笑顔でナニ言ってんですか?

庭にハニワ

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vs. 使いっぱ。

結局さ。

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私は、ナニかを諦めたよーな顔してるおやじ殿に、ちょっと詰め寄ってみた。

「つまり、おやじ殿が母の兄……ってのは大ウソってコトで。おやじ殿は、父の弟で。その父が、どっかから死にかけてた母を拾ってきた……ってコト?」
「……あぁ」

おやじ殿は、呻くように言った。
冷茶のカップはとっくに空になっていたが、すがるように握りしめている。

「後は、お前も知っての通りだ。俺が出稼ぎに行ってる間に、村は暴走した魔物どもに襲われて。俺が戻った時には、もう……」

うん。
そーだね。

そこから先は、私の記憶と一緒なんだ。
村の壊滅からの、放浪の旅の始まり。
母とおやじ殿と……私の3人で。
気付いた時には、3人家族として。

いつからそーゆーコトになったんだっけ?

私の素朴な疑問に、おやじ殿は答えた。

「大人の野郎と女。それに、丁度いい年回りの子供がまとめて一緒に行動してたら、他の連中からは“家族”と認識される確率が高いだろ?」

あ、うん。
それもそーかも。

「それに、家族と認識されてる方がいろいろと都合いい時もあったし」

そうボヤくおやじ殿は、1人で行動してた頃に、地味にいろんな厄介事に巻き込まれまくってたそーだ。
そりゃ~もう、本当に地味~にいろんな事に……。

その頃の事を思い出したのか、おやじ殿の目がちょっと虚ろになっている。
今、どこに居るのか皆目分からない、あの女冒険者みたいな、脳ミソ沸いてるヤカラに絡まれまくってたんだろーな。
チョイと若くて、ソコソコ見た目が良くて、マトモな性根で稼ぎも良い、となれば。
……利用しようと群がってくるヤカラが数知れずってカンジ?



なんとなく、ナニかを察した組合員達が、生温かい目をおやじ殿に向けている。

まぁ、実際に余所からおやじ殿追っかけてきた、厄介者が居たしな。

そりゃ~、生温かい目にもなるって。

……うん、お疲れ様。
いや、本当マジで。








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