笑顔でナニ言ってんですか?

庭にハニワ

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vs. 使いっぱ。

暴露再び。

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母の兄で、血の繋がった叔父さんだと思っていた、育ての親のおやじ殿は。
実際には、清々しいほどに赤の他人だった。

えええええ。

思わず目が点になったね。

「……ゴメン。オレ今イチ良く分かんねー」
「安心しろ。おれもだ」
「……えっ? 銀狼さんとコールって……結局どーゆー間柄なの?」

ざわざわが止まらない、組合員達。

金髪黒服は、ナニかを期待するように私とおやじ殿を見つめる。
目をキラめかせた四十路のおっさんって、誰得なんだか。

ぶっちゃけ、その期待には答えたくない。
とりあえず、こっち見んな。



私はおやじ殿に、正確な説明を求めた。
もう、この際だから全部しゃべってしまえばいいよ。
今さらナニがあっても、おやじ殿がおやじ殿ってコトだけは変わらないし。
私の親は、父と母と、おやじ殿だけだから。

組合長は、無言。
軽く眉間にシワを寄せて、見守るよーな視線をおやじ殿に向けている。
その場に居た全員の注目が、おやじ殿に一点集中。
おやじ殿は、ちょっと話しにくそーだ。

が。

どーしても重くなる口を、ゆっくりと開いた。

「……んじゃ、最初からいくか……」

おやじ殿は、なんとなく疲れたよーな雰囲気をかもし出しながら話し始めた。

なかなかの暴露具合だった……。



「──俺には、兄貴が一人居た。ど田舎の、山奥の開拓村出身ってのは、事実だ。野良仕事だけじゃ食ってけないよーな貧乏な村でな。小さい畑を耕す以外の余った連中は、山に狩りに行ったりするワケだ。で、チョイと腕に覚えあり、なヤツらは村を出て出稼ぎに行くんだわ。村に居ても、ぶっちゃけムダ飯食いな穀潰し扱いされるだけだし。俺も早々に村を出て、近くの町──つっても、山2つほど越えた先にある、村に毛が生えた程度の小さい町だが──で、出稼ぎしてたワケよ」

……若い男手とか、むしろ村で使い倒すんじゃね? とか、娘はどーしたよ? とか、いろいろと突っ込み所があるけど、まぁいいや。
その村は、元気な若者ならばとりあえず稼いでくるがいい……って考えだったってコトにしとこう。
なんか、釈然としないけど。

「で、兄貴は畑仕事が基本だったんだが、俺らの親父ってのが、畑仕事大好きで、お前らには任せられん! って、ちょっと変わり者だった」

本当に、な。
……ちょっと、どころじゃなくね?
ナニ、自分が開墾した畑は自分のモノだから、例え身内でも触らせない! ってカンジ?

「だから、たまに兄貴も出稼ぎに行ったりしてたワケだ」

あ~……。

なんとなく、先の展開が読める気がする……。







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