
……いや、迷宮に入る順番はちゃんと守ってるよ?
ただ、私らが迷宮に入るのを、半分透けてる人々が待ちわびてるだけの話さ。
そして、問答無用で迷宮核のカサンドラ姫のとこに連行されるだけ。
魔物討伐とか、採取とかが目的じゃないんだよね。
あくまでも、組合長からカサンドラ姫へのお手紙配達ってゆーお使いだから。
君らの邪魔はしないと思われる……んだけど。
まぁ普通に考えて、あり得ないっちゃ、あり得ないよね。
迷宮核からお迎えられる、なんてさ。
私らがお迎えられる際に起こる、ちょっとしたゴタゴタは……まぁ、いつもの事さ。
そう言って、私らを生温かく見送ってくれる探索者達が、滾るヤカラをナンとかしてくれてるそのスキに。
私とおやじ殿は、半分透けてる人々に誘導されて迷宮へ。
今回は、すぐに用件は済むと思われるんだ。
君らの邪魔にはならないから、即行で出てくるからあんまし滾るなよ。
迷宮に入るのには順番通りでも、中であれこれ探索するのはチーム別で自由なんだから、別に……って。
ん?
ひょっとして、お迎えられるなんて特別扱いが気に入らなくて滾ってたのか? あのヤカラども。
半分透けてる侍女の人が、美人さんだったから、私らやっかみを受けてる?
ん?
ん?
ん?
……などと、私がアタマをぐるぐるさせてる間に、私とおやじ殿は、いつものよーに迷宮核たるカサンドラ姫のおわします、迷宮最奥の玉座の間に到着。
そして。
いつものよーに、満面の笑みを浮かべたカサンドラ姫にお迎えられた。
11
お気に入りに追加
407
あなたにおすすめの小説
子連れの元悪役令嬢ですが、自分を捨てた王太子への復讐のために魔獣討伐師を目指します!
アンジェロ岩井
ファンタジー
魔法学園のパーティーに来賓で訪れた王太子妃にして公爵令嬢のアイリーン・カンタベルトは突然、自身の夫であり国の王太子であるルシア・ソーインツベルに離婚を突き付けられた上に『稀代の悪女』のレッテルを貼られ、処刑されそうになってしまう。
あまりにも理不尽な仕打ちに、彼女は最愛の娘と共に彼らの元を離れ、国の中に巣食う魔物を狩る魔獣討伐師、またの名を魔物狩人として生きながらえる事を決意した。
これは、そんなアイリーンが娘のシャルロッテと共に魔物狩人としての仕事をこなしながら、各地を回り『聖女』の地位と自らの信用を取り返すまでの物語。
ーー
更新頻度は多めの予定です。
殿下から婚約破棄されたけど痛くも痒くもなかった令嬢の話
ルジェ*
ファンタジー
婚約者である第二王子レオナルドの卒業記念パーティーで突然婚約破棄を突きつけられたレティシア・デ・シルエラ。同様に婚約破棄を告げられるレオナルドの側近達の婚約者達。皆唖然とする中、レオナルドは彼の隣に立つ平民ながらも稀有な魔法属性を持つセシリア・ビオレータにその場でプロポーズしてしまうが───
「は?ふざけんなよ。」
これは不運な彼女達が、レオナルド達に逆転勝利するお話。
********
「冒険がしたいので殿下とは結婚しません!」の元になった物です。メモの中で眠っていたのを見つけたのでこれも投稿します。R15は保険です。プロトタイプなので深掘りとか全くなくゆるゆる設定で雑に進んで行きます。ほぼ書きたいところだけ書いたような状態です。細かいことは気にしない方は宜しければ覗いてみてやってください!
*2023/11/22 ファンタジー1位…⁉︎皆様ありがとうございます!!
【完結】悪役令嬢の断罪現場に居合わせた私が巻き込まれた悲劇
藍生蕗
ファンタジー
悪役令嬢と揶揄される公爵令嬢フィラデラが公の場で断罪……されている。
トリアは会場の端でその様を傍観していたが、何故か急に自分の名前が出てきた事に動揺し、思わず返事をしてしまう。
会場が注目する中、聞かれる事に答える度に場の空気は悪くなって行って……
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
婚約破棄?とっくにしてますけど笑
蘧饗礪
ファンタジー
ウクリナ王国の公爵令嬢アリア・ラミーリアの婚約者は、見た目完璧、中身最悪の第2王子エディヤ・ウクリナである。彼の10人目の愛人は最近男爵になったマリハス家の令嬢ディアナだ。
さて、そろそろ婚約破棄をしましょうか。
婚約破棄を目撃したら国家運営が破綻しました
ダイスケ
ファンタジー
「もう遅い」テンプレが流行っているので書いてみました。
王子の婚約破棄と醜聞を目撃した魔術師ビギナは王国から追放されてしまいます。
しかし王国首脳陣も本人も自覚はなかったのですが、彼女は王国の国家運営を左右する存在であったのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる