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vs. 使いっぱ。

あらまぁ……。

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状態異常“混乱”だけど、何とか受付前の状況を組合長らに説明した姐さんは。
とにかく早く! と、私ら3人──組合長、ナガツキさん、あと私な──を連れて、階下の受付前へと急いだ。
でも、この頃には威圧感は消えてたから、一応の決着はついたんだろーな……と、思いつつ。
おとなしく大人達の後について行く。
と。

「……あら?」
「おやおや?」
「……あ、やっぱり」

受付の真ん前。
待ち合い室の中央に、見知らぬ人々が山になっていた。
てっぺんには、おにーさまに絡んでコロコロと手のひらの上で転がされていた黒服──もう黒服で、いいやね? ──が、2人。
白目をむいて、ぐでっと乗っかってた。

「……ナニゴト?」

詳しい情報を知っているだろうおにーさまに目を向けると。
おにーさまは、固まった笑顔でどこか遠くを眺めていて。
じゃ、おやじ殿? と視線を巡らすと。

「いやー、思ったより簡単だったな」
「「「おー♪」」」

などと、私が組合長の部屋に行く前までずっと一緒にたむろってた上級、特級冒険者達と、楽しげにハシャいでいた。
おっさんどもがきゃっきゃ……と。

……本気でナニがあったし?



点目になってる私と姐さんをそのまま放置で、組合長とナガツキさんは。

「これが、その侯爵様のお使い、かのぅ……?」
「うん、オレが皇都の組合で見かけたヤツらですね」
「他国の貴族様の身内が、他所の国で思いっ切り恥をさらしとるワケじゃが。さて……」



おやじ殿と組合有志がボコッたのは、サルファー王国のお貴族サマの使いっぱとその護衛の私兵どもだった。

受付前にそのまま山になってたら、ジャマ以外のナニモノでもないので。

「……相変わらず狭い部屋だね」

私兵どもは、あの残念な領主の娘を詰め込んだ、通称お仕置き部屋に全員詰め込んだ。
寝台2台入れたら、隙間無くパンパンな部屋に、12人のおっさんぎゅうぎゅう詰めって、何のイヤガラセ?
私兵ども持ってった組合有志がスッゴいいい顔で笑ってたから、まぁ、いいか。



で。
黒服2人を皆でぐるっと取り囲んでの、質疑応答──っつーか、尋問を開始した。

不貞腐れてる茶髪のおっさんと、ナニかを悟って達観しちゃったっポい金髪のおっさんは。
ナガツキさんが聞き込んできたとおり、ブラ……ナンとか侯爵家? の使用人で、この2人以外にも、その行方知れずの正妻と子供を探しに出てるヤツらが居る……とかナンとか。

なんつーか、こー……ご苦労様。

ちなみに、具体的かつ詳細にお貴族サマから命じられたコトを聞き出そーとしたナガツキさん。
そんなナガツキさんに、めっちゃ反抗的な態度を取った茶髪のおっさんは。
ナニかが組合長の逆鱗に触れたらしく、組合長からの本気なOHANASHI によって、思いっ切りよく心をへし折られてた。
ええ、そりゃもうポッキリと。







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